名城「日本人が強いというところを見せたい」=Krushインタビュー
Krush67kg級初代王者をめざす2011年K-1MAX王者・名城 【t.SAKUMA】
■名城「久保選手に負けているつもりはない」
――67kgの王座決定トーナメントのオファーを受けて、率直にどんな心境でしたか?
「ケガの影響もあって、その時点で82kgあったんですよ。だから正直、最初はオファーを受けるかどうか悩みました」
――最終的にオファーを受けた一番の要因は何だったのでしょう
「僕が2010年の3月に長島☆自演乙☆雄一郎選手に負けた時、最初に試合のチャンスをくれたのがKrushだったんですね。67kgは頑張って減量すれば落ちる体重ですし、Krushから『是非トーナメントに出てもらいたい』と言ってもらえたので、それだったらと思いました」
――1回戦ではモロッコのアブデラ・エズビリとの対戦となりました
「あまりエズビリのことは詳しく知らなくて、記者会見の時に対戦経験がある久保(優太)選手に少し話を聞きました」
――名城選手はあまり対戦相手の研究はしないタイプですか?
「そうですね。あまり気にはならないです。逆に相手が僕のことを研究するんだったら、してもらって構いません」
――今回はワンデイトーナメントですが、何か対策は考えていますか?
「僕みたいな空手人間は痛みに強いので、ワンデイトーナメントの方が力を発揮できるんじゃないかなと思います。首から下の攻撃は無視します(笑)」
――名城選手は会見でも久保選手に対して、かなりライバル心を見せていましたね
「僕と久保選手はK−1 MAXでベルトを獲った人間で、トーナメントの2枚看板やと思うんです。しかも久保選手はKrushの中心選手として扱われていて、嫉妬じゃないですけど、僕は久保選手に負けているつもりはないし、僕もいい試合ができるんだぞという気持ちはあります」
――2人が順調に勝ち上がれば決勝でK−1MAX日本王者対決が実現することになります
「僕のもともとの思想は『小さいものが大きなものに勝つ』で、今回は僕が大きい側なので、ここで負けたらかっこ悪いというのは思っています。逆に63kgから階級を上げてきた選手だから、俺の方が強いという理由にもならないし。たまたま階級という体重区分があって、お互いが交わらなかっただけの話ですからね。男として戦いたいのであれば、階級を超えてやればいいんじゃないかと思っています」
――名城選手はこのトーナメントをどんなトーナメントにしたいですか?
「日本人が強いというところを見せたいですね。僕と久保選手が外国人選手の相手を任されたからにはきっちり止めないといけない。それで日本人同士の熱い削り合いを見せて、競り合って優勝が決まるようなトーナメントにしたいですね。誰かがあっさり優勝するよりも、そっちの方が面白いでしょう。だから全員が全員プライドを持って、削り合いをしましょうよ、と。5月の試合は日本代表で出たつもりだったのに不甲斐ない結果に終わってしまって、アゴを折られたくらいで何してんねんと思いました。だからこのトーナメントは気持ちの面で覚悟を決めてやりたいです」
エズビリ「ユータにリベンジしたくてしょうがないぜ」
決勝で久保へのリベンジを誓うエズビリ(右) 【t.SAKUMA】
「Krushはとても素晴らしい団体だ。そこで再び戦えることは、とても運が良いし、誇りに思っているよ」
――前回の久保優太戦には、どんな感想を持っていますか?
「あの時はユータの蹴りのパワーに正直驚いた。ユータの蹴りに驚いて、試合中に身体が硬くなってしまったんだ。そのせいでチャンスをものにする事ができなかったよ(苦笑)。まあ俺は過去の試合のことは後悔しないし、今はユータにリベンジしたくてしょうがないぜ。ただこれだけは言わせてくれ。俺は通常67kgで試合をしているから、65kgの試合はユータにとって有利だったはずだ」
――エズビリ選手にとってはベストウエイトではなかったんですね。では67kgのトーナメントは、エズビリ選手にとっては戦いやすい階級ですね
「そう。67kgは俺にとってベストの体重なんだ。この階級で試合ができる事をすごくうれしく思っている。65kgに絞った時はパワーが落ちて、キツかったからな」
――1回戦で対戦する名城裕司選手にはどんな印象を持っていますか?
「ナシロはアルバート・クラウスのようなビッグネームに勝っていて、素晴らしい選手だと思うよ。でも、そういう相手だからこそ、俺の存在を日本のファンに知らしめるには、持って来いの相手だ(ニヤリ)。しかもトーナメントの1回戦だから、初っ端からエンジン全開でいけるぜ!」
――決勝戦には誰が勝ち上がってくると予想していますか?
「それはもちろんユータだ! 俺は決勝でユータと戦って、前回の雪辱を晴らしてやる」
――1日3試合、どんなフィニッシュで勝ちたいと思っていますか?
「1日3試合を戦うのはとても過酷だ。だけど俺は相手が誰になろうと勝つし、決勝まで勝ち進む。もちろん全てKO出来れば最高だけど、判定でも構わないよ。とにかく俺は勝つためにリングに上がるんだ」
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