折茂主将「やっと一歩を踏み出したところ」=東アジアバスケ選手権 選手コメント

松原貴実

網野友雄「速い展開に持ちこめている時は全試合で通用していた」

(敗れた決勝戦の直後)「正直、(韓国に)勝てる内容の部分もあったのできっちり勝って終わりたかったです。5点差を詰めていかなければならなかったので、前が空いた時、積極的に打っていったが決められなかった。勝負所のミスが自滅的な10点差につながったと思います。そこを修正していけば次は勝てるはず。今後の課題は多いですが、しっかりディフェンスして速い展開に持ちこめている時は(日本のバスケットが)全試合で通用していたし、それを確認できたのは良かったと思っています」

岡田優介「歓声が大きかったので、気持よく打てた」

(初の日本代表としてコートに出たチャイニーズ・タイペイ戦で9得点と勝利に貢献)「タイペイ戦は(2Q途中でコートに出たが)得点を気にしているほどの余裕はなく、とにかくシューターとして自分の仕事をすることだけを考えていました。相手がゾーンできたのでためらわず打って出ました。シュートタッチは悪くなかったし、かなり歓声が大きかったので気持よく打てたと思います」

石崎巧「ガードとしてチームを勝たせるのが自分の仕事」

(2戦目のモンゴル戦で初めてコートに立って)「昨日は(初戦のチャイニーズ・タイペイ戦)試合に出られなくて悔しい状況でしたから、今日コートに立てて、チームの1人になれたことはとてもうれしかったです。相手がゾーンでもうまくやれる自信があったので、(ベンチにいて)できれば出たいなと思っていました。ガードとしてチームを勝たせるのが自分の仕事。そのためにここに座っています。これからもいつ呼ばれても大丈夫なように準備して(コートに出たら)、自分がやるべきことをしっかりやってチームに貢献していきたいです」

竹田謙「誰よりもハードにプレーする。それがコーチが1番求めているもの」

(攻守に持ち味を発揮したモンゴル戦のあと)「今日はノーマークだったので思い切り打って点を取りました。折茂さんをしっかり休ませることが自分の仕事の一つであり、折茂さん、そして岡田(優介)のバックアップをきっちりやることを常に意識しています。そして、コートに出た時は誰よりもハードにプレーする。それはコーチが自分に1番求めているものだと思っているので」

伊藤俊亮「個人的にはタイペイ戦では少し働けたかなと」

(決勝の韓国戦に敗れたあと)「いいところまでいったのに優勝できなかったのは悔しいです。また、自分の出番がなかったのも残念でした。振り返ると出だしのタイペイ戦、準決勝の中国戦は自分たちのリズムで戦えたのではないかと思います。個人的にはタイペイ戦では少し働けたかなと。これからは大事な試合でチームに貢献できるようまた努力していきたいと思っています」

山田大治「みんな本当に集中してよく戦えたと思う」

(初戦のチャイニーズ・タイペイ戦では力強いプレーで勝利に貢献)「地元開催で負けられないということもあって、初戦のタイペイ戦はみんな本当に集中してよく戦えたと思います。
 ただ自分としてはその後の中国戦は、ゴール下でポロポロ落としてしまったし、今日の韓国戦もまだまだ力不足。大会を通してトータルすれば全然ダメでした。自分に求められているのはリバウンドやインサイドでの力強いプレーですから、この大会でさらなる課題をもらったと思って頑張っていくつもりです」

日本のバスケットボールを変えるために……

 決勝戦後の記者会見で「コーチが信頼して36分も使ってくれたのに6本もターンオーバーしてしまった自分に腹を立てている」と語った竹内公。その言葉の裏には「このままでは決して終わらない」という静かな闘志が感じられた。
 また、折茂キャプテンは敗因として「合宿を通じて我慢できるチームに育ってきたが、今日だけは大事なところでもう一つ我慢ができなかった」ことを挙げたが、「それも勉強だと思い、いい課題をもらったと気持を切り替え、これからまた頑張っていきたい」と語る顔に暗さはなかった。

「日本のバスケットを変えるためには勝つこと、勝つためには自分たちの意識を変えていくこと」――折茂キャプテンがそう繰り返す日本代表チームの挑戦はまだ始まったばかりである。

<了>

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著者プロフィール

大学時代からライターの仕事を始め、月刊バスケットボールでは創刊時よりレギュラーページを持つ。シーズン中は毎週必ずどこかの試合会場に出没。バスケット以外の分野での執筆も多く、94『赤ちゃんの歌』作詞コンクールでは内閣総理大臣賞受賞。

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