マブス、大逆転でシリーズをタイに戻す=NBAファイナル第2戦

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試合の終盤、勝ち越しのレイアップを放つノビツキー 【写真提供/NBA.comモバイル】

 現地2日(日本時間3日)、マイアミ・ヒート対ダラス・マーベリックスの2011年NBAファイナル第2戦が、マイアミのアメリカンエアラインズ・アリーナでティップオフを迎えた。この試合はまるで、同カードの2006年ファイナル第3戦の再現のようだった。

第2戦はジェットコースターのような展開

 この試合は第2Q中盤から、アップダウンの激しい展開になった。お互いにランを作り合った結果、ヒートが第4Q残り7分14秒の時点で88対73リード。この日最大の15点のリードを奪い、試合の行方は決まったかに見えた。

 2連敗でホームに戻ることはなんとしても避けたいマブスは、ここから猛攻を見せる。ジェイソン・テリーの活躍で13−2のランを作り、残り3分11秒で90対86の4点差に追いつく。そしてエースのダーク・ノビツキーが覚醒。2連続でジャンパーを決め90対90の同点に持ち込んだノビツキーは、残り26秒にはスリーを決め、第2Q終盤以来のリードを奪う。しかし直後、インバウンドプレイでディフェンスの綻びからマリオ・チャルマーズにスリーポイントを決められ、残り24秒で試合は再び93対93の振り出しに戻った。

 ミスからの失点で不穏なムードが漂っていたマブス。やはりボールはノビツキーに託す。トップでボールを受けたノビツキーは、ボッシュを押し込む形でドリブルを開始すると反転。それまでジャンパーを立て続けに放っていたノビツキーのこの動きに対し、ボッシュはシュートを意識したか、続くノビツキーのドライブについて行けず、ノビツキーが残り3.6秒でレイアップを決め、マブスが95対93で大逆転勝利を収めた。

逆境で輝いたベテラン、立ち直れなかったスター集団

 左手に故障を抱え活躍が心配されていたノビツキーは、24得点、11リバウンド。チーム最後の9得点を挙げチームを勝利に導いた。FGも22本中10本成功と、故障の影響を感じさせず、終わってみれば第1戦よりも多い42分の出場。故障に加え、大量リードを奪われた逆境でエースが輝いた。また、第4Qの追い上げ時に8得点をあげてチームをけん引したテリーは16得点、5アシスト、ショーン・マリオンは20得点、8リバウンドを記録した。

 ヒートはウェイドが36得点、ジェイムスが20得点、8リバウンドをあげたが、マブスの猛攻の前になす術がなかった。ウェイドが残り7分13秒でスリーを決めた以降、FGは前途のチャルマーズの1本のみ。流れをつかむことができなかったためタイムアウトを使い果たし、残り3.6秒で得点を決められた後、エンドラインからスタートせざるを得なかった。

 2006年ファイナルの第3戦は、それまで2連勝していた新鋭のマブスが第4Q残り6分の時点で13点リードしていた。しかしベテランチームのヒートが猛攻で逆転勝利を挙げた。当時のマブスはこの敗戦のショックから立ち直れず、この敗戦を含む4連敗で優勝を逃していた。

 5年経ち、ベテランのチームへと変貌したマブス。マブスで唯一2006年の敗戦を知るテリーとノビツキーが躍動し、2006年ファイナル第3戦の雪辱となった今回の大逆転劇。今日の勝利を優勝へとつなげることができるのか注目したい。

<了>
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