――ベテラン勢の調整具合はいかがですか？

　中日の山本昌投手も小笠原道大選手も、巨人の井端弘和選手も気合が違いましたね。
　特に小笠原選手には注目したいですね。新天地に移って、良い顔で野球をしていましたよ。小笠原選手の場合、自主トレもキャンプも練習量は若手に負けていない量をやりますが、今キャンプは周囲の人にブレーキをかけられながら、でも順調に仕上がっていました。昨シーズン、復活の本塁打を打ちましたが、それには本人、「まだ勝負できるという大きな手応えを感じた」と言っていました。何より巨人時代よりも明るい表情になったような気がしますね。今シーズン、ガッツの復活があると思いますよ。

――ルーキーで、光っていた選手はいましたか？

　投手は楽天の松井裕樹投手が一番ですね。何かやってくれそう、活躍してくれそうというオーラを感じましたね。巨人の小林誠司捕手の肩も素晴らしかったですね。

　あと、“アジャ”井上晴哉選手（千葉ロッテ）。今回のキャンプ取材では実際に見ることができなかったのですが、キャンプ地での関係者の評判は良かったですね。あれだけ伸び伸びと野球ができているのは大したものだと思います。

――昨シーズンは阪神の藤浪晋太郎投手、北海道日本ハムの大谷翔平選手、巨人・菅野智之投手、ヤクルト・小川投手、楽天・則本投手のルーキーが大活躍を見せました。今季も若手選手に期待がかかりますね。

　シーズンを制するためには、必ず若手選手の活躍が必要です。昨シーズンの楽天も田中投手が２４連勝を挙げましたが、則本投手がいなかったら優勝できなかったでしょう。

　ほかに見てきた選手たちでは、横浜ＤｅＮＡの北方悠誠投手、もちろん日本ハムの大谷翔平投手に期待したいですね。打者では掛布雅之・打撃コーディネーターが熱心に指導している阪神２軍から何人か出てきそうですね。あとは福岡ソフトバンクの柳田悠岐選手。今オフ、オリックスの糸井嘉男選手と自主トレを行ったそうですし、タイプ的にも同じようなバッターなので、いろいろなものを吸収できていたらシーズンが楽しみですよね。

　主力級では前田健太投手（広島）もスプリットを投げているわけですよね。若手からベテランまで、今年も見どころ満載なプロ野球だと思いますよ。

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