城彰二「壁を破らないと楽しいこともいいことも起きない」=“どん底”の先に見えた光とは?
自分を信じるために必要なこと
城氏は現役当時の経験から「ひとつ何か殻を破ると、人生は楽しくなる」と語る 【写真:江藤大作】
サッカーを通じて、ほんと、いろいろなものを経験させてもらいました。人とのつながり、メディアやファンのプレッシャー、地位や名誉、お金……すべての面で大人にしてくれた。人生のすべてのことを学んだというか。
――心ない手紙、家や車のガラスを割られる悪質なバッシング、スペインへの移籍交渉が決裂するなど苦い経験もしました
悪いこともいいこともあって、やっぱり人生って面白い。順風満帆にいける人は誰もいなくて……。すごくいい気持ちになれたり、悪いときはどん底まで落とされたり。それでもすごく思ったのは、あきらめたら終わりなんだってこと。あきらめていたら、今のオレもいない。
――投げ出さなければ、何かが見つかる?
あきらめないで努力すれば、いろんな人が助けてくれる。人って1人じゃない。いろんな人に助けられて支えられているってことを、この13年間で知りました。辞めるのはすごく簡単。でも、そこで踏ん張って頑張れるかどうか。その先に楽しいことが待っているのかもしれないし。
――つらさから逃げたり、心を閉ざさない。これが大切なんですね
やっぱり、壁を破らないと楽しいこともいいことも起きない。それは、自分にしかできないんですよね。周りが助けてくれる。絶対に1人ではない。だけど、殻を破るのは自分自身。ひとつ何か破っていくと、人生って楽しくなるんじゃないかな。どんなことでもハッピーになれるっていうか。
<了>
撮影協力:ZipZap