高尾山から会社へ行く…エクストリーム出社のルーツ3選

エクストリーム出社協会

【Getty Images】

 出社前の時間を使ってどこまでアクティブに遊べるかを追い求める「エクストリーム出社」。その発端となった「出社」とはどのようなものだったのか。2013年夏から秋にかけてTwitter上で実況された、3つのエクストリーム出社をご紹介したい。

出社前に可能性を見いだす「実験」

 エクストリーム出社は、東京と神奈川に在住する2人の会社員であった天谷窓大(あまや・そうた)、椎名隆彦(しいな・たかひこ)が2013年の初夏にある酒席で交わした会話を端緒とする。

 天谷は数年前から“出社前の寄り道”を、誰に見せるでもなく個人的に実行して密かな楽しみとしていた。早朝の羽田空港で飛行機を眺めたり、築地の場外市場で海の幸に舌鼓を打ったり…。会社の始業時刻を、社会人として絶対に守るべき制限時間として、時間的・地理的制約の中でどれだけ遊びを盛り込めるかを、ツイートし公開して競い合えたら楽しいのではないか…そんな思いに椎名が意気投合し、「エクストリームスポーツとしての出社=エクストリーム出社」が誕生した。

第1弾 鎌倉観光・海水浴からの出社

人気観光スポットも、平日早朝はガラガラ 【日本エクストリーム出社協会】

 最初にエクストリーム出社が行われたのは2013年8月7日。「平日早朝の鎌倉観光からの出社」だった。午前6時に鎌倉駅で待ち合わせて鶴岡八幡宮を参拝し、その後、徒歩15分ほどかけて由比ヶ浜海岸へ向かい、夏の朝の海水浴を楽しんだ。

夏のビーチを独り占めすることだってできる 【日本エクストリーム出社協会】

 平日早朝の鶴岡八幡宮は週末の混雑と打って変わり、犬を連れて散歩する人しか見かけないほどの閑散具合。日中は芋を洗うような賑わいの由比ガ浜も、平日の朝ならばプライベートビーチ気分を味わえる、とまとめ記事には綴られている。

第2弾 箱根の温泉で朝風呂からの出社

終電で箱根湯本入り 【日本エクストリーム出社協会】

 第2弾のエクストリーム出社は2013年8月8日、鎌倉観光からのエクストリーム出社第1弾の翌日に早くも実施された。海に続き、今度は山からの出社。
「仕事終わりに箱根の温泉に泊まり、翌朝そのまま箱根からの出社をしよう」と決めた天谷と椎名は終電で箱根湯本入り。1軒だけ深夜営業していたラーメン屋で夕食を取りながら、各自手持ちのスマートフォンを片手に、朝まで営業する日帰り温浴施設を探し出し、宿泊することに成功した。

平日の深夜の温泉宿もまた、独り占め気分を味わえる 【日本エクストリーム出社協会】

始業まで3時間、川のせせらぎを聞きながら歩く 【日本エクストリーム出社協会】

 早々と仮眠をとったのち、翌朝は午前5時に起きて露天風呂を満喫し、6時過ぎに箱根湯本を出発。小田原駅で駅弁を買い求め、東海道線のグリーン車で優雅な朝食を取りながら、無事に定時出社を果たした。

駅弁に舌鼓をうちながら、グリーン車で都心に定刻出社する 【日本エクストリーム出社協会】

 仕事のある平日でも、1泊温泉旅行は出来るのだった。

1/2ページ

著者プロフィール

「出社をスポーツに!」を合言葉に、出勤時間中、どこまでアクティブに遊べるかを競う「エクストリーム出社」を提唱しているサラリーマン集団。競技の模様は、Twitterハッシュタグ「#エクストリーム出社」で見ることができる。著書に『サラリーマンは早朝旅行をしよう!』(SB新書)

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント