プロレス大賞ベストバウト受賞の武藤が喜びの声!=受賞者一覧

全日本プロレス

小橋との夢タッグでプロレス大賞年間最高試合賞を受賞した武藤が喜びのコメント 【全日本プロレス】

 都内にある全日本プロレスの事務所で、東京スポーツ制定2011年プロレス大賞の年間最高試合賞(ベストバウト賞)を受賞した武藤敬司が受賞の喜びを語った。

 今年3月11日に発生した東日本大震災を受けて、プロレス界が一致団結。全日本プロレス、新日本プロレス、プロレスリング・ノアのメジャー3団体が力を合わせて開催したオールスター興行が、8.27『東日本大震災復興チャリティーイベント ALL TOGETHER』の日本武道館大会だ。
 そのセミファイナルに出場した武藤はノアの小橋建太とドリームタッグを結成し、新日本を荒らし回るCHAOSの矢野通&飯塚高史の極悪コンビと対戦。武藤、小橋の連続ムーンサルトプレスというファンが待ち望んだシーンを実現させたこの試合が年間最高試合賞に選ばれた。
「単純に非常に光栄に思っています」と開口一番、喜びの気持ちを語った武藤。「『ALL TOGETHER』というチャリティー興行があった中で、我が全日本プロレスは石巻で被災したんだけど、俺は東京にいたんだよな。精神的なあれはあったけど、直接的な被害はなかったし、年間10数試合しかしていない俺がもらったことは逆に恐縮しますね」といつになく謙虚な態度で受賞の感想を語った。

 大震災で被災し、賛否両論がある中、その10日後の3月21日に両国国技館大会を予定通り開催した全日本。その後も様々なスキャンダルや4大タイトルの流出という前代未聞の事態にも見舞われており、会社としても苦しい1年だった。そんな団体に逆風が吹く中での受賞に武藤の喜びもひとしおだ。

小橋の頑張りも大きかった」とパートーナーを称賛

ベストバウト受賞の決め手となった武藤と小橋のムーンサルト競演 【t.SAKUMA】

 一筋縄ではいかないパートナーと相手に囲まれての受賞も嬉しさの理由の一つ。「プロレスって、相手のことをよく知っていればいい試合は生まれやすいんだけど、小橋と組むこともそうねえし、矢野とかどんなことやってくるかわからない難しさがある中で取れたことは嬉しいですね」と語った武藤。「小橋の頑張りも大きかった」とパートーナーを称えることも忘れない。
 特にこの試合で話題になったのがスーパースターのムーンサルトの共演だ。「もしかたしたら、あそこでかすかにベストバウト賞を意識してたかもしれないな(笑)。打算が生まれたかもしれないね、お互いに。欲深そうだからな、小橋は(笑)」と笑顔で試合を振り返っていた。
「さっき広報に他の受賞者を聞いたんだけど、うちに携わった秋山(準:殊勲賞)とか、『チャンピオン・カーニバル』で優勝した永田(裕志:敢闘賞)とか、アジアタッグチャンピオンになった大日本の関本(大介:最優秀タッグチーム賞)&岡林(裕二:最優秀タッグチーム賞)が取れたことで、悔しさの反面嬉しさもありますね」と、全日本のリングで大きな実績を残した選手たちが評価されたことには複雑な思いもある。

あまり力まずに俺なりの作品を作り出しますよ

東日本大震災復興支援チャリティープロレスで実現した夢タッグ 【t.SAKUMA】

 しかし、「また一つ勲章が増えたことで残り多いプロレス人生の自信になりますね」とまだまだ一線を退くつもりはない。「来年はあまり力まずに。芸術って、万人受けするものもあれば、コアな人だけに受けるのもあるけど、俺なりの作品を一生懸命作り出しますよ」と、2012年もマイペースで“作品”作りに勤しんでいくようだ。

 会見に同席した内田雅之社長も「今年は全日本は3月11日に被災に遭ったり、3月21日の両国大会を震災から10日あまりの間に開催するということで、皆さんのいろんなご意見がある中でやることになって、それをきっかけに『ALL TOGETHER』も開催されました。そこでベストバウト賞を受賞しできたことをとても嬉しく思います」と感慨深げ。「全日本が話題になったことで反省する面は多々ありますけど、やってきことは間違いじゃなかった。勇気をいただいたし、来年も精進していけます。来年は設立40周年を迎えますけど、早いうちに流出したベルトを取り戻してもらって、素晴らしい記念イヤーにしたい」と旗揚げ40周年に向けての抱負を語っていた。

2011年プロレス大賞受賞者

「ワンダー・オブ・スターダム」王座を獲得するなど女子プロレス界の話題を独占したゆずポン 【t.SAKUMA】

【最優秀選手賞=MVP】棚橋弘至(新日本プロレス)

【年間最高試合賞】小橋建太&武藤敬司、飯塚高史&矢野通(東日本大震災復興支援チャリティープロレス「ALL TOGETHER」)

小橋建太「東日本大震災復興支援チャリティープロレス『ALL TOGETHER』」武道館大会で、被災地で復興のために一生懸命頑張っている皆さん、会場に集まってくれたファンの皆さん、その気持ちが一つになったあの空間で闘えたことを感謝します。
 被災地で大きな悲しみを負った多くの方たちに、『少しでも希望を持っていただけたら』と想って闘い、その結果としてベストバウトを頂けたことを誇りに思います。
 パートナーとして一緒に闘ってくれた武藤さん、大会に向けて頑張ってくれた全日本プロレス、新日本プロレス、そしてノアの選手、スタッフ、『ALL TOGETHER』に携わった皆様にも感謝します。
 来年もファンの皆さんと共に一試合、一試合を一生懸命に闘い、プロレス道を邁進していきます。応援よろしくお願いします」

【殊勲賞】秋山 準(プロレスリング・ノア)
「このような賞をいただき、大変光栄に思います。来年も3冠王座を守り抜き、ノアを盛り上げるように頑張りたいと思います。ありがとうございました」

【敢闘賞】永田裕志(新日本プロレス)、望月成晃(DRAGON GATE)

【技能賞】KENTA(プロレスリング・ノア)
「欠場を前に非常に複雑ですが、『GAME OVER』に高い評価を頂き光栄に思います。一日も早く復帰し、再び頂点を目指して頑張りたいと思います。ありがとうございました」

【最優秀タッグチーム賞】関本大介&岡林裕二(大日本プロレス)

【新人賞】鈴川真一(IGFプロレスリング)
「プロレス大賞の新人賞を受賞できたことは素直にうれしいです・去年取っておきたかったですけどね。とりあえず今は目前に迫った大晦日の大会に出られるように集中してトレーニングするだけです。よろしくお願いします」

【女子プロレス大賞】愛川ゆず季(スターダム)
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