ファン・ハール「日本は素晴らしかった」=試合後、オランダ代表監督会見
「日本のプレーは素晴らしかった」と称賛したオランダのファン・ハール監督 【写真は共同】
試合後、オランダのルイス・ファン・ハール監督は「日本のプレーは素晴らしく、スコアが2−3になってもおかしくなかった」と、その戦いぶりを称賛。また「後半から出場した2人の選手が良かった」と、香川真司と遠藤保仁を評価した。
前半終了直前の失点がダメージとなった
前半はオランダのほうがボールキープもできたし、より良いプレーもしていたので2点リードできたのも当然だった。しかしハーフタイム直前に(対応が)甘くなり、信じられないような失点をしてしまった。前半の終盤であのようなリスクをとるべきではなかった。日本にとっても、スコアが1−2になったのは精神的にアドバンテージを与えることになった。
そして日本は後半から出場した2人の選手(香川真司と遠藤保仁)が良かった。日本はプレッシャーを上げて、さらに前に出て行くことができた。我々は自陣から(ラファエル・)ファン・デル・ファールトやシーム・デ・ヨングにボールを送ることができなくなった。そしてGKの(ヤスパー・)シレセンが長いボールを入れるようになったが、味方にきちんと渡らなくなってしまった。日本のプレーは素晴らしく、スコアが2−3になってもおかしくなかった。前半と後半の違いは、日本が控えの2選手を入れたことだと思う。
――イタリア戦でもポルトガル戦でも、試合終了間際やハーフタイム直前に失点することがあった。原因は?(オランダ記者)
それは関係があると思う。今回もハーフタイムの直前になって(アリエン・)ロッベンが「あと2分だ」と声をかけた。その時点で、あまりリスクをかけないようにするという共通認識があったのに、このような結果になってしまった。オランダのくせでもあるが、こうなったのは相手のチームの質についても配慮しないといけない。ただし、こういうことが起こるのは多すぎると思う。
――若いディフェンスラインについての評価は?
ディフェンスについての評価は昨日と変わらない。今日の問題は、ボールをうまくキープできなかったことだ。ひとつのプロセスとして、ボールをキープして、相手がそれを奪って、という繰り返しになる。今日のディフェンスは悪くなかったが、最も問題なのは前半終了直前の失点だった。それがメンタル面でのダメージとなった。
――ナイジェル・デ・ヨングの役割が大きかったと思うが、ハーフタイムで変えるのは最初から考えていたのか?
そうではない。彼はけがだった。ファン・デル・ファールトを変えたのは、彼のところまでボールが届かなくなってしまったからだ。
――こういうことになるのが予想できたということだが、もう少し説明をしてほしい(オランダ人記者)
このチームのプレーヤーは、よく知っているので(結果はある程度)予想できた。ディフェンスには本当は左利きの選手が良かったのだが、2人の選手がけがで出られなかったので右利きの(ロン・)フラールを入れた。こういう失点になったのは予想どおり。日本がゴールを決めてプレッシャーを強めてきたので、フラールにはより難しい状況になった。
<了>
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