VVV大津祐樹、“10番”の仕事で輝く「トップ下なら結果を出せることを証明」
4日のアルメレ戦で同点ゴールを決めたVVVの大津祐樹 【写真:Pro Shots/アフロ】
とっさの判断で独走! 冷静にゴールを決める
味方からパスを受けたとき、相手選手が当たりに来る気配を感じ、「それなら、先に当たって相手の体より自分が前に出よう」ととっさに判断。大津は先にショルダーチャージを仕掛け、相手のDFを死に体にすると、ペナルティーエリアに向かって単独でドリブル。最後はGKとの一対一を冷静に流し込んだ。
「“10番(トップ下)”の位置ならあれぐらいのパフォーマンスはできるし、結果を出す事もできる。今日はそれを証明できたと思う」
この日の大津は、相手の激しいチャージに倒れまいと踏ん張りながら、ドリブルで先へ進もうという強い意志が光った。
「今シーズンが始まってからずっとコンディションは良いし、体は切れている。あとは迷わずに、監督が使ってくれれば自分としては本当にいけると思う。楽しみなシーズン」
終盤、勝ち越しゴールを狙って猛攻を仕掛けたVVV。大津も2度ほど絶好機を得たが、相手DF、GKの必死の抵抗にあい、ゴールを決めきれなかった。
「最後、試合を支配できたけど、得点チャンスを決めきれなかった。もっともっと得点を取りたい。内容的にはポジティブなゲーム。しかし勝たないといけなかったゲームでもあった」
弱点は得点力「そこを伸ばして行きたい」
しかしその後、レネ・トロスト監督と何度も話し合いを持ったという。
「何回も監督と戦術的な事、ディフェンスの事などを話し合った。その中で、自分が勘違いされている部分もあった。そこも今日のプレーで証明できた。『守備的に戦う』と言っても、俺が守備的にいけばいいだけの話し。セカンドボールの対応にしても、今日はちゃんと拾えた。自分だったら守備だけでなく、そこから攻撃も作れると思う。こうやって話し合った上で使ってもらえ、今日のようにチームに貢献でき、チャンスを作れてよかった」
チームとしては迷走が続いている。アルメレ戦の引き分けで、ここ5試合、2分け3敗となってしまった。順位(暫定)は20チーム中10位とスタートダッシュに失敗している。
「勝てない理由のひとつとして得点が取れていない。どうしても攻撃が点を取らないとディフェンスも安心して守備ができなくなる。そういった意味でも、前から引っ張っていかないと、このチームは良くならない。それを今日は証明する事ができた。このチームは得点力が足りない。自分もそこを伸ばして行きたい」
この日の大津は、チームの“10番”として多くの証明を果たした。
<了>
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