頂点目指し運命の再戦、HIROYA×野杁インタビュー=Krush
■勝ち残った3人全員の対策を立てている
――本格的な練習を終えて調整に入っている段階だと思いますが、仕上がりはいかがですか?
野杁「バッチリですね。あとは試合に備えて調整するだけです」
――今回の試合に向けて、どこに重点をおいて練習してきましたか?
野杁「基本的にはいつもと変わらずです。対戦相手の対策をやって、それを詰めてきました。今回はトーナメントなので、準決勝で対戦するHIROYA選手だけじゃなくて、勝ち残った3人全員の対策を立てています。逆ブロックからどちらが上がって来ても問題ないですね」
――基本的にはOISHI GYMの練習がメインだったんですか?
野杁「そうですね。あとは志村道場さんに出稽古に行って、ダニロ・ザノリニ選手(HEATキックルール王者で、K−1MAXやKrushにも参戦経験あり)とスパーリングさせてもらいました。どうしても同じジムのメンバーが相手だと手の内が分かっているので、出稽古では試したい技を試せたり、普段とは違う緊張感を持ってスパーリングが出来ました」
――開幕戦の2試合を振り返ってみて、野杁選手は自分の動きについてどんな感想を持っていますか?
野杁「2試合ともKO勝ち出来て良かったと思うんですけど、反省点も多くて合格点をあげられる試合ではなかったですね」
――映像で見返してみて、試合直後に気付かなかったことはありましたか?
野杁「試合中は冷静なんですけど、試合が終わると興奮して記憶が曖昧になっているんですよ。試合映像を見直してみたら、もっと詰めるところでキッチリ詰めていれば良かったと思いました」
――前回はオランダ修行後の試合という部分がクローズアップされていました。野杁選手はオランダ修行の成果を感じる場面はありましたか?
野杁「特に『これ!』というのはなかったですが、もともと得意だったボディブローをより上手く使えるようになったかなとは思いました」
決勝で卜部選手に勝ってチャンピオンになるのも面白い
野杁「HIROYA選手は開幕戦でうちの(小川)翔に勝っているじゃないですか。翔はタフな選手なんですけど、その翔からダウンを取って勝っているんで、すごくパワーがあるなと思いました」
――HIROYA選手とは2009年のK−1甲子園以来の再戦となります。このタイミングで再戦することは予想していましたか?
野杁「HIROYA選手がトーナメントに出てきた時に、どこかでやるだろうなと思っていました。前回はK−1甲子園ルールでグローブも14オンスだったし、レガースもつけていたじゃないですか。だから今回は前回とは違う試合になると思います。一度、試合をして僕が勝っていますけど、そういうことは関係なく、初めて試合をするという気持ちですね」
――試合前に舌戦を繰り広げていた卜部功也選手は逆ブロックに入り、お互いに決勝まで勝ち進まなければ対戦する可能性はなくなりました。
野杁「お客さんは準決勝で僕と卜部選手が戦う方が良かったかもしれませんが、これはこれでいいのかなと思います。決勝にお互い勝ち上がって、僕が卜部選手に勝ってチャンピオンになるのも面白いでしょう。格闘技は勝ってナンボの世界なので、僕は勝ちに徹して戦いますが、(卜部のことを差して)誰かさんみたいにつまらない試合はせずに、見ている人を盛り上げて勝ちます」
――最後に改めてYOUTH GPの決勝大会に挑む心境を聞かせてください。
野杁「ここで負けていたら、今までの自分と変わらないし、ベルトを持っているのと持っていないのでは全然違うと思うんですよ。今年はKrushとK−1MAXのトーナメントに出て、2回とも負けています。Krushではプロで初めての負けを味わって、K−1MAXでも立て続けに負けて、すごくショックでした。だからYOUTH GPにかける気持ちは強いし、今年最後のトーナメントでしっかり勝って、ベルトを巻いて2011年を締めくくりたいと思います」