羽生、止まらない向上心「本当のチャンピオンじゃない」
高橋大輔は2位「悔しいです。とにかく悔しい」
フリー後のキスアンドクライで、観客席に向かって手を振る高橋 【坂本清】
僕はまだしていないです。(アドバイスは)もちろんありました。基本的に彼も僕を信頼してくれていると思うので。(理想とする4回転にどれだけ近づいている?)着実に練習のなかで確率が上がっていて、試合でも成功してきているので、これまで続けてきたことが形となって表れているのかなと。
――一夜明けてどういう気分?
悔しいです。とにかく悔しいです。ショートで失敗してしまった部分もあるので、フリーも含めて100パーセントそろえられなかったし、全日本のタイトルもほしかったのでそういう気持ちです。一夜明けて悔しさが増してきました。
僕は五輪枠の獲得に今まで貢献したことがないんです。これだけ選手がいて、非常に厳しいので、自分のためにも3枠を世界選手権で取りたいなと思っています。1枠だったら、そのプレッシャーはハンパない。3枠になればだいぶそれはなくなります。3枠を取ることで、今トップ6いますけど、そのうち3人が(五輪に)いければレベルアップにもつながります。自分がちょっと楽になれたらいいなというのも、もちろんありますけどね(笑)。
(2006年の)トリノ五輪のときは自分のせいで枠を1つにしてしまい、それを自分で取った(選考会の結果、自分が五輪代表になった)ので、申し訳ない気持ちが今でもあります。バンクーバーの前(の世界選手権)は出ることができず、(五輪代表枠獲得に)貢献したことが一度もないので、現役のうちにやりたい部分ではあります。
――五輪で日本の選手が3人いるとやりやすい?
近くで刺激をもらえるので。普通に生活している中でも、ライバルという雰囲気が漂っているほうがいい。バンクーバーのときも普段はラフに過ごしつつ、緊張感をもっていたので、結果も出ました。
――長光コーチが全日本はあと2回だというふうに送り出したらしいが?
その意識はまったくなくて、滑る前に言われて「ああ、そうか」というふうに気付きました。「じゃあ、最高の試合にしよう」という気持ちになりましたね。
<了>