香川はマン・オブ・ザ・マッチ、内田はパスに物足りなさ=ブンデスリーガ第16節 日本人選手の通信簿

ミムラユウスケ

香川が今季8点目を記録

今季8点目を決めた香川はマン・オブ・ザ・マッチに選ばれた 【Bongarts/Getty Images】

 ブレーメンを迎えての2010年ホーム最終戦、ドルトムントの香川真司はトップ下で先発フル出場を果たした。前半9分にシャヒンのFKで先制したものの、その後はスペースを消して守るブレーメンの前に苦戦を強いられた。
 ドルトムントの選手たちが前線からプレッシャーを掛けても、うまくかわされてしまう場面も。それでも70分に、ブラチコフスキのシュートをGKがはじき、この浮いたボールを香川がダイレクトで押し込んで今季8点目を決めた(このボールはオフサイドポジションにいたレバンドフスキが触れていたが、公式記録では香川のゴールと認められた)。チームは苦しみながらも2−0で7連勝を飾り、2位との勝ち点差は11に。
 香川は、いずれもチーム最多となる5本のシュートと59回のボールタッチを記録した。

「あれをダイレクトで枠に飛ばすというのは結構難しい」

<香川のコメント>

――今日は1試合を通じて集中力を切らさずにプレーできた?

 すごく大事な試合だというのは分かっていたので。ホームでは今年最後の試合だったし、気合は入っていたので、それをピッチで表現したかった。後半、(ぬかるんでいた)グラウンドの影響もあって(運動量が)落ちた部分があったし、ミスがあった。そういう意味では、もっともっと体力だったり、足腰を鍛えていかないと。

――ゴールシーンについては

 あれをダイレクトで枠に飛ばすというのは結構難しいので。そういう意味では、すごく集中して、打てたと思う。

――ゴールを決める前までは苦しい時間が続いていたが

 あの苦しい時間帯でね、守備が頑張って耐えた中できっちり決めたというのは、良かったと思います。

<ドイツメディアの評価>

・『キッカー』誌(スポーツ専門誌):2.5点
この試合のマン・オブ・ザ・マッチに選定。通算得点では2.53点で全選手の中で2位。

・『ビルト』紙(全国紙):2点
通算採点ランキングでは2.38点で全選手の中で2位。

・『ルールナハリヒテン』紙(地方紙):2点
今節のベストイレブンに選出。「相手チームに最も警戒された選手だった。彼が見せる妙技の数々は天才的だ」と伝えた。

※ドイツの採点方式では1が最高、6が最低点

内田はパス成功率で物足りなさも

守備では奮闘した内田(右)だが、パス成功率に物足りなさが残った 【Bongarts/Getty Images】

 シャルケはマインツでのアウエーゲームに臨んだ。内田篤人は右サイドバックとして先発、87分までプレーした。シャルケは8分にPKを得たがフンテラールが外してしまう。嫌な流れだったが、30分にこぼれ球をファルファンが押し込んで先制。その後はマインツの反撃を受けて苦しい展開が続いたが、相手のPK失敗などにも助けられ、1−0で勝利。勝ち点では並んでいるものの、順位は15位から10位へ。チームは少しずつ調子を上げてきた。内田はチーム最多の93回のボールタッチを記録したもの、パス成功率は65%で物足りなさが残った。

<ドイツメディアの評価>

・『キッカー』誌(スポーツ専門誌):3点

・『ビルト』紙(全国紙):4点

・『レビアー・スポーツ』紙(地元紙):4点
「とても多くのパスミスをしていた」と報じた。

<了>
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著者プロフィール

ライター/インタビュアー/コメンテーター。2006年に活動をはじめ、2009年1月よりドイツへ。2016年9月22日、Bリーグ開幕日に再び日本に拠点を移して、活動中。著書(共著執筆含)武尊「光と影」、香川真司「心が震えるか、否か」、「千葉ジェッツふなばし熱い熱いDNA」、横浜ビー・コルセアーズ「海賊をプロデュース」、内田篤人「淡々黙々」、構成:岡崎慎司「鈍足バンザイ!」。Xアカウント ID:yusukeMimura

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