神宮に秋の王者が集結=第40回明治神宮野球大会・見どころ

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バランスの取れた明大、投手力の立正大、東北福祉大

立正大の主戦としてリーグ戦初優勝に貢献した小石。今大会でもチームを勝利に導きたい 【矢島彩】

 秋の大学・高校日本一を決める明治神宮大会が14日に開幕する。大学の部では、昨年まで2連覇の東洋大、6月の日本選手権を制した法大がともにリーグ戦で敗退。本命不在の大会となりそうだ。
 そんな中、攻守にバランス良く戦力が整っているのが明大(東京六大学)。大学ジャパンの常連になりつつあるエース・野村祐輔(2年)、秋のリーグ戦で最優秀防御率を獲得した西嶋一記(3年)ら投手陣に加え、打線もリードオフマンの荒木郁也(3年)、リーグ戦でチーム1の7打点を挙げた主砲・千田隆之(4年)、打撃センスが光る謝敷正吾(3年)ら好打者がそろう。リーグ戦5カードで5敗を喫しながら、勝ち点4をもぎ取った勝負強さを発揮できるか。
“戦国”東都リーグを制した立正大は、強力投手陣で頂点を目指す。150キロを超える速球派エース・南昌輝(3年)、変則左腕の小石博孝(4年)、抑えには菅井聡(4年)と駒がそろう。昨年の準優勝校・東北福祉大(仙台六大学)も投手力では引けを取らない。プロ注目の左腕・森山一茂(3年)、右腕・桑鶴雄太(3年)ら出場校随一の顔ぶれで初優勝を狙う。
 また、先のプロ野球ドラフト会議で北海道日本ハムに2位指名された創価大・大塚豊(4年)、同じく中日7位の上武大・松井雅人(4年)が大学最後の大会でどんなプレーを見せるのかにも注目だ。

好選手ズラリの帝京高、一二三擁する東海大相模高に注目

 高校の部に出場するのは、各地区大会を制した10校。優勝候補の筆頭は、プロ注目選手がズラリと並ぶ帝京高(東京)だ。鈴木昇太(2年)、山崎康晃(2年)、伊藤拓郎(1年)の3投手は、いずれも140キロ後半の直球を投げ込む豪腕。打線も中軸を担う長距離砲・岡部通織(2年)、50メートル5秒台のリードオフマン・園田崇人(2年)、1年生ながら今夏の甲子園でもレギュラーだった松本剛ら粒ぞろい。実力、経験ともに頭ひとつリードしている。
 激戦の関東地区を勝ち抜いた東海大相模高(神奈川)も侮れない。エース・一二三慎太(ひふみしんた・2年)は150キロ近い速球が武器。チェンジアップなど空振りを取れる変化球も持っており、早くも来年のドラフト上位候補の声が挙がる。関東大会決勝では先制2ランを放つなど、勝負強い打撃も持ち味だ。そのほか、中国大会4試合で4本塁打の糸原健斗(2年)、最速147キロの1年生エース・白根尚貴を擁する開星高(島根)、県立校ながら九州大会を制した初出場の嘉手納高(沖縄)などにも注目だ。
 なお、優勝チームの所属地区には、来春のセンバツの地区出場枠が1つ増える「神宮大会枠」が与えられる。「地区代表として負けられない」という意地が試合をより熱くしそうだ。

<了>
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