イースタンは富山に注目 新潟、秋田は安定感=bjリーグ 13−14シーズン展望<1>
bjリーグの新シーズンが4日に開幕。今季の見所を河内コミッショナーが解説 【(C)スポーツ企画工房/bj-league】
富山が台風の目になる可能性大
富山は水戸健史と城宝匡史の2枚看板に加え、アイラ・ブラウンが爆発したら、簡単には止められないだろう。富山は昨季から強かったが、シーズンを振り返ると1勝1敗で分けることが多く、連勝につなげることが出来ない不安定さがウィークポイントでもあった。しかし、今季は主力がほとんど残留し、ヘッドコーチも2年目という盤石な体制で臨んでくる。昨季はプレイオフで横浜に最終決定戦の末に敗れ、あと一歩で有明に行くことができなかった。その悔しさが今季の彼らの原動力になっているだろう。
注目は開幕ホームでの4連戦。埼玉、仙台を迎え撃つ。開幕戦は元・埼玉のヘッドコーチだったボブ・ナッシュと、富山のヘッドコーチだった石橋貴俊が戦うという面白いカードであるが、埼玉は昨季とメンバーが大きく入れ変わり、まだチームを作り上げている最中。主力が残っている富山の方が有利と言える。さらに地元の熱いブースターの声援は大きなアドバンテージになる。もし、このホーム4連戦で富山が3勝1敗以上の成績を上げれば、一気にチームは上昇気流に乗るだろう。そうすれば前半戦を先頭で乗り切る可能性は大いにある。富山の開幕ホーム4連戦に注目してもらいたい。
手堅いのは新潟、秋田
これだけ戦力が安定している新潟で、新人がプレイングタイムを伸ばすのは厳しいと思うが、今季からチームに加入した加藤竜太が台頭すれば、さらに新潟は面白くなる。加藤は地元・新潟出身で、チーム最年少の20歳。華々しい経歴はない選手だが、プレシーズンゲームでは生き生きとプレイし高確率でシュートを決めていた。決してきれいなフォームと言えないが、シュートセンスはいい。変則的なシュートだけに、相手もブロックがしづらいのだろう。地元出身で無名の新人が伸びてくると、ブースターも盛り上がるだろうし、チームにも勢いが出てくる。今まで一本突き抜けなかった新潟が、悲願の優勝を手にするのは、こういった若手の台頭にかかっているのかもしれない。
王者・横浜は厳しいシーズン
昨季の優勝チームである横浜は苦戦が強いられそうだが、果たして!? 【中西祐介/アフロスポーツ/bj-league】
新規チームの青森ワッツは「いいメンバーを集めたな」というのが第一印象。世代も若手から中堅、ベテランとそろっていて、チームのバランスが凄くいいと思う。新規チームとしては申し分ないメンバーがそろっているだけに、棟方公寿ヘッドコーチの手腕が試されるシーズンとなるだろう。彼はbjリーグでは指揮経験がなく、シーズン52試合という長丁場を戦うのも初めて。長いシーズンをどう乗り切っていくのか、そのハンドリングに注目したい。
新規チームは特に開幕戦が重要だ。前半戦で下位に沈むのか、一気に台風の目となって躍進するのかは、開幕の戦績いかんによって変わってくる。青森はホーム開幕戦で岩手を迎えるが、その後も、秋田、新潟と強豪相手の戦いが続く。ホーム開幕戦で岩手相手に連勝すれば、秋田、新潟戦で大金星をあげる可能性が大いに出てくる。反対に、岩手相手に連敗すれば、ずるずると負け越してしまうかもしれない。青森にとって、開幕6戦がシーズン前半の正念場となるに違いない。
<この項、了>
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