ラマーリョ監督「柏戦の守備ではバルセロナに勝てない」=サントス監督 準決勝後会見

スポーツナビ

サントスのラマーリョ監督は柏を評価する一方で、勝因として「フィニッシュの能力」を挙げた 【写真:杉本哲大/アフロスポーツ】

 サッカーのクラブ世界一を決めるクラブワールドカップ(W杯)が14日、愛知・豊田スタジアムで行われ、準決勝で開催国代表の柏レイソルと対戦した南米王者のサントスは3−1で勝利した。ネイマールらのゴールで2点をリードしたサントスは後半、柏に1点差に追い上げられるが、ダニーロのFKで突き放した。サントスのラマーリョ監督は、柏について「戦術の整ったチームで、Jリーグのタイトルを取れたのは偶然ではない」と評価する一方で、「われわれはフィニッシュの能力が高かった」と決定力の差が勝敗を分けたことをポイントとして挙げた。
 また、バルセロナとの対戦が予想される決勝戦では「今日のような守備では勝てない」と選手のさらなる奮起を促した。

われわれはフィニッシュの能力が高かった

――サントスのポゼッションより柏が上回った。よくボールも失った。バルセロナもポゼッションがうまいチームだが、何を修正すべきか?

 われわれのポゼッションは良くなかった。しかしそれが結果を決めるものではない。バルセロナのポゼッションの力は高い。そこでバルセロナを上回ることはできない。有効な攻撃ができるかが重要だ。

――大変な試合だった。後半の終盤は苦労したと思う。しかし柏がチャンスを決め切れなかった。これは幸運だったのか?

 幸運とは言わない。われわれはフィニッシュの能力が高かった。サッカーとはこういうこと。能力の差が結果になる。

――後半は、左サイドでプレーをしていたネイマールを中央に置いて、柏の右サイドがフリーになった。4番の選手(酒井宏樹)がそれで上がれるようになったが、そのケアはどう考えていたのか?

 ネイマールはFWの選手。フリーでプレーし、好きなポジションを取る。柏の右サイドバックにはボランチがマークするはずだったが、その状況でも酒井は攻撃に盛んに参加した。ネイマールは酒井をマークすることが仕事ではない。

――柏というチームをどう思うか? また、ネイマールのプレーはどう思ったか?

 良いチームだと思う。戦術の整ったチームで、Jリーグのタイトルを取れたのは偶然ではない。ネイマールは試合を決めてしまうスペクタクルな選手だ。ブラジルでも今日のような活躍を見せている。

酒井は将来、花を咲かせる選手だと思う

――柏のパフォーマンスで一番驚いたこと、予想外のことがあったら教えてほしい

 前の2つの試合を見た。モンテレイ戦はクオリティーの高さを証明していた。何の驚きもない。

――今日の勝利はサントスの最も良い部分、ネイマール、ガンソの良さが出た。不安なのは守備だ。左サイドの守備が悪く、柏の酒井がフリーでプレーしていた

 ブラジルでは守備を重視すると批判され、攻撃を重視すると守備がおろそかだと言われる。われわれはやることをしっかりやるだけだ。

――ドゥルバルとエラーノは良い出来ではなかった。けががあったのか?

 何もない。エラーノは状態が良くなくて今回復中だ。ドゥルバルは少し問題があって代えた。柏の右サイドの攻撃が強く、酒井が上がってきたからだ。エラーノは次も出る。

――3つのシュートはすべてコースギリギリのところに決まったが、監督は驚いたのか。それともあれは普通なのか?

 実際はそんなに驚いてはいない。ネイマール、ボルジェスはああいうのはよく決めている。ダニーロもFKの練習を積んでいる。ああいうゴールを決める選手だ。

――酒井の名が多く出ている。サントスが獲得に動いているが、ヨーロッパやブラジルでもプレーできる実力があると思うか?

 若い選手で、J1でのプレーは1年目だと聞いている。いろんなことを吸収して、将来は花を咲かせる選手だと思う。

――今日は柏がゴールチャンスを多く作った。守備面での教訓はあるか?

 今日の守備システムはうまくいかなかった。次のバルセロナは柏よりレベルが上。今日の守備をやっていてはバルセロナに勝てないことを理解している。

<了>

取材:鈴木潤
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