ファン・ハール「日本は素晴らしかった」=試合後、オランダ代表監督会見

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「日本のプレーは素晴らしかった」と称賛したオランダのファン・ハール監督 【写真は共同】

 サッカー日本代表は現地時間16日、ベルギー・ゲンクでオランダ代表との国際親善試合に臨み、2点を先制されながらも大迫勇也と本田圭佑のゴールで追いつき、2−2のドローに持ち込んだ。13分と39分に失点した日本は、前半終了間際に大迫のゴールで1点差に迫ると、60分には見事なパスワークから最後は本田がネットを揺らした。その後も攻勢を仕掛けたが、柿谷曜一朗が決定機を逃すなど、逆転までには至らなかった。

 試合後、オランダのルイス・ファン・ハール監督は「日本のプレーは素晴らしく、スコアが2−3になってもおかしくなかった」と、その戦いぶりを称賛。また「後半から出場した2人の選手が良かった」と、香川真司と遠藤保仁を評価した。

前半終了直前の失点がダメージとなった

――前半と後半がまったく違った試合になった原因は?(田村修一/フリーランス)

 前半はオランダのほうがボールキープもできたし、より良いプレーもしていたので2点リードできたのも当然だった。しかしハーフタイム直前に(対応が)甘くなり、信じられないような失点をしてしまった。前半の終盤であのようなリスクをとるべきではなかった。日本にとっても、スコアが1−2になったのは精神的にアドバンテージを与えることになった。

 そして日本は後半から出場した2人の選手(香川真司と遠藤保仁)が良かった。日本はプレッシャーを上げて、さらに前に出て行くことができた。我々は自陣から(ラファエル・)ファン・デル・ファールトやシーム・デ・ヨングにボールを送ることができなくなった。そしてGKの(ヤスパー・)シレセンが長いボールを入れるようになったが、味方にきちんと渡らなくなってしまった。日本のプレーは素晴らしく、スコアが2−3になってもおかしくなかった。前半と後半の違いは、日本が控えの2選手を入れたことだと思う。

――イタリア戦でもポルトガル戦でも、試合終了間際やハーフタイム直前に失点することがあった。原因は?(オランダ記者)

 それは関係があると思う。今回もハーフタイムの直前になって(アリエン・)ロッベンが「あと2分だ」と声をかけた。その時点で、あまりリスクをかけないようにするという共通認識があったのに、このような結果になってしまった。オランダのくせでもあるが、こうなったのは相手のチームの質についても配慮しないといけない。ただし、こういうことが起こるのは多すぎると思う。

――若いディフェンスラインについての評価は?

 ディフェンスについての評価は昨日と変わらない。今日の問題は、ボールをうまくキープできなかったことだ。ひとつのプロセスとして、ボールをキープして、相手がそれを奪って、という繰り返しになる。今日のディフェンスは悪くなかったが、最も問題なのは前半終了直前の失点だった。それがメンタル面でのダメージとなった。

――ナイジェル・デ・ヨングの役割が大きかったと思うが、ハーフタイムで変えるのは最初から考えていたのか?

 そうではない。彼はけがだった。ファン・デル・ファールトを変えたのは、彼のところまでボールが届かなくなってしまったからだ。

――こういうことになるのが予想できたということだが、もう少し説明をしてほしい(オランダ人記者)

 このチームのプレーヤーは、よく知っているので(結果はある程度)予想できた。ディフェンスには本当は左利きの選手が良かったのだが、2人の選手がけがで出られなかったので右利きの(ロン・)フラールを入れた。こういう失点になったのは予想どおり。日本がゴールを決めてプレッシャーを強めてきたので、フラールにはより難しい状況になった。

<了>

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