レオナルド監督「誰かをはじくのではなく選ぶか」=ACミラン公式サイト・インタビュー

acmilan.com

不満を漏らすガットゥーゾについて、レオナルド監督は1日も早い復帰を期待した 【Getty Images】

 ミランは29日、敵地に乗り込みカターニアと対戦する。レオナルド監督は試合前日、ミラネッロ(ミランの練習場)で記者会見を行い、カターニア戦のスタメン、さらに選手起用について語った。また、現状に不満を抱くことから移籍がうわさされるガットゥーゾについても言及した。

ガットゥーゾに望むのは1日も早くピッチに戻ってくること

(カターニア戦について)まず彼らがどんなサッカーをするかだ。カターニアはどうか分からないが、多くのチームがわれわれを相手にするときは戦い方を変えてくる。正直、カターニアがどう出てくるか分からないね。いずれにせよ、スピードのある攻撃的なチームで、果敢にプレスを掛けてくるだろう。こういうチームとは慎重に戦わないと。順位表だけでカターニアのサッカーは評価できない。

(起用法に不満を示したガットゥーゾについて)彼とは常に話をしている。今日も昨日も過去においてもずっと。両者とも自分が思っていることをすべてクリアにすべく心掛けているよ。何よりの希望はまず早く回復してくれることだ。それがあって初めてそのほかの話は生きてくる。大事なのは体調であり、彼の回復だ。試合のことはそれから考えたい。わたしは選手たちにチームへの最大限の貢献と最高のコンディションを望んでいる。ガットゥーゾは少しずつ回復に向かってはいるが、まだ痛みが残っている。スタメンではないが、それは彼がそう望んだからで、確かにそういう状況だ。

 もし全員が好調ならわたしは誰を使うかを選ばなければならない。みんながそれを知っているし、わたしの決定を尊重してくれている。誰かをはじくのではなく、誰かを選ぶんだ。ガットゥーゾにも同じことが言えるし、それはインザーギやアンブロジーニやセードルフも経験したこと。今シーズンのミランに対する一番大きな批判は、最初はチームにカラーがないこと、そしてターンオーバーを使いすぎることだった。チームのカラーが決まった今は、ターンオーバーがないこと、そして選手の起用についてだ。ビッグな選手となれば文句もあって当然だが、わたしは全員が今われわれがやっていることをちゃんと分かっていると思う。
 全員が好調であってくれたらいい。だからガットゥーゾには言いたい。「わたしが君に望むのは1日も早くピッチに戻ってきてくれることだ」とね。そうすれば今とは違う状況になるだろう。

わたしがスタメンを決めたとき全員が腹を立てるといい

(インザーギ、フンテラールのポジション争いについて)今のわれわれは1トップで戦っているから前線はいつも以上にポジション争いが激しい。でも、フンテラールもこの布陣でいい感じでプレーしている。むしろ彼の持ち味には合うはずだ。フンテラールもインザーギもミランの大きなプロジェクトに自分たちが参加しているという自覚が常にある。フンテラールは調子を取り戻しているし、インザーギも好調、ボッリエッロは絶好調だ。難しい選択だね。選手たちの調子を見ながら選択をする。監督にとってはそこが一番難しいところだ。

(出場機会の少ない選手のモチベーション低下が懸念されるが)われわれは選手たちの復帰と成長を待つところからスタートした。そして今日、アバテ、アントニーニ、カラーゼは開幕時よりがぜん力をつけた。ピッポ(インザーギの愛称)も昨季より調子がいい。残念ながらポジション争いはより激しくなっているが、監督にとっては喜ぶべきことだ。わたしがスタメンを決めたとき、全員が腹を立てるといいね。それだけ試合に出たいという思いを持ってくれたらいい。わたしは選手たちから不満よりも試合に出たいという思いを嗅ぎ取っているよ。試合に出られない選手の不満は当然。自分も選手時代はそうだった。試合に出られない選手というのはみんなそういうものだ。

(ピルロの不在が影響することは)ピルロは起点となる重要な選手だ。特に今のわれわれの戦い方ではね。でも、われわれのスタイルはほぼ全員に浸透したから、彼がいなくても問題はないだろう。ゲーム展開が変われば強みも変わるが、描いているサッカーは常に変わらない。(ガットゥーゾとアンブロジーニが並んでピルロがセードルフの位置に入ることもあるか?)最初からはないけど、やったことはある。

(オッドがけがで離脱した穴を埋めるには)アバテをそこに入れることはできるが、ほかにも策はある。彼とザンブロッタは左でも右でもいける。明日はやらないと思うが、状況に合わせて策を決めたい。(負傷者について)ボネラは回復した。すでに2回チームに合流して練習をした。来週の調子を見て、ユースチームでプレーさせてみるかもしれない。いずれにせよ、試合に近い形で練習させるだろう。ヤンクロフスキも同じ段階で、試合に出るための仕上げをしている。

(ロナウジーニョについて)彼は自分のスタイルを取り戻した。今後もそれを続けていくように指導する。(パトについては)決定的な動きができない試合というのは誰しもある。何も心配してない。

<了>

ACミラン日本語版公式サイト

ACミラン公式サイト日本語版。試合結果、インタビューや、フォトブログ、ミラニスタ掲示板、そのほか日本語版編集部によるさまざまなイベントも。
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント