センバツ優勝を占う――注目校の仕上がりを最終チェック
優勝候補の東海大相模と興南に明暗
シート打撃で投球する東海大相模の一二三投手=甲子園 【共同】
32校の主将の中で6人が優勝候補に推したのが東海大相模高(神奈川)と興南高(沖縄)。まず東海大相模高はエース・一二三(ひふみ)慎太がシート打撃で登板するなど、実戦練習に重きを置いた。一二三は現時点で昨秋の球威に戻っていないため、勝てる投球に徹することになりそう。内野のコンバートにも若干の不安が残る。ただ、チーム全体の声はよく出ており、主将・一二三を中心にしたまとまりはさらに強くなった。
一方の興南高はエースの島袋洋奨が大阪入りしてから体調を崩した。甲子園でも練習には加わらずベンチから見学。18日の報徳学園高との練習試合にも登板しなかったようで、本番へ向けての不安材料が残った。1回戦では関西高(岡山)の堅田裕太との投げ合いが予想されるため、終盤のスタミナがどうか。ただ、昨年春夏と出場しているので、甲子園のマウンドは熟知しているのは強みだ。
上り調子の帝京、広陵高、中京大中京
広陵高も投手には大きな自信を持っている。エースの有原航平は体も大きくなり、球威も数段上がった。上野健太、川崎真と控え投手も充実し、帝京高の三枚看板と双璧のように感じた。昨秋同様、機動力を駆使して、攻撃力も高い。中井哲之監督も密かに優勝を意識している。史上5度目の夏春連覇がかかる中京大中京高の甲子園練習は打撃で魅せた。主将の磯村嘉孝がレフトスタンドへ一発を放り込み、エース・森本隼平もライトフェンス直撃の鋭い打球を飛ばした。練習とはいえ、インパクトは十分だった。
神宮王者・大垣日大に開星…ダークホースはどこ?
不安が残る神戸国際大付高・岡本の状態
21世紀枠3校では山形中央高(山形)の左腕・横山雄哉に注目。16日の市川高戦では9回引き分けながら完全試合を達成。17日の甲子園練習でも、キレのいい変化球が目についた。初戦は強打の日大三高(東京)が相手だが、何かをやってくれそうな期待を抱かせる内容だった。
さて、大会の行方だが、Aゾーンは開星高、広陵高、中京大中京高の3校が中心になりそう。逆にBゾーンはどこが上位に進出しても不思議ではない。初戦で流れをつかむことが重要になりそうだ。
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