平日朝6時にパラグライダー、そして9時にエクストリーム出社
【日本エクストリーム出社協会】
彼らは一体、どのようなきっかけでエクストリーム出社を知り、どのように日々の生活に取り込んでいるのか。今回はそんな出社ニストの1人、千葉県の会社員・佐藤敦俊さんに話を聞いた。
社長の「面白いな!」のひと声で始まった
【日本エクストリーム出社協会】
13年前、友人とともにエクストリームスポーツの愛好家サークル「船橋隠密忍者組織」を立ち上げた。毎週、前日の夜に集合して、長野や新潟、山形まで足を伸ばし、スノーボード、パラグライダー、スケボー、サーフィンを楽しんでいる。
「エクストリーム出社は、勤務している会社の社長から教えてもらったんです。隣の席にいるんですが、突然メールで『エクストリーム出社って面白いな!』と、エクストリーム出社協会のURLが飛んできて(笑)」
そのまま『やってみます!』と返事をして、実際にその模様をTwitterでレポートしたんです。そしたら社長がさらに面白がってくれて。向こうから『どうだった?』と聞いてくるんです。会社としてこんなポジティブな反応をするんだ、とびっくりしました」
「エクストリーム出社は仕事面で大きなプラスになっている」と語る佐藤さん。自社で制作しているウェブサイトのコンテンツにエクストリーム出社の要素を取り入れ、取材相手とも同様の話題で盛り上がることが多いという。
【日本エクストリーム出社協会】
とにかく時間厳守、遅れたら置いてきぼりも…
山頂で仲間と朝食。非日常な場所での「いつもの朝食」にこだわることも 【日本エクストリーム出社協会】
早朝午前4時30分、自宅に集合し、荷物を積み込んで出発。5時過ぎから千葉県郊外の山でパラグライダーを満喫した後、9時に定時出社を果たした。
<出社までのスケジュール>
4:30 佐藤さん自宅に集合、荷物を積み込んで出発
5:00 千葉県館山市・砂山に到着。着替えて30分徒歩で登山
6:00 砂山の山頂部に到着。パラグライダー開始
7:30 “出社支度”をして30分下山
8:00 麓に止めた車で出社
9:00 定時に会社へ出社
平日の朝にパラグライダー。その後、いつも通りの時刻に出社した。「とにかく時間厳守。普段は遅れてきたメンバーを待ったりしますが、エクストリーム出社の日は容赦なく置いていきます(笑)。普段なら文句のひとつも言われてしまいそうですが、エクストリーム出社となれば、相手も事情を理解していますから」
【日本エクストリーム出社協会】
楽しさを仲間でシェアすることが大事
【日本エクストリーム出社協会】
「エクストリームスポーツの中で特に楽しいのが、サーフィンやスノボといった“横乗り”のスポーツ。これらは競技性よりも楽しさを仲間でシェアすることに重きが置かれています。一番大切にしているのが『いろんな環境で最高の仲間と楽しむ』ということ。エクストリーム出社を楽しむ人々にも通じるものを感じますね」
エクストリーム出社を通じて、これまで疎遠気味だった友人とも、ふたたび遊ぶ機会が増えたという。
「みんなそれぞれ違った仕事をしていて、終業時間もバラバラ。そんな状況で、みんながきれいに予定のそろう時間はどこかと考えたら、平日の朝だったんです」
エクストリーム出社で、普段と違うことをしてみる
「エクストリームという言葉は、単なる無茶という意味に留まらず、『ちょっと角度を変えてみる』『少し違ったやり方を試してみる』という意味も含んでいると感じます。
たとえば、自転車通勤している人が、いつもとちょっとルートを変えて出社してみようと思う。これも立派なエクストリーム出社だと思います。普段と違うことをしてみよう、そんな気持ちのハードルを『エクストリーム出社』という言葉は下げてくれた気がします」
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