テニスの楽天ジャパンオープンが１０月３日から東京・有明テニスの森で行われる。昨年はラファエル・ナダル（スペイン）が初出場で優勝し、大会を大いに盛り上げた。今年はナダルが大会２連覇を狙うほか、日本からは母国での活躍が期待される錦織圭（ソニー）が出場する。ここではナダル、錦織ら注目の４選手を紹介していく。

“日本の秘密兵器”として知る人ぞ知る天才少年だった錦織は、当然のように日本のテニスを力強くけん引する絶対的なエースに成長。緩急自在の多彩なショット、相手のタイプや戦況に応じた展開の巧みさでファンを魅了し、世界的にも次世代の有力選手と目されてきた。

　今季はヒューストン（４月の全米クレーコート選手権）でツアー２度目の決勝進出。あの０８年デルレイビーチ以来の優勝とはいかなかったが、世界ランクは日本選手最高位の松岡修造の４６位に２度並んだ。昨年は１回戦で敗退したこの大会で、終盤まで勝ち進めば、最高位更新の可能性は大いにある。有明コロシアムは９月に行われたデビス杯でたっぷり“予行演習”したばかりで、ワールドグループ復帰を決めた勢いもまだあるはずだ。期待は大きい。

国籍 ： 日本（ソニー所属）
生年月日 ： １９８９年１２月２９日
身長 ： １７８センチ
体重 ： ６８キロ

　１年前、楽天オープンでの初来日で有明に空前の“ラファ・フィーバー”を巻き起こしたディフェンディング・チャンピオン。昨年は全米オープン初制覇で史上７人目の生涯グランドスラムを達成した直後の来日だったが、あれからさらに全仏オープンのタイトルを加えてグランドスラム優勝回数は計１０回。

　強烈なトップスピンをかけた破壊力抜群のフォアはもちろん、昨年からはサーブとバックハンドの向上に重点を置き、左利きの強みに磨きをかけた。１年あまり守ってきた世界ランキング１位の座を７月にノバック・ジョコビッチ（セルビア）に奪われたが、かつてロジャー・フェデラー（スイス）の下のポジションを３年間も守りながら頂点に上り詰めたナダルのこと、“不撓不屈（ふとうふくつ）”の精神で王座奪還への軌跡をもう一度見せるだろう。

国籍 ： スペイン
生年月日 ： １９８６年６月３日
身長 ： １８５センチ
体重 ： ８５キロ