小島が真壁を撃墜、10.11両国でIWGP奪取宣言 邪道&外道が田口&デヴィッドとの前哨戦制す=新日本プロレス

スポーツナビ

小島(右)が真壁を粉砕、10.11両国でのIWGP王座奪取へ大きな弾み 【前島康人】

 新日本プロレスの9月シリーズ「Circuit2010 G1 CLIMAX SPECIAL」開幕戦が10日、東京・ディファ有明で開催され、超満員となる800人を動員した。
 今大会のメーンイベントでは、真壁刀義&棚橋弘至組vs.小島聡&田中将斗組のスペシャルタッグマッチでのIWGPヘビー級タイトルマッチ前哨戦が行われた。王者・真壁は9.26神戸で田中と3度目の防衛戦、その勝者が10.11両国国技館で小島と防衛戦を行うことになる。
 第3試合では、9.26神戸で初防衛戦を行うIWGPジュニアタッグ王者プリンス・デヴィット&田口隆祐が、前哨戦として邪道&外道組と8人タッグマッチで対戦した。
 また、第4試合終了後には平澤光秀がリングに登場し、プエルトリコへ武者修行に出ることを発表。第6試合の6人タッグマッチでは、10.11両国でスペシャルシングルマッチを戦う後藤洋央紀と中邑真輔が火花を散らして激突した。

小島、王座奪取へ「おれには絶対に負ける要素はない」

9.26神戸で行われる王座戦の前哨戦で激しくぶつかり合った真壁と田中 【前島康人】

 今月1日に行われたIWGPヘビー級選手権の調印式では、王者・真壁が田中と舌戦を繰り広げ、「おれにケンカを売ってきたこのタコ野郎を血祭りにあげてやる」と調印書を投げつけて抹殺宣言するなど、会見場は一触即発の緊張感に包まれた。

 真壁にとって王座防衛へ弾みをつけたい一戦は、序盤から火花がぶつかり合う激しい展開となる。まず田中がゴングを待たずに真壁に襲い掛かり、ラリアットで口火を切ると、真壁もラリアットで反撃。小島は片エビ固め、レッグロックで棚橋のひざを集中攻撃し、田中も関節技で棚橋を痛めつける。足を引きずって立ち上がる棚橋だが、小島と田中が連続攻撃。何とかスキをついて棚橋が真壁に交代すると、真壁は連続ラリアットで小島を叩きつぶす。さらに猛攻を続ける真壁は、コーナーに上ってキングコングニードロップを狙うが、かわされて自爆。最後は小島がウエスタンラリアットを決め、真壁から3カウントを奪った。

 試合後、田中は険しい表情で「あれがチャンピオンの姿か、おい! おれに権利があったら、最後は(スライディングDで)おれが決めてた。(小島に向かって)お前よ、横から奪ってフォールしたような形だけど、おれがほとんど(3カウント)取れてただろ」とケンカ腰で言い合い。小島は「おまえ、おれがいなかったら勝てないんだ。それぐらい理解しないと」と冷静に試合を振り返ると「(両国では)真壁だろうが田中だろうが、今のおれには絶対に負ける要素はない」と力強く王座奪取を誓った。

田口&デヴィッド「現実を分からせてやる」

息のあったコンビーネーションを見せるアポロ55 【前島康人】

 IWGPジュニアヘビー級タッグ王座を一度はエル・サムライ&金本浩二組に奪われたものの7.19北海道大会で奪い返し、長期政権樹立へ気合十分のApollo55はベルトを持って登場。
 デヴィット&田口&金本浩二&タイガーマスクvs.デイビー・リチャーズ&石井智宏&外道&邪道という大人数で、8人が入り乱れての乱戦となった試合は、まず先発した金本とリチャーズが激しくぶつかり合う。次にデヴィッドvs.邪道となり、デヴィッドがドロップキックを決める。さらにタイガーがリングインして邪道、外道と技の応酬。8人が次々と入れ替わる試合は、場外で鉄柵へ投げ飛ばすなど、互いを痛めつけ合う激しい展開となる。最後はリチャーズが、トップロープから金本に雪崩式ブレーンバスターを決め、乱戦に決着をつけた。

 試合後、田口は敗戦を悔しがりながらも王座戦に向けて「準備万端だぜ。いつでもいいよ、いつでもやれるよ。今やっても防衛できる。あと2週間だけど、それまで夢を見てたらいいんだよ。タイトルマッチで現実を分からせてやるよ。防衛して、飯伏幸太&ケニー・オメガも倒す」と自信を持って防衛を宣言した。
 さらに、ケガから復帰した外道について「調子は良さそうだけど、あまり試合に絡んでこなかったよね。温存してるのかどうなのか、見た目では分からないけど、タイトルマッチまでの前哨戦をどうやって戦っていくか。コンビネーションはいいから問題ないと思うけど」と気遣いながらも、王者としての余裕を見せ付けた。

平澤が武者修行へ「強い男になって帰ってきます」

プエルトリコへの武者修行に出る平澤へ青義軍の3人から気合が注入された 【前島康人】

 第4試合では、永田裕志&井上亘&スーパー・ストロング・マシンの青義軍が、中西学&タマ・トンガ&本間朋晃組との6人タッグマッチに臨み、井上がタマ・トンガから3カウントを奪って勝利を収めた。
 試合後、永田に呼ばれて平澤が登場し、結成1周年を迎える青義軍がリング上に集結。平澤はマイクを持つと「22日に日本を出発して、プエルトリコに無期限で武者修行に行きたいと思います。この1年間、青義軍で活動してきて、常々言ってきたIWGPタッグ王座挑戦が9.26神戸でも実現できませんでした。2倍も3倍も強い男になって新日本プロレスに帰ってきます」と胸の内を明かし、武者修行に出る理由を語った。

 さらに平澤は、9.26神戸大会でジャイアント・バーナード&“ザ・マシンガン”カール・アンダーソンが持つIWGPタッグ王座に挑戦する永田&井上に対して「神戸では必ず永田さんと井上さんがチャンピオンに返り咲いてくれると信じています。僕が帰国したときには、僕とマシンさんの挑戦を受けて下さい」と青義軍同士の王座戦を約束。
 最後は「気合を入れてください」と永田、井上、S・S・マシンから気合のビンタを受けて旅立ちの決意を見せた。

中邑、後藤との因縁対決に敗れる

中邑は良いところなく後藤に3カウントを奪われた 【前島康人】

 山本小鉄さん追悼興行(3日、後楽園ホール)のセミファイナルでは、真壁&棚橋弘至&後藤組vs.中邑&矢野通&田中組による6人タッグマッチが行われ、中邑が後藤にボマイェで勝利した。試合後にTAJIRI、内藤哲也がリングに乱入したことを受けて10.11両国で後藤vs.中邑の一騎打ちが決定。G1公式戦でも対戦した中邑と後藤の遺恨はさらにヒートアップした。

 CHAOSの高橋裕二郎、内藤哲也とともに、後藤&ジャイアント・バーナード&カール・アンダーソン組との6人タッグマッチに臨んだ中邑は、気合十分で後藤と対峙するがラリアット、エルボーを続けざまに受ける。高橋と内藤とともに連係攻撃で反撃に出る中邑だが、後藤にひざ蹴りの足を取られると、そのまま足極めエビ固めで3カウントを献上。見せ場を作る間もなく敗れ去った。

 中邑は試合後、うつむいたまま「何を持って試合をする。何を持って試合をする。何がために試合をする。考えすぎか、おれは? 空っぽのやつに口で言えなんて思っちゃいないけど、リングの中で吐き出してくれ。見せてくれよ、もっと生々しい後藤洋央紀を」と捲くし立てると、憮然とした表情のまま控え室へと直行した。

■新日本プロレス「Circuit2010 G1 CLIMAX SPECIAL」
9月10日(金)東京・ディファ有明 観衆:800人(超満員)

<第7試合 スペシャルタッグマッチ 30分1本勝負>
●真壁刀義、棚橋弘至
(15分34秒 ラリアット→片エビ固め)
○小島 聡、田中将斗

<第6試合 スペシャル6人タッグマッチ 30分1本勝負>
○後藤洋央紀、ジャイアント・バーナード、“ザ・マシンガン”カール・アンダーソン
(15分47秒 足極めエビ固め)
●中邑真輔、高橋裕二郎、内藤哲也

<第5試合 スペシャルタッグマッチ 30分1本勝負>
TAJIRI、●KUSHIDA
(11分17秒 鬼殺し→片エビ固め)
○矢野 通、飯塚高史

<第4試合 6人タッグマッチ 20分1本勝負>
永田裕志、○井上 亘、スーパー・ストロング・マシン
(13分52秒 スピア・オブ・ジャスティス→片エビ固め)
中西 学、●タマ・トンガ、本間朋晃

<第3試合 8人タッグマッチ 20分1本勝負>
プリンス・デヴィット、田口隆祐、●金本浩二、タイガーマスク
(14分12秒 雪崩式ブレーンバスター→片エビ固め)
○デイビー・リチャーズ、石井智宏、外道、邪道

<第2試合 シングルマッチ 20分1本勝負>
○平澤光秀
(7分02秒 ヒラボトム→体固め)
●キング・ファレ

<第1試合 シングルマッチ 20分1本勝負>
○タイチ
(8分39秒 逆エビ固め)
●三上恭佑
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