日本時間１１月１４日（日）、ドイツ・オーバーハウゼンで世界の総合格闘技界の頂点に君臨するＵＦＣ（Ultimate Fighting Championship）が開催される。その「ＵＦＣ１２２」に、王座に最も近い日本人ファイター、岡見勇信がメインカードとして登場する。（同日、夜６：００からＷＯＷＯＷで放送）

　ＵＦＣに参戦して４年強の岡見。ＵＦＣ通算成績が９勝２敗と大きく勝ち越しており、今年に入ってからは２勝負けなし。一方、対戦する相手は強敵ネイサン・マーコート。日本のリングでも長く活躍し、２００５年から参戦したＵＦＣでも数々の名勝負を繰り広げ、ＵＦＣでは現ミドル級王者アンデウソン・シウバとタイトルマッチを戦うなど、人気・実力ともにミドル級のトップファイター。絶対に負けられないこの一戦で岡見はどう勝負に出るか？　ＷＯＷＯＷがインタビューを行った。

――岡見選手が戦っているＵＦＣのミドル級の選手のレベルについてどう思いますか？

　すごくレベルが高いですね。個性的なファイターがそろった充実した階級になっていると思います。今は最激戦区と言っても過言ではないですね。すごく面白い階級になっていると思います。

――次の相手はマーコートですが、彼の印象はいかがですか？

　すごく尊敬している選手で、強いファイターだと思っています。すべての技術が素晴らしい選手で、弱点がないというか、すごく技術の高いオールラウンダーだと思っています。

――今回ビクトー・ベウフォートの代役としてマーコートが選ばれましたが、それについてはいかがですか？（※）

　代役という言葉は失礼だと思うんですよね。十分過ぎるほどの相手だと思っています。僕としてはマーコートが受けてくれたことは有り難いし感謝しています。彼は一瞬のすきをつかむことができる選手なので、本当に油断できない相手だと思います。

――対戦相手が変わった時の気持ちはいかがでしたか？

　自分としてはビクトーかネイサンとやりたいと思っていました。それが変わっただけなので、自分のモチベーションは高いままです。気持ちもすぐ切り替わって練習ができているので問題ないです。

――マーコートは人間としてはどんな選手ですか？

　僕は話したことがないので分からないんですけれども、試合を見ていると気持ちも強いし、絶対に最後まであきらめない選手なので、格闘家としてはすごく尊敬できる選手だと思っています。

――日本ではパンクラスに出ていましたが、あの頃よりはだいぶ強くなっていますね？

　身体もすごく大きくなっているし、スタンドの技術とかを見てもすごくパワーが付いているので、日本とは全然違うネイサンだと思いますね。

――岡見選手の戦うスタイルとマーコート選手のスタイルはうまく噛み合うと思いますか？

　噛み合うかどうかは分からないですけど、今回の試合に関しては総力戦だと思っています。すべての技術、すべてのパワーをマーコートにぶつけないと勝てない相手だと思っています。

――彼の実力や戦うスタイルにはどんな印象がありますか？

　実力は十分にあってトップ選手だと思っています。武器はやっぱり打撃が素晴らしいですね。相手がひるんだ時のラッシュはＮｏ．１じゃないかと思うぐらいあるし、寝技もレスリングも十分に高いレベルなので、どこの場面でも油断できない相手だと思っています。マーコートの試合運びのうまさや、すきを見逃さない爆発力には本当に警戒しないといけないなと思っています。

――マーコートの一番強い点と弱点は？

　相手が一瞬でもひるむと、そこに付け入る攻撃力は本当にすごいと思いますね。やっぱりそこが彼の一番の武器だと思っています。弱点らしきものはないですね。もちろん苦手な部分はあると思いますけど、弱点という程ではないと思います。

――次の試合の勝者がミドル級王座戦（アンデウソンとベウフォートの勝者）の挑戦権を勝ち取るのではないかと言われていますが、いかがですか？

　僕にとって時期的に最高のタイミングですし、相手がネイサンということで申し分ないです。もちろん勝ち方が問われるとは思うのですが、しっかり勝って次の挑戦者になろうと思っています。

――勝ち方はＫＯと判定、どちらですか？

　そうですね。良い勝ち方を今回は見せたいなと思います。本当に強い相手なのでしっかり３ラウンドぐらいでフィニッシュしたいと思いますね。

（※）岡見勇信は当初ＵＦＣ１２２でベウフォート（ブラジル）と対戦予定だったが、マーコート（米国）に変更となった。

【ＷＯＷＯＷ番組情報】

「ＵＦＣ−究極格闘技−ＵＦＣ１２２　岡見勇信　チャンピオンへの道」
１１月１４日（日）夜６：００

＜主な対戦カード＞
ミドル級：岡見勇信vs.ネイサン・マーコート