勝負の3年目に自信見せる可夢偉、飛躍のシーズンとなるか F1=16日開幕、2012年シーズン展望
マシンの仕上がりは上々、評価高いザウバー
勝負の3年目に臨む小林可夢偉。トップチームへのステップアップに向けて重要な1年となりそうだ 【写真:ピレリ】
ときとしてスピードがあっても、信頼性不足に泣かされることもあったザウバー。最初のテストが行われたヘレスでは多少トラブルも出たが、その後は順調にプログラムを消化した。今季のC31は3回のプレシーズンテストで1000ラップ以上をこなし、最終的には約5000キロを走り込んだ。これはウィリアムズ、フェラーリに次ぐ3番目の走行距離に当たる。少なくとも、現時点でのC31には一定レベル以上の信頼性が備わっていることは間違いないようだ。
自信を見せる可夢偉、安定した戦いができるか
フジテレビはFOM(F1運営会社)と2年契約を結んだものの、地上波中継を取りやめ、BSとCSへと放送形態が移管されるなど、必ずしもいいニュースばかりではない国内F1シーン。それだけに、今年も孤軍奮闘となる可夢偉には好調なオフの流れのままに開幕戦を戦ってもらいたい。過去2年、好不調の波があり浮沈のあるシーズンを戦っただけに、可夢偉も「一番の目標は、今年はこれまでよりも、もっと安定した力を発揮すること。コンスタントにベストのポテンシャルを発揮すれば、コンスタントにポイントが獲れるはず」と意気込みを語る。
昨年はポイント圏内(8位)でフィニッシュも、まさかの車両違反で失格という波乱の開幕戦となった。だが、さらなる成長を遂げた可夢偉にはオーストラリアでC31の好調さをいかんなく発揮してもらい、今年こそ最高の開幕ダッシュを期待したい。
<了>