船木、諏訪魔との三冠戦に「絶対に勝ちたい」=全日本プロレス

全日本プロレス

船木「勝ったほうが全日本の一番」

3月両国大会での三冠戦が決まった船木(左)と諏訪魔 【全日本プロレス】

 3月17日に両国国技館で開催される全日本プロレス『2013 プロレスLOVE in 両国〜BASIC&DYNAMIC〜』の一部対戦カードが発表され、第45代王者・船木誠勝vs.諏訪魔の三冠ヘビー級選手権試合が決定した。
 先日の大田区大会で曙を破り、三冠王座の4度目の防衛に成功した船木。その前に姿を現したのは、その日に蝶野正洋と合体を果たしたばかりの諏訪魔だった。全日本のアドバイザーである蝶野は諏訪魔の挑戦を船木に要求。船木も受諾し、この日正式に決定となったことが発表された。

 会見には王者・船木と挑戦者・諏訪魔が出席し、それぞれ意気込みを述べた。2人が三冠を懸けて闘うのは4カ月前の9.23横浜大会で船木の三冠王者初防衛戦以来のこと。両国では半年ぶりに一騎打ちを行うことになるが、船木は「全日本に3年いますけど、その中で一番と二番を争うことなのかな、と。ベルトはそのリングで一番の人が巻くものですから。勝ったほうが一番、負けたほうが二番に必然的になります」と、諏訪魔との決戦に頂上対決を意識。これまで諏訪魔とは1勝2敗1分という戦績だが、「勝って五分五分にします。絶対に勝ちたいですね」と必勝を誓った。
 船木にとって諏訪魔は特別な存在だ。「自分が全日本に来た時から常に目の前にいて、壁になっています。所属選手で壁になっているのは彼しかいない。逆に自分も彼の壁になっていると思っているので、破ったほうが先に進めると思います」と、キャリアの差を超えたライバル意識もあるようだ。
 この4カ月の間に諏訪魔はジョー・ドーリングとLAST REVOLUTIONを結成。さらに先日は蝶野とも合体するなど、急速に周囲の環境を変化させている。そこは船木も警戒するところで、「ジョー選手とLAST REVOLUTIONを組んで変わったのか? 蝶野さんとなぜあそこで組んだのか? それを確認したいですね」とリング上で諏訪魔の変化を実感したいようだ。

諏訪魔「蝶野の黒い蜜を吸って自分を変えていく」

1月26日の大田大会で、船木が曙に勝利し4度目の防衛に成功した直後、蝶野と諏訪魔がリングに現れ、対戦を直訴した 【前島康人】

 一方の諏訪魔だが、蝶野と組んだことに関して、「いま全日本はバタバタしているし、変化が早いですから。その流れをいち早く読んで、チャンスを作り、ものにする。その嗅覚的なものが働いたということですね」とコメント。「俺としては蝶野正洋の手下になろうとはまるっきり思ってないです。アドバイザーで発言力があるんだから、ドンドン利用すべきだよね。そのかいあってチャンスが転がり込んできたんだから、やったことは間違っていない」と、自身の選択の正しさに自信を持っているようだ。「新しい選手も来るし、未来を見据えて蝶野正洋の黒い蜜を吸って、自分も変えていく」と、蝶野を利用し、さらに自らを進化させていきたいようだ。
 蝶野効果なのか、これまでの諏訪魔とはいささか様子も違う。船木との対戦成績はリードしているものの、「この間の三冠戦で立場は俺が下というふうになっているわけで、一回は認めますよ。いままでは俺のほうが上だと口で調子良く言っていましたけど、いまは口でプロレスをするつもりはないですから」と、潔く自分の立場を認識している。しかしながら、対戦することが決まったからには一歩も引くつもりはない。「両国でそれをひっくり返します。補助車が必要なのかとか言っていたけど、開幕からぶっ潰しにいきますよ」と、次期シリーズ『2013 エキサイト・シリーズ』から船木狩りを実行に移していくようだ。

 誰もが認める全日本の頂上対決を制するのは果たして!?
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