W杯欧州予選、残る4枠をめぐるし烈な戦い
プレーオフを勝ち抜いたことのないフランスは三度目の正直なるか? 【(C)PanoramiC/アフロ】
アイルランド対フランス
一方、前回準優勝のフランスは、主力選手たちとドメネク監督の不和が気掛かり。2006年ドイツ大会ではジネディーヌ・ジダンの代表復帰&負ければ代表引退というモチベーションで持ちこたえたが、今回のフランスに“将軍”はもういない。チームの主軸であるフランク・リベリー(バイエルン ミュンヘン)が負傷していた左ひざの悪化で出場しないことに加え、若手サイドバックのガエル・クリシー(アーセナル)もけがで招集を見送られた。
また、フランスは過去にプレーオフを勝ち抜いた実績がないことも懸念材料の1つだ(50年のブラジル大会、62年のチリ大会ではいずれも敗退)。
ポルトガル対ボスニア・ヘルツェゴビナ
ボスニア・ヘルツェゴビナ代表MFのズベズダン・ミシモビッチ(ボルフスブルク)はドイツのミュンヘン育ち。FWベダド・イビセビッチ(ホッフェンハイム)は16歳だった2000年にスイスに亡命した経験を持つ。もともと旧ユーゴスラビアには技術の高い選手を輩出する伝統がある上、エディン・ジェコ(ボルフスブルク)らを擁する今回の攻撃陣は同国史上最高のメンバーと言えるだろう。
ポルトガルは、足首を負傷しているエースのクリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリー)の状態が思わしくなく、少なくとも14日のホームでの第1戦には間に合わないと見られる。だが、一時は国内メディアが「予選敗退は決定的」と報じた「死の淵」からプレーオフに滑り込んだポルトガルに、失うものは何もない。02年本大会でのブラジルとドイツ(予選成績は振るわなかったものの、共にファイナリスト)、06年大会のフランス(グループリーグで苦戦したが準優勝)がそうだったように、逆に開き直った強さを発揮するかもしれない。
ロシア対スロベニア
前線の2人はドイツ・ブンデスリーガ所属。ミリボイエ・ノバコビッチ(ケルン)に加え、定位置をつかめずにいたズラトコ・デディッチ(ボーフム)も前節のリーグ戦では先発フル出場している。試合勘に不安はない。
ロシアはFWロマン・パブリュチェンコ(トッテナム)がチームでレギュラーをつかんでいないなど、ユーロ08の時の力が攻撃陣に見られない。アンドレイ・アルシャービン(アーセナル)、ユーリ・ジルコフ(チェルシー)らタレントがそろうロシアだが、スロベニアの堅守に手を焼いて試合がこう着状態に陥れば、あわやという場面もあるかもしれない。
ギリシャ対ウクライナ
また、欧州予選で最多得点(10得点)をたたき出したギリシャ代表のテオファニス・ゲカス(レバークーゼン)と、母国のディナモ・キエフに復帰し切れ味抜群のシェフチェンコとのストライカー対決にも注目が集まる。ユーロ04を制したギリシャ代表のドイツ人監督オットー・レーハーゲルは、予選わずか6失点で連係抜群のウクライナ守備陣をどのように崩す戦略を見せるだろうか。
<了>
W杯予選 フジテレビNEXT・ONE放送予定
そして、11月14日(土)から始まるW杯欧州予選プレーオフの放送を、フジテレビNEXT・ONEで予定しています。放送スケジュールは、いずれも「2010 FIFA ワールドカップ 南アフリカ・欧州予選 番組オフィシャルサイト」でご案内しています。
そのほかの各国「代表戦セレクション」もフジテレビNEXT・ONEにて順次放送中です。今後のサッカー番組放送予定「特集ページ」もご覧ください。
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