マエケンに課題、スライダーがまだ甘い=前田幸長氏が解説
打線はもう少し工夫をしないと
おそらく今回の相手が格下の中国ということもあって、チームは点を簡単に取れると思ってゲームに入ったと思うんです。それが4回までで1点しか取れなかったのは計算外もいいところ。そのあたりは、いつでも打てると思ってしまった結果だと思うんです。
これはまずいぞというところで、つないだり、盗塁などを絡めたり、相手のミスを突いたりと、隙をついた形でビッグイニングをつくりましたが、本来ならばもう少し早いイニングで出なければいけないと思いますね。1つの隙を見せると、本当にズルズルといってしまうのが国際試合の怖さであって、レギュラーシーズンとは違うところですから。
中田翔は収穫、次戦以降も期待できる
一方、中田翔選手が2本ヒットを打って、内川選手もヒットが続いているということは非常にプラスになると思いますね。中田選手に期待する部分は、もちろん一発もあるんですが、「意外性」というところになると思います。きょうの試合もなかなか打てない雰囲気が出たところで中田選手が打ってくれたので、チームにいい薬を与えてくれましたね。また、中田選手は「オレに任せろよ」というハートを持ってる選手ですから、次戦からも期待できそうですね。
キューバ戦は日本らしい緻密な野球で勝負
キーになる選手は、やはり中心選手が打たないといけないので、速い球、重い球に負けないスイングの速さを持ったバッターといえば阿部選手、中田選手。日本を代表する左右のハードヒッターに頑張ってもらいたいですね。
<了>
独特のナックルを操り、ロッテでは先発、中日・巨人では左の中継ぎとして活躍。現在は野球解説のほか、日本経済大学で准教授を務める