40代でさらに腹筋バキバキ! 武田幸三が伝授 男の腹筋・上級編

茂田浩司

継続すると「太れない体」になる

筋トレを継続すれば、いつかはこんな「カッコいい体」に 【スポーツナビDo】

 筋トレには様々な効用がある。
「僕は普段から体温が37度ぐらいあります。鍛えていると基礎代謝が物凄く高くなるので、体温も高くなりますし、何もしなくても普通の人よりかなりのカロリーを消費するんです。ですから、自然に“太れない体”になります」

 食事の内容も自然に変わってくる。「体に必要なもの」を欲するようになるのだ。
「トレーニングをしていると、お酒をあまり飲まなくなりますし、卵や鶏肉といった高タンパク・低カロリーのものを自然に選んで食べるようになりますね。トレーニングで消費したものは、食事で補給しなければいけないので、体がそうしたものを欲するようになるんです。体の中で『いい循環』が出来てくるんですよ」
 筋肉を鍛える、水分と栄養(高タンパク・低カロリー)を十分に補給する、休養する(眠りが深くなる)。
 武田さんの言う「いい循環」ができると、筋肉が付き、基礎代謝が上がり、余計な脂肪は落ちて、体はより動かしやすくなり、ますます筋肉は鍛えられて、脂肪は落ちて、気が付けば人もうらやむ「カッコいい体」になっている、というわけだ。

「僕と同じ40代以降のおっちゃんたちは仕事も家庭もストレスが多くて大変ですけど、体の中に『いい循環』を作っておくと体力的にはもちろんですけど、精神的にもとてもいいんです。ストレスが多くて大変なおっちゃんたちにこそ、筋トレをぜひお薦めしたいですね」

ジェイソン・ステイサムをブッ飛ばす

初主演映画「デスマッチ」、これをきっかけに武田さんの意識は変わった 【(C)Death Match FILM PARTNERS】

武田さんは現在41歳。その肉体は今なお進化している。
「腹筋は現役の頃よりも今の方が割れていますし、柔軟な体を作るために1日2回、1回30分をかけてストレッチしています。現役の頃はローキック1本でしたけど(笑)今は後ろ廻し蹴りもハイキックも、いろんな蹴りが出来ますよ」

 意識が変わったのは、映画「デスマッチ」の撮影だった。
「フィリピンでの撮影で、現地のアクション監督に『ハイキックやバックスピンキック(後ろ廻し蹴り)は出来ないのか?』と言われて“俺はローしか蹴れない”と言ったら呆れられました(苦笑)。アクションで求められるのは派手な技。でも、元格闘家として、ウェイトトレーニングだけで作った、見栄えが良いだけの体では説得力がないですし、形だけの技は見せたくない。それで“実戦で倒せる体”に戻しながら、いろんな技に対応できる体に変えていきました」

超合筋にますます磨きがかかる武田さんは「40代になっても体は変えられる」とエール 【スポーツナビDo】

 現在は週6日のトレーニングを敢行。ランニングとジムワークに加えて空手、乗馬、殺陣、英会話のレッスンを受ける。先日は英語で英字紙のインタビューに答えたばかり。
「早くハリウッドに行って、ジェイソン・ステイサム(「トランスポーター」などで知られる肉体派)をブッ飛ばしたい(笑)。『エクスペンダブルズ』を見ても、周りはみんなおじさんで『頑張ってアクションしてます』ですけど、彼だけが異質。本物ですね。彼の映画は全部見ましたけど、見れば見るほど彼のアクションはキレもあるし、見せ方も凄くて、早く勝負してみたいです」

 武田さんは「ハリウッドで活躍する」という目標に向かって今も走り続けている。
「僕は幸せです。キックで命がけの勝負をしてきて、引退後は惰性で生きようと思ってたんですけど、2つ目の、情熱を傾けるものが見つかって本当に幸せだと思います」
 最後に、武田さんからこれからトレーニングを始めて「割れた腹筋」を手に入れたい人に向けてメッセージを貰った。
「前回『目指すゴールを決めてください』と言いましたけど、そのゴールは人から与えられたものではなくて、必ず自分で決めてください。そして、決めたら周りに言ってください。そうすれば引っ込みがつかなくなります(笑)。有言実行は継続するコツですよ。トレーニングを続けていけば、必ず成果は出ます。40代になっても体は変えられますし、一緒に頑張りましょう」

 あこがれのバキバキの腹筋を目指して頑張ろう!

取材協力:治政館ジム 埼玉県三郷市三郷3−13−3

武田幸三初主演映画「デスマッチ」

シネマート新宿、中川コロナシネマワールドほかで公開中!

映画『デスマッチ』予告編 - YouTube
「Death Match デスマッチ」
主演 武田幸三 監督・脚本 アーティ・モーガン

<ストーリー>
夫の暴力に苦しむ人妻リサを助けようとして、その夫を誤って殺してしまった元傭兵ジョー(武田幸三)。6年の刑期を終えて出所したジョーは、リサが夫の残した借金に今も苦しんでいることを知る。ジョーは賭けストリートファイトで金を稼ぎ、代わって借金を清算しようとするが……。

 オールフィリピンロケ、全編英語の意欲作。2013年、第5回沖縄国際映画祭コンペティション「Peace部門」出品作品が待望の一般公開。

6月21日(土)〜27日(金)シネマート新宿(1週間限定、レイトショー上映中)
6月28日(土)、29日(日)シネマート心斎橋にて二日間限定公開
他、全国で公開。
詳しくは公式HP(deathmatch-movie.com)を参照のこと。

武田幸三(たけだ・こうぞう)

1972年、東京都出身。元ラジャダムナンスタジアム認定ウェルター級王者。K−1 WORLD MAX日本トーナメント03準優勝。09年、現役引退。
現在、よしもとクリエイティブエージェンシー所属

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著者プロフィール

情報誌の編集ライターを経て96年からフリー。99〜02年『ゴング格闘技』編集ライター。現在はプロレス・格闘技、お笑い、教育、健康、テレビ、政治など幅広く取材。「棚橋弘至はなぜ新日本プロレスを変えることができたのか」(企画・編集)、「終わりのない歌」(構成)等。「水道橋博士のメルマ旬報」連載中

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