“女ズラタン”擁するスウェーデン女子代表とは=なでしこジャパンに立ちはだかる大きな壁

鈴木肇

「対戦相手がドイツではなくてありがたい」

 スウェーデンでは日本戦はどのように見られているか。
 確かに、日本の持ち味であるパス回しやボールテクニックは警戒すべき点としてとらえられているが、それでもスウェーデンが勝つと信じて疑わない人が多いようだ。日刊紙『Svenska Dagbladet』のアンケート「スウェーデンは日本に勝てると思うか」では、「はい」と回答した人の割合が67%に達した。『Aftonbladet』と公共テレビ局『svt』のアンケート「スウェーデンはどこまで勝ち進むか?」でも、「準決勝まで」と回答した人の割合はそれぞれわずか19%、14%だ。日刊紙『Dagens Nyheter』は1936年ベルリン五輪で男子チームが日本に敗れたことに触れながらも、「対戦相手が開催国ドイツではなく日本であることはありがたい」と報じている。

 準々決勝のオーストラリア戦ではTV視聴率10%を記録。番組占拠率は71.8%に達した。今大会を鮮やかに彩っている得点後と勝利後のダンスパフォーマンス(シェリンが発案者。フランスのミュージシャンMOUSSIER TOMBOLAの『LOGOBITOMBO』という曲のダンスにインスパイアされたようだ)を1回でも多く見たいと願い、そしてそれを信じている国民は多い。2003年大会以来の決勝進出を目指す北欧の雄が、日本と激突する。

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著者プロフィール

1978年生まれ。埼玉県出身。1994年米国W杯で3位入賞したスウェーデン代表に興味を持ち、2002年日韓W杯ではデンマーク代表の虜になり、スカンジナビアのサッカーに目覚める。好きな選手はイェスペア・グロンケア。自身のブログ(http://www.plus-blog.sportsnavi.com/swe1707/)でスカンジナビアのサッカー情報を配信中。

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