春高バレー、20日開幕! 男女の注目校は!?=見どころ
いよいよ20日に開幕する、第41回春の高校バレー。今年はどのような激戦が繰り広げられるのだろうか 【Photo:築田純/アフロスポーツ】
最後の「春」を制し、メモリアルタイトルを手にする高校は、一体どこなのか。
東の横綱・東洋、西の横綱・鎮西
東洋のエース、柳田将洋 【坂本清】
絶対エースを軸に初優勝を目指す東洋だが、実は、その道のりはそれほど容易ではない。なぜなら、東洋の入ったブロックは北京五輪代表の朝長孝介や菅直哉(JT)を輩出した西の名門・大村工(長崎)や、越川優(パドヴァ)らを擁した岡谷工(長野)を全国優勝へと導いた壬生義文監督が指揮を執る創造学園(長野)、柳田と同じく世界ユースに出場した193センチのエース・山田脩造を中心とする福岡大大濠(福岡)など強豪がひしめき合う地獄ブロック。22日の初戦が、大きなキーポイントになりそうだ。
東の横綱が東洋ならば、西の横綱は鎮西(熊本)。身長191センチ、最高到達点330センチの高さとジャンプ力を武器とする世界ユースメンバーの池田隼平をはじめ、技術、フィジカル両面に優れた選手を多く擁する。平均身長も187センチを越え、他チームを圧倒。2007年以来3大会ぶりの決勝進出、1997年以来の優勝を狙う戦力は整った。名門鎮西が虎視眈々(たんたん)と王者の座を狙う。
三連覇を目指す、東九州龍谷
東九州龍谷のウイングスパイカー、村田しおり。チームの中心として、三連覇を目指す 【Photo:築田純/アフロスポーツ】
“ストップ・ザ・東龍”の筆頭は、昨年決勝で敗戦を喫した古川学園(宮城)だろう。エースの佐々木美麗、180センチを越えるツインズプレーヤーの大野果歩、果奈姉妹の高さと破壊力で、99年以来の王座奪還を目指す。さらに、同じ九州で東龍に苦汁を飲まされ続けてきた九州文化学園(長崎)も守備を基軸とした組織力を築き上げてきた。古川学園とともに、東西の強豪が東龍の三連覇に待ったをかけられるか。
また、昨年の世界ユースでベストスパイカーに輝いたサウスポーエースの堀川真理を擁する共栄学園(東京)や、同じく世界ユースに出場し、センターに加えサイドも経験して攻撃力に厚みが増したエース・二見梓を擁する大和南(神奈川)、元全日本代表の父・秀之氏のDNAを受け継いだ1年生エースの大竹里歩がいる下北沢成徳(東京)など関東勢も注目校がズラリと顔をそろえる。例年以上の激戦が繰り広げられることになるだろう。
7日間にわたるトーナメント戦だけに、各校の地力に加え、勢いを手にした学校が一気に突っ走り、勝者と成り得るのも春高バレーの見どころの一つ。最後の春に、未来を担うニューヒーロー、ニューヒロインが誕生するか。勝敗の行方とともに、楽しみは広がる。そして何より、この場にたどり着いた高校生バレーボーラーの一人一人に、代々木のコートに立つ喜びと誇りを抱き、最高の戦いを繰り広げてほしい。
<了>
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