ネイマール「個人の対決ではなくチームの対決」 =サントス監督&ネイマール 決勝バルセロナ戦前日会見

スポーツナビ

決勝戦を翌日に控え、記者会見で笑顔を見せるサントス・ネイマール=17日午後、日産スタジアム 【共同】

 クラブワールドカップ(W杯)に南米代表として出場しているサントスのムリシー・ラマーリョ監督とネイマールが17日、欧州チャンピオンのバルセロナとの決勝を翌日に控え、横浜国際総合競技場で記者会見を行った。ラマーリョ監督は「バルセロナは世界一のチーム」と相手の実力を認めた上で、タイトル獲得という夢の実現へ意欲を見せた。
 また準決勝の柏レイソル戦でも先制点をマークしたネイマールは「良いゴールでチームを勝たせたい」と語った一方、メッシとの対戦については「個人の対決ではなくチームの対決」との見方を強調した。

ラマーリョ監督「バルセロナは世界一のチーム」

――バルセロナの会見でグアルディオラ監督がサントスを尊重していた。選手全員の名前を挙げて特徴も理解しており、戦術も理解していた。バルセロナに勝つならカウンターだと思うが、明日の試合はチェスのような試合になるのか、打ち合いになるのか、スペクタクル性の低い試合になるのか? バルセロナはネイマールにボールを触らせないと言っていたが

ラマーリョ監督 相手チームを理解するのは監督として当然の責任、普通のこと。両チームははっきりしている。サントスはボールをキープしたプレーが得意だ。スピードもある。相手にピンチを与えることができる。われわれの特徴は変えない。明日は大事な試合になる。バルセロナは世界一のチーム。グアルディオラは世界で3本の指に入る監督、メッシという世界最高の選手もいる。勇気を持って、良い内容の試合をしたい。

――明日のスタメンは変えるのか。レオをサイドバックに入れて、ドゥルバルを中盤に上げるのか?

ラマーリョ監督 何も言えない。申し訳ないが、そういうことは言えないことを理解してほしい。

――ネイマール、あなたは日本に来るのは2度目だが、前と比べて取り巻く状況が変わったと思う。どう変化したと思うか?

ネイマール 初めて来たのはU−15ブラジル代表の時だった。その時、日本の人は温かく迎えてくれた。今回、サントスとして来ても温かく迎えてくれている。ただ、ビックリしたことは日本でもこんなに自分が話題になっているということ。日本に戻って来られてうれしく思う。愛するサントスと一緒に日本に来られて最高の気持ちだ。

――明日の試合は、キャリアの中で最大の試合か。少しナーバスになっていると思うが、生涯の中で重要な試合か?

ラマーリョ監督 自分にとってだけでなく、選手にとっても、サントスにとっても歴史的な一戦になる。ただ、緊張したり、ナーバスになっているということはない。冷静だ。相手はすごいチームでも、自分のサッカーをやりたい。

――大会前からバルセロナに対する多くのアドバイスを耳にしたと思うが、いよいよ試合は明日になった。選手からバルセロナにはこうした方がいいという意見が出たら受け入れるか?

ラマーリョ監督 やり方を決めるのは監督の仕事だ。しかし、やりにくいと言うならその意見は尊重する。わたしは常に意見交換をして、オープンな場を作っている。選手がどんなことを感じているか、ピッチ外でも相談に乗っている。

――あなたのような経験のある監督でも、少し緊張したり考えを巡らせたりしているのか?

ラマーリョ監督 わたしは試合前にはよく眠るのだが、日本に来てから情報収集であまり眠っていない。できればウオーキングもしたいのだが、試合の準備に時間を費やしている。情報を収集して選手に話す準備はできている。準備ができていないなら、それは監督業をやめる時だ。

――明日の試合は一戦勝負で、90分で決まってしまうが、それには納得しているか?

ラマーリョ監督 常識的に話すと、バルセロナは世界一のチーム。バルセロナをなめてはいけない。経済力、組織力、選手の顔ぶれ、どれをとっても間違いなくバルセロナは世界一だ。ただ、わたしには夢がある。目的がある。そのバルセロナを驚かせたい。

ネイマール「ピッチ上に友情は持っていかない」

――セスク・ファブレガスがサントスで最も危険なのはネイマールだと言っていた。ただし、ボールがなければネイマールではないとも言っていたが

ネイマール ずっとボールを持ってプレーしたいが、そんなことは難しい。ボールを持てない時は、別の動きでチームに貢献したい。(ボールを)持っていなくても持っていても仲間に協力したい。サントスは僕以外にも良い選手はいる。

――明日の試合についてどう考えているか?

ラマーリョ監督 わたしが日本に来た時には、サントスが決勝に出るという目標があったが、世界一のチームと試合をすることになり、その夢はかなった。次の大きな夢はタイトルを取ること。この試合に勝って、サントスがチャンピオンになることだ。

――カルレス・プジョルについて聞きたい

ネイマール テレビで見ていた彼と対戦できるのは光栄だ。遠くから見ていたが、彼は最高の人間で、選手としても最高。彼とぜひ握手をしてこの思いを伝えたい。そしてシャツを交換できたら光栄だ。

――バルセロナは最高のチームだが、経験あるあなたにとっても特別な試合か?

ラマーリョ監督 人生はいろんな壁にぶつかるが、とてつもなく大きな壁にぶつかっている。監督のキャリアで多くのタイトルを取れたが、これは難しいチャレンジで、それだけ大事なタイトルということだ。

――ビルドアップが重要だと思うが、ブラジルのサッカーを期待していいか?

ラマーリョ監督 マークが強力なのは分かっているが、われわれは向かっていく。明日もチャンスがあれば点を取りにいく。

――明日はダニエウ・アウベスと対戦するが、彼とはどんな話をしたのか?

ネイマール 彼は親友なのでいろんな話をした。ふざけた話も試合の話も。でも、ピッチ上ではライバルなので、ピッチ上に友情は持っていかない。彼とは代表でも一緒で、本当に良いやつだから、彼との直接対決はうれしいけど、明日はサントス対バルセロナだ。

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