血のにじむようなハードワークをやったわけでもなく、また長時間かけてトレーニングをやったわけでもなく、わずか２時間弱でのこの劇的な変化。“一瞬にして悩み解消”の看板に偽りナシだ。そんな魔法のようなエクササイズに関して当の新田コーチは、普段使っていない筋肉を使わせているだけです、と言う。

「強化というより、余計なもの、マイナスをなくしているんです。意識的にフォームを矯正させれば、どうしても力みが出て逆効果。そうではなくて、その人本来の持ち味が出せるようにしていますので、それは意識しなくてもその人の身体が勝手に覚えていることなんですよね。余計なものを取るということは、リミッターが外れることでもありますので、むしろ遅く走れなくなります。ですので、速く走るためのエクササイズではなくて、身体の効果的、効率的な使い方を知ることで、結果的に速く走れるようになっているんです」

　つまり余計な動きがなくなり、使うべき筋肉だけを使っているということは、それだけ燃費のいい体と動きが作れるということ。箱根駅伝に出場するほどのランナーでさえ、新田コーチの手ほどきを受けた直後は体内時計が狂い、４００メートルを７２秒のペースで走ったつもりでも６５秒になってしまうケースがあるという。

　もちろん、このクラスで得た動き・効果は永続するものではなく、地道に自分の練習の中で継続していくことが大事。そうすることで目覚めた運動神経はそのまま目覚めっぱなしとなり、効果的な体の使い方も自然と身についていく。そうなればケガもしにくくなり、足も自然と細くなっていくというのだから、美脚がほしい女性にもおススメのクラスだ。

　ちなみに新田コーチは、阪神タイガースで売り出し中の若虎・大和選手の実のいとこだそう。新田コーチ指導のもと、大和選手の運動神経も“目覚め”させたというのだから、昨年からの活躍の秘訣はこのトレーニングにあると言っていいかもしれない。そういうわけで「ランニングに限らず、いろんなスポーツに役立ちますから、僕のクラスはランナー以外の方や、スポーツを普段やっていない方でも大丈夫です。ぜひ、いろんな方に体験してほしいですね」とのことだ。

　なお、新田コーチのランニングクラスを提供している『Adams Campus』では、ランニング以外にも、食欲コンサルタント・村山彩さんによる食にまつわる講座など、運動と食＝健康にまつわるクラスをはじめ、美容、経済、ビジネスほか、さまざまなクラスを開講中。Adams Campusの取締役でもある村山さんは「Adamsに来ればいろいろと学べ、教えることができることを目指しています。今後はよりコアな、他にはない講座も作っていきたい。１講座の価格は高くもなく、安くもなくという設定ですが、その分、その人のためになるもの、価値あるものになると思っています」と話していた。

　今回のランニング講座はもちろん、一度『Adams Campus』をのぞいて、自分に価値のある講座を探してみてはいかがでしょうか？
　新田コーチの次回のランニング講座は、５月２日（金）と５月１０日（土）に駒沢公園で開催される。

（取材・文：森永淳洋／スポーツナビ）

※写真は別日の講座のものを使用しています。