パンクラスがSMASHへの経営権を譲渡を発表

長谷川亮

新体制として再出発するパンクラスの王者たち 【長谷川亮】

 総合格闘技パンクラスが6月1日、都内ホテルでに会見を行い5月31日付で株式会社スマッシュに経営権を譲渡したことを発表した。
 経営権譲渡により、酒井正和代表による新体制となり、これまでパンクラスの代表取締役を務めてきた川村亮がエグゼクティブプレイングマネージャーに就任する他、以下のように新人事が発表となった。

パンクラス代表:酒井正和
パンクラス統括本部長:坂本靖
エグゼクティブプレイングマネージャー:川村亮
JML統括プロデューサー:梅木良則
イベント統括マネージャー:島田裕二
スーパーバイザー:佐伯繁
キング・オブ・パンクラシスト委員長:ケン・シャムロック

伝説の王者ケン・シャムロックが入閣

「世界標準」をスローガンに掲げた酒井新代表 【長谷川亮】

「キング・オブ・パンクラシスト委員会」はキング・オブ・パンクラシストの地位向上を掲げ、キング・オブ・パンクラシストと対戦する世界の強豪ファイターを選考・推薦する機関。
 その委員長には無差別級初代キング・オブ・パンクラシストであるケン・シャムロックが就任し、シャムロックは「日本で過ごした時の事には良い思い出しかありません、特に日本のファンは素晴らしかったです。今後私は、酒井社長がパンクラスの栄光を取り戻そうとしていることをサポートしていきます」とコメントを寄せている。

 またスーパーバイザーに就任した佐伯繁DEEP代表は、パンクラスとDEEPの業務提携を発表し、それに伴い統一コミッションの設置、アマチュア部門を「JML(ジャパン MMA ライセンス)」としてパンクラスとDEEPで統合することを明らかにし、さらに「2年に1度か1年に1度、潰し合いの対抗戦をやっていきたい」と展望を語った。

 なお、これまでパンクラスを運営してきたドン・キホーテはスマッシュにその任を譲るが、今後もスポンサーとしてパンクラスを支えていくことが同会見で明らかにされている。

大会場での20周年記念大会を予告

パンクラス新体制:前列左から坂本統括本部長、川村エグゼクティブプレイングマネージャー、酒井代表、梅木JML統括プロデューサー、佐伯スーパーバイザー 【長谷川亮】

 新体制では「世界標準」をスローガンに、様々な改革を予定している。
 酒井代表は王者・上位ランカーを世界に送り込むプロモーション機関「パンクラスマネージメントの設置」、選手のアメリカ滞在時のトレーニングや生活環境・長期滞在時のバックアップを目的にした「パンクラスUSA支部の設置」、「海外ジムとの提携」、そして「ケージの導入」を改革の4本柱として掲げた。

 ケージの導入は来年から予定しており、「来年3回ぐらいはやってみたい」と酒井代表。また、来年は1993年にパンクラスが誕生して20周年の記念イヤーであり、「ディファ(有明)や後楽園(ホール)ではなく、もう少し大きなところを考えている」と酒井代表は記念大会について話していた。

 新体制となっての第1回大会は、明日2日に行われる「PANCRASE 2012 PROGRESS TOUR」ディファ有明大会。酒井代表が指揮を執る、新生パンクラスの船出となる。
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著者プロフィール

1977年、東京都出身。「ゴング格闘技」編集部を経て2005年よりフリーのライターに。格闘技を中心に取材を行い、同年よりスポーツナビにも執筆を開始。そのほか映画関連やコラムの執筆、ドキュメンタリー映画『琉球シネマパラダイス』(2017)『沖縄工芸パラダイス』(2019)の監督も。

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