NJKFで2年ぶりキックタイトル挑戦へ!「俺のための舞台。楽しみでしょうがない」=石川直生インタビュー

キックルールの“距離”が戻り、万全の態勢

K−1ルールからキックルールの“距離”の感覚が戻ってきていると話すナオキック 【(C)NJKF】

──5月29日には久々のキックルールでの試合を行いましたが、山あり谷ありの展開になりましたね。

石川 危なかったですよね(笑)。危ない場面もあったし、やっぱりそれが、結果から見ると……、1R目はぐらついちゃったし、キックボクシングとK−1の距離感の違いというものを闘いながら感じていこうかなと思っていたんですけど、余裕を持ってやっていたわけじゃないんですが、あんな場面になっちゃって。

──1R、相手のヒザでぐらついた場面ですね。

石川 でも、ヒジが当たる距離、つかんでいい距離、パンチをどのぐらい使えばいいのかとか、K−1とキックだとだいぶ違うんで、割合が。その割合によって距離感が数センチ変わってくる。それによってああやって危なっかしい場面が生まれてしまって、でもその後は自分の得意な方に強引に持っていって、倒してしまったんで、そこは反省があるんですけどね。もうちょっと、自分の中で試して、自分のキックボクシングを取り戻した試合をしたかったんですけど、結果から言うと危なっかしいながらも強引に決めちゃったっていう感じですけど。あの反省をすごく踏まえた練習をしていて、取り戻せてます。

──そうですか。

石川 やっぱりこの2年ぐらい、ずっとヒジなしの練習をしていて、会長とのミットにしても距離が微妙に合わなかったんだけど、あの試合以降、今は完全にキックボクサーに戻って、いい距離で闘ってるんで。スパーリングとかでもそういうのを想定した距離で闘ってるんで、「戻った戻った」っていうのを感じてます。

──中須賀選手は典型的な「キックボクシングの距離」の選手ですが、そのためにもあそこで1戦やっておいたというのは大きかったんですね。

石川 大きかったですね、はい。ただ本当はもうちょっと、本来の自分が得意なヒジとかを実戦感覚の中で試したかったんですけど、自分が未熟だったせいで試せなかったですね。まあこのタイトルマッチでしっかりと出しますよ。

アウェーでもベルトを奪う!

──今回、WBCムエタイ日本王座が懸かった試合です。少し前まで、まさかこのタイトルに石川選手が絡むとは、という感じでしたよね。

石川 いろんな人から言われました。WBCっていうのはすごく名前があるし、あの緑のベルトは誰でも知ってる。それで、お前に向いてる道なんだからと。NJKFの代表の方にも、「K−1じゃなくてこっちにおいで」ってすごくありがたい言葉をいただいてたんですけど、「今は向いてる方向が違うんで、いつか機会があれば」って言ってたのがこのタイミングで来るとは、って感じですね。

──なるほど。

石川 でもキックボクシングのベルトの価値って、けっこう昔から言われてると思うけど、その団体のベルトの価値とかじゃなくて、誰が持ってるかっていう価値だと思うんですよ。だから俺はWBCムエタイ日本スーパーフェザーのベルトを獲って、まず俺がこのベルトの価値を上げる。俺が持ってるからこのベルトは価値がある。そういうチャンピオンになるつもりだし、そういう試合を経てベルトを獲るつもりだし。そこから先は終わってから考えればいいやと。

──今回、アウェーのリングに乗り込む気持ちというのは?

石川 楽しみしかないですね。結局、リングマットの色と、リングサイドに座ってるお偉いさんの顔が違うだけで、後楽園ホールのリングっていうのは同じじゃないですか。それでも雰囲気が違うっていうのは面白いんですけどね。だけど、よその団体で、よそのチャンピオンを相手に、自分が大トリで一番目立つっていう風にストーリーが書いてあるんですね。それは面白いじゃないですか。

──こたえられないシチュエーションですね。

石川 俺のための舞台だと思ってますよ。これがセミだったらどうしようかと思ってました(笑)。K−1はアウェーって言うより「舞台」なんで、他団体に乗り込んだのはIKUSAぐらいなんですよ。あの時も楽しみでしょうがなかったですね。今回はよその団体でいきなりタイトルを獲らせてもらって、獲ったらどうなるかっていう楽しみがあるわけじゃないですか。もちろん自分次第ですけど、だから楽しみですね。NJKFは僕のことを知らない人もいるかもしれない。そういう人たち、OGUNIジム、NJKFサイドの応援団をこっちに持ってきちゃうこともできるんだろうしね。

──楽しそうですね(笑)。

石川 ですね(笑)。これはモチベーションだけで楽しいんじゃなくて、本当に今の自分の状態がいいから、根拠があるからですよ。

──分かりました。では最後にひと言、次の試合に向けて意気込みをお願いします。

石川 元全日本キックのチャンピオンたちがNJKFに乗り込んでいくと、なぜか今のところ負けてるんですよね。メーンイベントで。だけど、俺だけは違う。しっかりアウェーに乗り込んで、ベルトを獲ります。最高のキックボクシングのタイトルマッチをするので、楽しみに見てください。

──ありがとうございました。
■NJKF「15周年記念シリーズ NEW JAPAN BLOOD 7」
7月17日(日)東京・後楽園ホール 開場16:45 開始17:00


<第11試合 WBCムエタイ日本スーパーフェザー級タイトルマッチ 3分5R>
[王者]中須賀芳徳(OGUNI/WBCムエタイ日本スーパーフェザー級王者)
[挑戦者]石川直生(青春塾/元全日本スーパーフェザー級王者)

<第10試合 WBCムエタイ日本ウェルター級タイトルマッチ 3分5R>
[王者]宮越宗一郎(拳粋会/WBCムエタイ日本ウェルター級王者)
[挑戦者]大和侑也(大和/NJKFウェルター級王者)

<第9試合 NJKFライト級タイトルマッチ 3分5R>
[王者]一輝(OGUNI/NJKFライト級王者)
[挑戦者]宮越慶二郎(拳粋会/NJKFライト級1位)

<第8試合 NJKFスーパーフェザー級王座決定戦 3分5R>
勇鷹(インスパイヤード・モーション/NJKFスーパーフェザー級1位)
KEI(E.S.G/NJKFスーパーフェザー級2位)

<第7試合 51.5キロ契約 3分5R>
大槻直輝(OGUNI/WBCムエタイ日本フライ級王者)
山野寛之(チームドラゴン/J−NETWORKスーパーフライ級1位)

<第6試合 NJKF BONITA BOXEO 57.5kg契約 3分3R>
大石綾乃(OISHI/WBCムエタイ日本女子フェザー級王者)
AZUMA(y−park/NJKF BONITA BOXEO フェザー級王者/J−GIRLSフェザー級王者)

<第5試合 NJKFスーパーバンタム級初代王者決定トーナメント準決勝 アグレッシブマッチ 3分3R(延長1R)>
前田浩喜(インスパイヤード・モーション/NJKFスーパーバンタム級1位)
裕センチャイジム(センチャイムエタイ/NJKFスーパーバンタム級3位/元NJKFバンタム級王者)

<第4試合 NJKFスーパーバンタム級初代王者決定トーナメント準決勝 アグレッシブマッチ 3分3R(延長1R)>
新人(E.S.G/NJKFスーパーバンタム級2位)
波賀宙也(立川KBA/NJKFスーパーバンタム級4位)

<第3試合 NJKFライト級ランキング戦 3分3R(延長1R)>
竜宜(誠至会/NJKFライト級3位)
翔センチャイジム(センチャイムエタイ/NJKFライト級6位)

<第2試合 60kg契約 3分3R>
大和大地(大和)
泉耕太(チームドラゴン/NJKFスーパーフェザー級5位)

<第1試合 スーパーライト級 3分3R(ヒジなしルール)>
浅瀬石真司(東京町田金子/NJKFスーパーライト級8位)
カズ宮澤(PIT/NJKFスーパーライト級)

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