東海大のキーマン菅野と伊志嶺の2人が活躍=明治神宮大会大学の部リポート

スポーツナビ

157キロ右腕・菅野が緩急つけた投球で翻ろう

 明治神宮大会が15日に神宮球場で行われ、東海大が5対1と関西国際大に勝利し、準決勝進出を果たした。初回に大野裕太のタイムリーなどで先制すると、4回には坂口真規が2ラン。5回にも吉川佳祐のタイムリーで加点した。先発・菅野智之は9回を2安打・5奪三振・1四球・1失点完投だった。

 雨が降りやまず、最低気温8度という悪条件の中で、最速157キロのストレートを誇り、来年のドラフト会議の目玉と言われている菅野が結果を残した。初球にこの日最速となる150キロを投じたものの、98球で投げ切った投球の6割近くがカットボールやスライダー、カーブなどの変化球だった。「力にこだわらずうまく緩急を使えた」と5回まで関西国際大打線をパーフェクト。6回にピッチャーゴロエラーで完全試合が途切れると、続く打者にセンター前ヒットを浴びてノーヒットノーランもなくなり、その後タイムリーも浴びた。ただ、「記録は意識はしてなかったらうそになる」という菅野は、「1本出てもばたつかないように1個ずつアウトを取っていこうと思った」とあわてることなく最少失点にとどめた。
 唯一のタイムリーを放った関西国際大の吉川卓臣主将は「予想より多かったカットボールが気になって自分たちのスイングができなかった」と術中にはまったことを明かした。27アウト中15個が内野ゴロと思い通りのピッチングに、菅野は「雨で足場が悪い中で低めに変化球を集めて、ストレートでも空振りやファウルが取れて組み立てが良かった」と満足げに振り返った。

ロッテ1位の伊志嶺は2安打2得点

「初戦でサヨナラ勝ちして勢いもある関西国際大打線に最初に点を取られないようにと思っていたが、味方が最初に点を取ってくれた」と菅野が感謝した打線の導火線となったのは、「1番・センター」で出場した千葉ロッテ1位の伊志嶺翔大だった。初回の第1打席にライト二塁打を放つと、犠打エラーで三塁まで進み、3番・吉川のセカンドゴロの間に先制のホームを踏んだ。5回の第3打席は頭部に死球を受けたものの、それをものともせず二塁から浅いレフト前ヒットでホームに生還した。4打数2安打・2得点の活躍に、「初回の先制点がほしいところで先頭打者としていい役割ができた」と笑顔を見せた。ドラフト会議前までは自分がどれだけ評価されているのか、本当に指名されるのか、と悩んだ時期もあったというが、ドラフト1位という高い評価を受けてふっ切れたと言う伊志嶺。「今は最後の大会を悔いなく思い切りやるだけ。笑って終わりたい」と残り試合での大暴れを誓った。
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

スポーツナビ編集部による執筆・編集・構成の記事。コラムやインタビューなどの深い読み物や、“今知りたい”スポーツの最新情報をお届けします。

編集部ピックアップ

西郷真央は31位で決勝へ 畑岡奈紗、古江…

ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント