ベルルスコーニ会長が語る新シーズンの目標と戦略=ACミラン公式サイト・インタビュー

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 ミランのシルビオ・ベルルスコーニ会長は記者会見上で、2010−11シーズンの目標と戦略について語った。

チームのための投資がないと言われる筋合いはない

ミランのアッレグリ新監督(左)とベルルスコーニ会長 【Photo:ロイター/アフロ】

 わたしは世界で最も成功しているクラブの会長だ。25年間続けて、クラブ会長として最多の勝利数を持っている。ちなみに2番目は(レアル・マドリーの)スタジアムに名前が残されたサンチャゴ・ベルナベウ氏だ。わたしはインターナショナルレベルにおいて非常に重要なクラブの会長であることに誇りを感じる。

 世界のクラブ同様、ミランにおいても高い費用がかかる。われわれは今まで投資に多額を費やしてきた。昨年のチャンピオンのインテルにはわれわれからも祝福したが、マッシモ・モラッティ会長は総収入の125%を投資したそうだ。わたしはこの7年間で4億6100万ユーロ(現在のレートで約515億円)、25年間で11億ユーロ(同約1230億円)をも投資してきた。これだけの金額を費やしてチームのための投資がないと言われる筋合いはない。わたしはチームを愛しているし、チームのためにできることを最大限にしているつもりだ。

 カリアリのベンチで活躍し、クラブを指揮するすべての条件を満たしているマッシミリアーノ・アッレグリ新監督は、俳優並のルックスを持ち、素晴らしい成績を残してきた非常に優秀な指揮官だ。ミランには1つのミッションがあり、それは「勝利」だ。参加する大会ではすべて勝利を収めることが目標だ。そして勝利にたどり着くには、強い望み、そして決意が必要だ。試合をコントロールするために攻撃意識を高めなければならない。われわれの目標は試合内容、そして観客が楽しめるようなスペクタクルな試合をすることによって達成できる。
 また、ミランは警告カード数と退場者数がどちらも最小だった。これはすごく大切なことだ。

 われわれはいかなるチームとも競えるチームだ。わたしはロナウジーニョ、パト、セードルフ、そしてピルロ要する中盤はミラン以外のクラブにないと断言できる。去年のチームに関しては、チームにいい影響を与えてきたジーダとファバッリに敬意を表したい。
 また、われわれは3選手と新契約を結んだ。1人目は常にわたしのお気に入りでもあるGKマルコ・アメリア、2人目はDFマリオ・ジェペス、そして3人目はワールドカップでメッシをマンマークして止めたギリシャ代表の若きDFソクラティス・パパスタソプーロスだ。

ユースチームに力を注いでいる

 われわれは素晴らしいチームを持ち、イタリア、ヨーロッパ、そして世界最高峰に立ち続けたい。われわれは下部組織に力を入れ始めている。彼らはユースカップ優勝、ベレッティ(20歳以下のユースチームが参加するリーグ)準優勝、ナショナル・新人選手権優勝など、すでに素晴らしい成績を収めてきた。

 ファーストチームについては、契約やサラリーなど、選手にはお金がかかる。来年は契約が切れる選手が何人かいるが、ユースを優先とする方針だ。今年はジーダ、ファバッリ、ベッカムの契約が切れた。だからわれわれは来年、国内外のスターを連れてこれるよう準備を進めている。

 アッレグリ監督にはできるだけ全試合勝利という目標に向かってほしい。フィールドに立つ選手の振る舞いは若い選手の模範であるべきだ。ミランはファンに愛されるようなチームモデルを保たなければならない。勝つにはゴールが必要だ、そのゴールを決めるにはペナルティーエリア内にいなければならない。だから、わたしはストライカーを2人プレーさせるのが好きだ。

 ロナウジーニョ? まだ彼とは直接話をしていないが、彼はロッソネロ(ミランの愛称)の選手であり、これからもそうなるだろう。彼は契約を延長することに合意するだろう。ロナウジーニョはわたしが今まで見た中で最高の選手であり、われわれは彼に最も適するポジションを探さなければならない。わたしは彼が中盤でプレーすることで、より多くシュートポジションに入れることを期待している。セカンドストライカーのようにね。ま、チアゴ・シウバもミランに残る。
 レオ(レオナルド前監督)は素晴らしい人だったよ。だが、われわれはチーム構成について違う意見を持っていた。わたしはパトがサイドで窮屈にプレーしていると見えた。
 われわれはいい結果を残せると思うし、素晴らしいチームを持っていると確信している。これ以上の選手をマーケットで見つけることは困難であり、われわれはユースに力を注いでいることを強調したい。ほかの選手がミランに入団する機会がない限り、誰もミランから出て行かない。

(クラブの売却については)わたしは25年間会長を務めてきた。もしわたしと家族が費やしてきた資金を投じられ、クラブに情熱を持っている個人やグループがいれば、彼らに耳を向ける。だが、今はそのような人間はまだ現れていないのだよ。

 ガットゥーゾは、あまり知られていないが、人として選手として感心している。彼が残留してくれればうれしいが、選手の権利を尊重したい。彼が出て行きたかったら止めないだろう。しかし、今は何の交渉もないから彼はミランに残るということだ。
 イブラヒモビッチ? われわれはロナウジーニョ以外、獲得に多額を費やしていない。2006年、ユベントスのクラブと選手とともに合意に至ったのは事実だ。そこからイタリアサッカー界が少し変わってしまって実現しなかった。今は彼がこのチームにフィットするかどうか疑問に思う。

<そのほかの情報は、acmilan.comで>

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