G1初優勝の内藤が1.4IWGP挑戦権ゲット=一夜明け会見

高木裕美

G1初優勝を飾った内藤が喜びの一夜明け会見 【高木裕美】

 新日本プロレスの真夏の祭典「G1 CLIMAX 23」を制し、悲願の初優勝を果たした内藤哲也が一夜明けた12日、東京・中野区の新日本事務所で会見を開き、改めて優勝の喜びと意気込みを語った。
 前日の東京・両国国技館大会では、超満員札止めとなる1万1500人が見守る中、優勝決定戦で憧れの存在であったエース・棚橋弘至と対戦。古傷であるヒザを攻められ、苦しみながらも、30分近くに及ぶ死闘の末にスターダストプレスで仕留め、見事参加20人の頂点に立った。

改めて田中のNEVER王座挑戦を志願

エース棚橋を破り悲願のG1制覇を果たした内藤 【高木裕美】

 連日の戦いで肉体はボロボロ、ヒザには水が溜まった状態だが、「早く試合がしたい」と精神的な充実ぶりを見せ付けた内藤。前日の優勝決定後は祝福の電話やメール、Facebookのメッセージが止まらず、改めて「夏男」の称号の重みを噛み締めた。
 この日、優勝者の証として、菅林直樹社長から来年の1.4東京ドーム大会のメーンイベントでIWGPヘビー級王者に挑戦できる権利書を受け取った内藤は「実感が湧かない。ドームのメーンに立つのが想像できない」とビッグチャンスに戸惑いを見せた。

 G1覇者として、権利保持者として狙われる立場となった内藤だが、「まず最初に田中と試合をしたい。もし田中が難色を示すなら、この権利書を賭けてもいい」と、改めて7.20秋田大会で敗れているNEVER王者・田中将斗とのリマッチを要求。リスクの高い戦いであることは承知の上で、「オレ自身、NEVERに思い入れあるし、田中はぶっ倒さなければならない相手。借りを返さないと前へ進めない。G1では強豪を倒し、棚橋も倒した。秋田の時よりコンディションもいいし、自信はあります」と、真夏の最強男の最初の指命として、NEVER王座奪取を掲げた。

オカダとの新世代対決で初戴冠狙う

菅林社長からG1優勝の“ご褒美”1.4東京ドームでのIWGP挑戦権を受け取る内藤 【高木裕美】

 ドームまでの間は、権利書強奪を狙う刺客たちから守り続けなければならないが、「今は田中しか見えないけど、G1で4敗しているし、その相手にも借りを返さないといけない」と、G1公式戦の中で最も意識した相手であり、内藤自身が「またやりたい」と再戦を願う同い年の飯伏幸太をはじめ、天山広吉、矢野通、高橋裕二郎とのリベンジマッチも視野に入れた。

 現在は“レインメーカー”オカダ・カズチカがIWGPヘビー級王座を保持しているが、オカダも今年のG1では4敗を喫しており、9.29神戸ワールド記念ホール大会では、最終公式戦で敗れた小島聡とのIWGP戦も浮上。ドームまでに王座から陥落して、別の王者となっている可能性もある。
 だが、内藤は「オカダは公式戦でもレベルが高いし、結果を出していたし、会場人気も高いし、チャンピオンの名に恥じない選手。ずっと棚橋の背中を追いかけてきたつもりだったけど、オカダは新日本に入ってきた時から、ライバルとして嫉妬していた特別な選手。世間では棚橋、中邑が新日本のトップだと思ってるかもしれないけど、オレはオカダとドームで爆発するような試合をして勝ちたい」と、新世代対決で新春のドームのメーンイベントを盛り上げた上で、最高の舞台でIWGP初戴冠を果たしたいと野望を語った。
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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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