大谷社長&KAMIKAZE副社長の重役タッグが戴冠=ZERO1正月興行リポート

高木裕美

「社長を近くからサポートする」と副社長が公約達成

大谷社長とKAMIKAZE副社長の重役タッグが NWAインターコンチネンタルタッグ王座を獲得 【t.SAKUMA】

 新体制となったZERO1の元旦興行が1日、東京・後楽園ホールで開催された。ファンからの要望を受けて団体名は変更せず、大谷晋二郎社長のもと、新たにKAMIKAZEが副社長に就任。また、3月30日には、10周年記念大会となる靖国神社奉納プロレスが開催されることが発表された。

 ダブルメーンイベントのNWAインターコンチネンタルタッグ王座決定戦では、20分を超える大接戦の末、大谷&KAMIKAZEの社長&新副社長コンビが、田中将斗&小幡優作を退け新チャンピオンに君臨。40代の2人が「生まれ変わったZERO1」をアピールした。

 当初は王者の曙&関本大介組に田中&小幡組が挑戦する予定だったが、関本の負傷欠場により王座返上。「上を目指す」小幡を田中がテーブルクラッシュや弾丸エルボーで援護射撃し、15分過ぎには小幡のミサイルキックからの田中のスーパーフライがKAMIKAZEにズバリと決まるも、大谷がミサイルキックでカット。KAMIKAZEは2発目のムーンサルトプレスをヒザ剣山でブロックされ、田中のスライディングD、小幡のフィッシャーマンバスター2連発に悶絶しながらも、一瞬のスキを突いての逆さ押さえ込みで小幡から3カウントを奪取した。

 副社長就任初日から「社長を近くからサポートする」という公約を達成してみせたKAMIKAZEは、「これからはファンの皆さんが喜ぶようなことだけを考えてやっていく」と決意表明。これまで以上に社長としての責任が増した大谷も「 男は40から。ずっとずっと、このベルトを防衛していく」と、団体もベルトもプロレスも守り続けることを宣言した。

ライディーンがベルト死守!曙は世界王座奪取に意欲

三冠ヘビー級王者の曙が登場。世界ヘビー級王座とNWAタッグ王座奪取に意欲を見せた 【t.SAKUMA】

 もう1つのダブルメインイベントとなった世界ヘビー級選手権試合では、ジェームス・ライディーンがデーモン植田に完勝。体格差にめげず、ダイビングヘッドバット、バックドロップなどで粘りを見せた植田が、一発逆転を狙った「デーモン水」を顔面に噴射するも、セコンドの菅原に誤爆し万事休す。直後にライディーンが強烈なパワーボムで植田をマットに沈め、王座を死守した。

 インターナショナル&NWA世界Jr.王者のHUBは、藤田峰雄を下し防衛に成功。昨年9月の「天下一Jr」決勝戦のリベンジに燃える藤田の股間ウォッシュやノータッチトペを食らいながらも、猛毒波布空爆からの変形フェースバスターで振り切った。試合後、続々と名乗りを上げてきたジュニア戦士たちに対し、「誰の挑戦でも受けてやる。おまえらの中で次に誰が来るか決めろ」と王者の余裕を見せ付けた。

 全日本プロレスの三冠ヘビー級王者・曙は、パートナー・関本大介の負傷欠場により、インターコンチネンタルタッグ王座を返上。この日は岡林裕二と組んで外国人コンビと対戦し、強烈な張り手やぶちかまし、エルボードロップを繰り出した上、ボディースラム3連発で圧勝。「オレと関本なら、いつでも取り返せる。ヘビーも負けて失ったわけじゃないし、またZERO1のベルトを奪いに行きたい」と、自身の欠場により過去に返上した世界ヘビー級王座と共に、時期が来れば、改めて王座奪還へ動くことを予告した。
■ZERO1「謹賀新年」
2014年1月1日(水)東京・後楽園ホール

<ダブルメインイベントII NWAインターコンチネンタルタッグ王座決定戦>
大谷晋二郎、○KAMIKAZE
(19分48秒 逆さ押さえ込み)
田中将斗、●小幡優作
※大谷&KAMIKAZE組が新王者

<ダブルメインイベントI 世界ヘビー級選手権試合>
○ジェームス・ライディーン
(13分28秒 パワーボム→エビ固め)
●デーモン植田

<インターナショナル&NWA世界Jr二冠選手権試合>
○[王者]HUB
(14分57秒 変形フェースバスター→エビ固め)
●[挑戦者]藤田峰雄

<タッグマッチ>
○曙、岡林裕二
(13分11秒 横綱プレス→体固め)
●マイバッハβ、タマ・ウィリアムス

<タッグマッチ>
○日高郁人、崔領二
(13分32秒 石見銀山→体固め)
●菅原拓也、大鷲透

<タッグマッチ>
○横山佳和、タンク永井
(9分59秒 変形デスバレーボム→体固め)
“brother”YASSHI、●拳剛

<絵本プロレス>
○ジェイソン・リー
(6分56秒 小包固め)
●ゴキブリマスク1号

<シングルマッチ>
○佐藤耕平
(7分30秒 ジャーマンスープレックスホールド)
●橋本大地
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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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