サトウ監督「挑戦にわくわくしている」=バレーボール全日本男子監督就任会見

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日本の弱点はブロック。すべてを作り変えたい

自身のバレーボール理論や今後の男子代表について語るサトウ監督 【坂本清】

――日本の現状についてと今後の対策について。

 日本の選手はテクニック、スキルに関しては十分にあると思っている。これからまずできるだけ多くの時間を選手と過ごして、強みであったり、特徴について知っていきたい。現時点である程度のアイデアがあるのでそれを実行していきたい。スタッフを選出して、これからの計画をし、選手を集めて合宿をしたいと思う。

――今の時点でのアイデアと日本の気になっている選手は?

 日本の選手は世界的にも統計的に見てもパスがうまい。そういうところからオフェンスにつなげることができる。サイドアウトを取るため、つなげていくことに重点を置きたい。日本の選手についてはワールドカップ(W杯)で直接見たのと、ワールドリーグやアジアの大会の映像で確認した。これからも研究をしていきたい。いいチーム作りに生かしたい。

――チームの目標をどこに置くか。そのために必要なものは? 日本の弱点は?

 目標に関してはリオデジャネイロ五輪でメダルを獲得できるチームを作っていくこと。そのためにはまず五輪の出場権を取ることが重要になる。出場権獲得にはW杯や五輪最終予選というプロセスがある。まずはそこに照準をしぼっていくことになる。どの大会でも向上したいし、しっかりとした準備をしていきたい。

 日本の弱点は映像で見ても、実際に自分の目で見ても明らかにブロックであると思う。システム、戦術、知識のすべてを作り変えていきたい。

――男女を通じて初の外国人監督ということになるが、その意気込みについて。

 自分としてはチャレンジということが好きで、最初ということも好き。その挑戦を楽しみにしている。

――スタッフに関しても外国人の起用や今までにいない人選もあるのか?

 そのようにミックスさせていくか、日本人で構成するかは選考の途中にある。ただ、自分自身を助けてくれた方々からの相談を受けていくことも考えている。

福澤、清水、石島は素晴らしい選手

会見後にサトウ監督は、龍神NIPPONのロゴを指差し、笑顔を見せた 【坂本清】

――選手選考において何を一番重視しているのか。選手については具体的には誰か?

 スポーツ選手として重要視していることは、バレーやバスケなど競技に関係なく、勝利へのメンタリティである。メンタルの強さや自主性、情熱、自立しているかどうかが重要であると考えている。

 選手については過去の選手や若い選手も含めてリストアップしている。名前を挙げるとしたら1人目は福澤達哉(パナソニックパンサーズ)がそういった強いマインドを持っていると思うし、チームに対する貢献も大きいと思う。そして清水邦広(パナソニックパンサーズ)、石島雄介(堺ブレイザーズ)はフィジカル的にも素晴らしい選手だ

――日本は世界に比べて体格で劣るが、何を武器にしていくべきか?

 世界的に見て、日本人選手は体格的に劣ると思うが、スキルはそうではないと思う。ハンデを挽回するため、集中的にハイレベルな練習を続けていきたい。

――日本の監督に応募した動機は? 自身のアピールポイントや強みは何か?

 いろいろな物事を教えていくことが好きで、自分の過去の経験について伝えることができるのが強み。過去を振り返り、課題を発見し、問題を解決していく。そういうことに長けていると思う。

――監督が目指すバレーを一言で表現するなら何か?

 簡潔に言うとしたらスマートなバレー。状況判断に長け、ミスから学び、試合での良いプレーのパーセンテージを上げていくことを目指したバレーを展開していきたい。

<了>

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