柿谷曜一朗「チャンピオンは気持ちいい」=東アジアカップ 韓国戦後選手コメント

スポーツナビ

試合終了寸前に値千金の決勝ゴールを決めた柿谷は、「チャンピオンって気持ちいい」と素直な気持ちを口にした 【Getty Images】

 サッカー日本代表は28日、韓国の蚕室(チャムシル)で東アジアカップの最終戦となる韓国代表戦に臨み、2−1で勝利した。韓国に押し込まれる展開の中、柿谷が前半唯一とも言えるチャンスをものにして日本が先制するが、その後すぐに追いつかれ前半を終える。後半も、ボールを保持できず劣勢が続いたが、試合終了間際に柿谷がこの日2点目となる劇的な勝ち越し弾を決め、韓国を退けた。この結果、日本は東アジアカップ初優勝を成し遂げた。

 試合後、劇的な決勝ゴールを決めた柿谷曜一朗は「トラップしようかと思って迷い、心臓もバクバクで、ヤバい、きてしまったと思いました」とそのときの心境を語った。また、大会MVPに選出された山口螢は「俺でいいのかなと。誰が見ても曜一朗だと思うので(笑)」と話した。

柿谷曜一朗(セレッソ大阪)

「頼む入ってくれという感じ」

(2点決めましたが)2本しか打てていないのが情けないですけど、決定率的には良いかなと思います。ただ、裏に抜け出してもう1、2点取れたと思うし、落としのところでミスも多かったです。もし、また呼ばれたときにはもっと成長した自分を見せられたらと思います。2点目は、1回引いてボールの状況を見たら転がってきてくれたので、ありがとうと。でも、トラップしようと思い迷って、心臓もバクバクで、ヤバい、きてしまったと思いました。頼む入ってくれという感じでしたが、冷静に映っていればいいかなと思います。でも、今日の出来では全然ダメだとは僕自身感じています。これからまた注目されるかもしれないですが、その中で自分がどこまでできるか。いかに冷静に自分を保てるかが大事だと思います。

(得点で)観衆を黙らせた気分というより、優勝した気分が最高で、本当に久しぶりで、ああチャンピオンって気持ちいいなと思いました。もちろん、この優勝をセレッソに持ち帰って、優勝した気持ちとか良さとかをみんなに伝えて、それがセレッソでできたら最高なことだと思っています。

山口螢(セレッソ大阪)

「俺でいいのかな」

(MVPは)俺でいいのかなと。誰が見ても曜一朗だと思うので(笑)。

 今日は相手に押し込まれて、チーム全体としてもすごい下がってしまい、なかなか前にいけませんでした。前半をゼロに抑えようと思っていたところで、ミドルシュートで1点を失ってしまって、そういう意味では、自分の中で全然良い印象を持って優勝したという感じではないです。個人的にはまだまだだと思います。大会は終わったので、一旦忘れて、セレッソで結果を残すことに集中したいです。たしかに良い経験にはなったけど、これで満足するわけにはいかないので、チームに帰ってやることをやりたいです。

 選ばれれば次からは、特長をもっと出していく必要があるし、チームでそういうプレーをよりたくさんやる必要があります。

豊田陽平(サガン鳥栖)

「点が取れていないのが残念」

 短い時間でしたけど、自分のアピールというよりは日本のために、そういったところがまず大事だと思いました。なので、アピールというほどのことはできなかったと思います。大会を通して、1試合と5分程度しか出ていないので、アピールになったかは分からないですが、日本の優勝の力に少しでもなれたのが気持ち的に大きいです。アピールとなると得点が必要でしたし、その点では悔しいです。それに、やはり与えられた時間でやるべきことをしなければいけないので、その意味でも得点という結果を残せなかったのは残念です。しかし、試合を終えた時点で切り替えていますし、あとはサガン鳥栖で自分が飛躍できるように、精一杯努力してきたいです。今日優勝したことによって、Jリーグも少しは注目されると思うので、そういった意味でも、より頑張らないといけないというモチベーションになります。

(ガッツポーズは)みんなに言われますけど、とにかくあの時間での出場だったので、日本のためにやらないとという気持ちで臨みました。なので、それが自然と得点したかのようなガッツポーズになったと思います。ロッカーでもみんなにほめてもらいました。

森重真人(FC東京)

「代表への手ごたえはある」

 日本代表のやり方だったり、今の自分の立ち位置だったり、いろんなことをしっかりと考えながら過ごせた期間だったと思います。(代表へのアピールは)全体的な印象では、手応えはあります。この先どうなるかは分からないですが、チームに戻ってしっかりやるべきことをひたすらやりたいと思います。好不調の波は自分にあると思っていますし、それをなるべくなくさないと高いレベルではやっていけないのも分かっています。自分のやるべきことはやれたと思うので、あとは待つしかないです。

高萩洋次郎(サンフレッチェ広島)

「曜一朗はなんとかしてくれる選手」

 前半は守備に回る時間帯が多くて、なかなかボールをキープすることができませんでした。その中でも(柿谷)曜一朗が1点取ってくれて、1点は返されましたが、そのあともしっかり我慢して守備ができたと思います。そして、守備の頑張りと我慢強さが後半の2点目につながったと思います。

 自分のプレーにはまだまだ納得がいっていません。前半のように押し込まれた中でもしっかりボールをキープして時間を作らなければいけないし、後半もボールを受けたときに失う場面もありました。そこのミスなくしたいし、あとはゴールにつながるプレーをしたいです。今日、勝てたのは曜一朗の決定力のおかげだと思うし、ああいう選手が前にいると、信頼して、僕らは守備をして、ボールを奪ってわたしてということができます。信頼できる選手が前にいることは、チームにとってすごくプラスだと思います。彼にボールをわたせば、なんとかしてくれるという部分はあるし、決定力もあるので、常にふたりの関係は意識しながらプレーしていました。

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