世界8強へ!日本代表「次の一手」 ラグビーW杯に向けて課題解決を
アタックには課題も
突破するリーチ主将。アタックには課題も残った 【築田純】
だが、アジアレベルでも相手が極端にインターセプトを狙ってきたり、SHを起点にした「9シェイプ」にプレッシャーをかけてきたりすると、攻撃にテンポが出ず、ハンドリングエラーも目立った。2人目、3人目の寄りも大事だが、ボールキャリアがミスをせず、レッグドライブしたり、相手のインサイドショルダー(タックルしてくる肩と逆サイドの肩)を狙ってショートステップを切って前に出たりすることが欠かせない。
スーパーラグビーでも先発として活躍し、第3戦の韓国代表戦前に合流したHO堀江翔太副将(パナソニック)は「個々の体は強くなっているし、チームとしてどう戦うかイメージは共有できている」と成長した点を挙げつつも「プレッシャーの中でノックオンしたり、姿勢が高いと相手に絡まれたりといったミスを個々で反省して修正していかないといけない」と課題を口にした。
専門知識を持つ新コーチを招聘
課題を解決するために次々と手を打つエディー・ジョーンズHC(中央) 【築田純】
5月26日にチームに合流したリー・ジョーンズ氏は「タックルには4つありますが、それを細かいところまで指導し、ディフェンスラインはラインスピードを上げてスペースを取っていきたい。また接点には人数をかけ過ぎているので、そうしないように正確性を求めていきたい」と抱負を語った。
さらにジョーンズHCは、ラインアウトのコーチとして、昨年まで何度か帯同していた元イングランド代表主将スティーブ・ボースウィック氏を6月から正式にコーチに登用する。「W杯に向けて、すべてにおいて言えることですが、コーチングスタッフも改善していかないといけない」(ジョーンズHC)
「フィジカルなチームを圧倒したい」
「最後の国立」でW杯出場を決め、来年の本大会に挑む 【築田純】
ただ、日本代表はW杯過去7大会で1勝21敗2分という成績だ。目標とするベスト8は、予選プールで南アフリカ代表に負けたとしても、スコットランド代表、サモア代表、アメリカ代表に勝利しなければならない。ジョーンズHCを筆頭にした多国籍コーチ陣の下、日本代表はさらなる進化を遂げる。