オルフェーヴルは生産界でも人気沸騰!=すでに「予約満杯」 海外からも熱視線

橋本全弘

闘争本能あふれるオルフェ二世、デビューは4年後

2世のデビューは4年後の2017年、オルフェ二世はどのような走りを見せてくれるのか 【写真:中原義史】

 種牡馬適性について、こんな見方もある。オルフェーヴルは強さもさることながら、デビュー戦で騎手を振り落としたり、阪神大賞典では逸走、凱旋門賞でもほぼ勝利を手中にしながら内ラチにへばりついて差される……など“希代のジャジャ馬”としてのイメージが強い。武豊騎手の父で元調教師の武邦彦氏も「オルフェーヴルは油断をすると何かをやらかしそうな気の悪さがあったが種牡馬はこういった“気性の荒さ”がある方がいい産駒を出すものなんだ」と言う。祖父にあたる大種牡馬サンデーサイレンスは現役時代、隣の馬に噛み付きに行ったり……と気性の激しさがあったがオルフェーヴルはそれに似ており、その激しい気性が勝負事には不可欠と言える闘争本能を産駒に強く伝えるというのである。

 期待も夢も希望も大きく膨らむ種牡馬オルフェーヴル。誰もがオルフェ二世の走りを一刻も早く見てみたい、凱旋門賞でリベンジだ……と思うのは当然だろうが、産駒がデビューするのは4年先となる2017年夏。少しばかり時間がかかりそうだが、それでも稀代のジャジャ馬オルフェ二世達がターフを駆け回るシーンが待ち遠しいばかりである。

<了>

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著者プロフィール

 1954年生まれ。愛知県出身。早稲田大学教育学部英語英文学科卒業後、スポーツニッポン新聞東京本社に入社。87年、中央競馬担当記者となり、武豊騎手やオグリキャップ、トウカイテイオー、ナリタブライアンなどの活躍で競馬ブーム真っ盛りの中、最前線記者として奔走した。2004年スポニチ退社後はケンタッキーダービー優勝フサイチペガサス等で知られる馬主・関口房朗氏の競馬顧問に就任、同オーナーとともに世界中のサラブレッドセールに帯同した。その他、共同通信社記者などを経て現在は競馬評論家。また、ジャーナリスト活動の傍ら立ち上げた全日本馬事株式会社では東京馬主協会公式HP(http://www.toa.or.jp/)を制作、管理。さらに競馬コンサルタントとして馬主サポート、香港、韓国の馬主へ日本競馬の紹介など幅広く活動している。著書に「名駿オグリキャップ」(毎日新聞社)「ナリタブライアンを忘れない」(KKベストセラーズ)などがある。

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