アウクスブルクの細貝、昇格確実「素直に喜びたい」=ブンデスリーガ第33節 日本人選手の通信簿

ミムラユウスケ

最終節の結果次第では降格の恐れも

ボルフスブルクは最終節の結果次第では降格の恐れも。先発出場した長谷部(左)もこの日は周囲との連係に苦しんだ 【写真は共同】

 2連勝中のボルフスブルクは、すでに1部残留を決めているカイザースラウテルンをホームに迎えた。前節のブレーメン戦ではスタメンを外れていた長谷部は、中盤をダイヤモンド型にした4−4−2の左MFとして先発に復帰。65分までプレーしたが、チームは1−2で敗れた。

 ボルフスブルクはホームの勢いをそのままに、攻守でアグレッシブなプレーを見せて相手を圧倒した。6分にはFWマンジュキッチが先制点を挙げるなど、順調すぎるほどの滑り出しを見せた。しかし、そこから追加点が奪えない。すると25分、44分にセットプレーから失点し、逆転を許してしまった。この2ゴールを含む3本しかシュートを打たせなかったボルフスブルクだが、セットプレーで2度もマークを外し、結果的に高い代償を払うことになった。

 後半になってからは積極的に交代カードを切り反撃を見せたボルフスブルクだが、結局相手の守備を崩せず、痛い敗戦を喫した。長谷部は守備では相変わらずの強さを見せたが、この日はパスの成功率が62%に終わるなど、動きの少ない周囲との連係に苦しんだ。

 15位のボルフスブルクは来週の最終節に勝てば得失点差で残留が決まる可能性が高いが、結果次第では入れ替え戦に回ることも、自動降格もあり得る。

ちょっとホッとした部分もあったのかもしれない

――試合の感想は?

 本当に(相手の攻撃は)セットプレー2本だけだったので。それ以外でやられたところはほとんどなかったので、これは集中力の問題だと思います。今週の練習から「セットプレーに気をつけろ」と言われていて、けっこうセットプレーの練習もしていたのですが。

――個人的にはスタメンに復帰。求められた役割は?

 監督からは「(途中出場となった)ブレーメン戦のプレーが良かった」と言われたので。とにかくアシェ(右MFのデジャガ)の右サイドが結構前に行くので、「守備をしっかり、バランスをとってやってくれ」というふうには言われていた。そういうのは意識してやりました。

――来週の最終節は残留を決めるための戦いになりますが

 2連勝していたので、雰囲気は悪くなかったんですけど、ちょっとホッとした部分もあったのかもしれない。次は勝たないといけないので、危機感をみんなが持つと思うし。今週も練習をたくさんやると思うし、1週間準備してしっかりやります。

<ドイツメディアの評価>

・『キッカー』誌(スポーツ専門誌)5点

・『ビルト』紙(全国紙)4点

※ドイツの採点方式では1が最高、6が最低点

<了>

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著者プロフィール

金子達仁氏のホームページで募集されていた、ドイツW杯の開幕前と大会期間中にヨーロッパをキャンピングカーで周る旅の運転手に応募し、合格。帰国後に金子氏・戸塚啓氏・木崎伸也氏が取り組んだ「敗因と」(光文社刊)の制作の手伝いのかたわら、2006年ライターとして活動をスタートした。そして2009年より再びドイツへ。Twitter ID:yusukeMimura

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