超速アイル5連勝頂点へ「100%の仕上げ」=NHKマイルC直前 音無調教師インタビュー
“最悪の出来”でも後の皐月賞3着馬を完封
“最悪の出来”だったというシンザン記念、それでも後の皐月賞3着馬ウインフルブルームを完封してみせた 【netkeiba.com】
「そうですね。これまで4勝している中で、最も迫られたのは、ウインフルブルームでした。当時から『この馬は強い』と名指しでコメントさせてもらっているくらい、気になる存在でしたから、その馬が皐月賞で3着というのは、ミッキーアイルの評価を上げる要因になると思います」
そのシンザン記念だが、私は最終追い切り「栗東坂路4F55.1秒」という内容を見て、非常に悪い状態に感じていた。このあたり、師はどのように判断していたのだろう。
「おっしゃる通り、もう最悪でした。パドックで馬を見た時に腹が上がっていて『これではまずい』と思いました。それでも押し切るところが能力でしょうね。レース後、放牧に出しましたが、NHKマイルCの前に使うレースを、アーリントンCにするか、毎日杯にするか、判断の難しいところがありました。できれば、減っている体を戻したかったので、レース間隔があく、毎日杯という選択もありました。しかし、オーナー、牧場とも相談し、距離を重視して、アーリントンCを使うことに。でも、それだと体が戻り切らず、栗東に戻ってきた時が480キロでした。
ある程度、しっかりと追い切りもこなしていく必要があったので、馬体重は結局、シンザン記念より減りました。しかし、パドックでは、シンザン記念の時よりも全然良くて、筋肉もしっかりついていました。見間違えかな、と思って、何度も見直しましたが、やっぱりいいんですよね。これなら走れる、という確信がありましたし、結果も出してくれましたね」
最終追い切りも手加減なし
「いい状態」と音無調教師も愛馬の出来に太鼓判 【netkeiba.com】
「この馬は数字じゃないと思います。もちろん、数字が増えているに越したことはありませんが、腹回りがふっくらしていれば、全く問題ないと思います。今回は490キロで栗東へ戻ってきましたし、その分、きっちりと攻めることができました。NHKマイルCに100%の仕上げで臨むため、最終追い切りも手加減なしに、しっかりと時計を出しました。『やりすぎじゃないか』と懸念される方もいるかも知れませんが、今の馬体はすごく幅があって、いい状態。これくらいやってちょうどいいと思います。レースは、474キロから480キロでの出走になるかなと想定しています」