佐々木監督「ロンドン五輪に向けて弾みになった」=キリンチャレンジカップ ブラジル戦後会見

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優勝を決め、喜ぶなでしこジャパンの選手たち。ロンドン五輪に向けて大きな弾みとなった 【写真は共同】

 サッカー日本女子代表は5日、ホームズスタジアム神戸でブラジル女子代表との国際親善試合に臨み、4−1で快勝した。この結果、米国女子代表と勝ち点、得失点差で並んだが、総得点で上回り、キリンチャレンジカップ優勝を果たした。

 日本は前半16分に相手オウンゴールで先制。1−1の同点で迎えた後半には永里優季、宮間あや、菅澤優衣香が得点し、ブラジルを突き放した。

 試合後、日本の佐々木則夫監督は「優勝という成果を出せたことが、ロンドン五輪に向けて、いい弾みになったと思います」と手ごたえを口にした。

組織力ではわれわれが少し勝った

 このキリンチャレンジカップでは、「カップを取る」ということを当初からの目標にしていました。宮城、大阪でのキャンプ、そして米国、ブラジルとの対戦を経て、選手たちは1人ひとりが成長しましたし、チームとしても成長したと思います。優勝という成果を出せたことが、ロンドン五輪に向けて、いい弾みになったと思います。

 選手たちは、(8日から始まるチャレンジリーグと)15日から始まるなでしこリーグにも、この勢いを持って臨めることでしょう。皆さん、ぜひなでしこリーグを観戦して、応援してください。それ(見てもらうこと)が、なでしこの強化につながります。よろしくお願いします。

――優勝という結果と同時に、苦しんだ展開だったと思う。予想していた展開と実際とのギャップはどれくらいあったか?

 ピッチが幾分スリッピーな方が、われわれはボールを動かしやすいのですが、今日の(スリッピーな)ピッチ状態になじむまでに時間が掛かり、リズムがつかめませんでした。しかし、後半にはイージーなミスが減りました。また、ブラジルはパスワークの質が高いチームです。ただ、組織力ではわれわれが少し勝ったのだと思います。それにブラジルは、米国戦ではオープンサイドをうまく使って攻撃していましたが、今日はそれが出せていませんでした。なでしこのほうが、うまく(オープンサイドを)使えた。それが勝因だと思います。

――前後半でチームが大きく変わったと思うが、ハーフタイムの指示は?

 確かに相手のプレスは強かったのですが、「あのぐらいのプレッシャーでボールを動かせなくなってはダメだ」と。前半は失敗したけれど、トライし続けないと成長できないので、「失敗を恐れずに続けよう」と話しました。また、相手に1点取られたので、4ゴールを目指すことを意識づけました。

 後半は、このような代表戦の雰囲気に慣れていない選手もいますので、そういった選手に経験を積ませることもテーマに置きました。なお、欧州組のうち、安藤(梢)と熊谷(紗希)は8日に試合があって、ここで負荷をかけて長距離移動させたくなかったので、早めに交代させました。代わって出た選手は、機能してくれました。

――安藤の交代する時間は予定通りだったのか? また、永里の評価を教えてほしい

 安藤は今日、前半で終わりにするつもりでした。ただ、失点したことによって、もっと点を取らなきゃいけなくなりました。前半の残り10分、相手のDFが疲れた様子だったので、勢いのある永里を入れて、前半でもう1点取りにいった。ですから(前半途中で交代したといっても)安藤のプレーが悪かったわけではありません。永里はスタメンを外されたこともあり、奮起していました。機能していたと思います。

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