上村愛子と皆川賢太郎が結婚会見=上村「実際に話をしてみるとすごくやさしい人」
二人そろった会見で結婚を報告 【スポーツナビ】
2010年バンクーバー五輪でメダル獲得の期待がかかる両選手は、約2年間の交際を経て、11日に2人が同居している東京都品川区の区役所に婚姻届を提出した。
会見で皆川の魅力を聞かれた上村は「一緒にいて、いつも一生懸命頑張る人で、私も一生懸命頑張ろうという気にさせてくれる。この2年間、人間としても成長できたと思います」と、顔をほころばせた。
プロポーズは2008年の12月25日のクリスマス。東京タワーの見える夜景のきれいな場所で、皆川から「結婚してください」と言われたという。
挙式はバンクーバー五輪後に予定。皆川は「僕自身も愛子もバンクーバー五輪はとても大切なもの」と決意を語り、互いに4度目の五輪となるバンクーバー大会を目指して、夫婦の二人三脚が始まった。
以下、結婚会見の概要。
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上村 皆さん、今日は本当にありがとうございます。一緒にいて、いつも一生懸命頑張る人で、私も一生懸命頑張ろうという気にさせてくれて、この2年間、人間としても成長できたと思います。これからも頑張りますのでよろしくお願いいたします。
――おめでとうございます。結婚指輪のほうは
皆川 二人とも3月までシーズンでしたので、なかなかそういうものが準備できずに、実は1年前ぐらいに指輪はプレゼントしたんですが、その時には僕の口からはっきりと伝えていなかったので、いずれ、そのような形になればよいと思っていました。結婚はバンクーバー五輪が終わってからやりたいと思っているので、それまではスポーツにまい進したいと思っています。
――ペアリングがあると
皆川 僕自身がクロムハーツが好きでそのなかのハートのやつが、女性がするのには最適かと思いましてこれを選びました。
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上村 賢太郎さんのお母さんとお友だちからいただいたもので、今日は白い服だったので、似合うんじゃないかなぁと。
――五輪を控えていますが、このタイミングは
皆川 僕がプロポーズをしたのは昨年の12月25日なのですが、その際に気持ちを伝えて、僕自身も愛子もバンクーバー五輪はとても大切なものなので、できるだけ早めに伝えて、結婚等の報告はファンの方々にもなるべく早く伝えたいと思い、このタイミングになりました。
――自分にとって相手はどんな存在ですか
皆川 正直言うと、僕自身はスキーの競技の話はしないですし、連盟の方とか、かなり年上の方とかとは話をしますが、チームメイトとかにはあまり話をしないんです。それを初めて彼女と話をしたときに、自分の価値観とかを話したときに帰ってきた言葉とかが、尊敬できるような部分があって、そういうところに惹かれましたね。
上村 自分の中ではいろいろ考えていることとか、自分のなかではふわふわと浮いているものなんですけど、賢太郎さんと話をしているとスキーの対する気持ちだったりとか、すごく勉強させてもらったり。私ももともとはアルペンスキーをやっていたので、その世界では大先輩ですし、あこがれの人だったので、雲の上の存在だとは思っていたんですけど、実際に話をしてみるとすごくやさしい人でいろんなことを教えてくれる方です。
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上村 最初に付き合うときに、スキーに対する気持ちだったりとか、すごく責任をもってやらなくてはいけないことだと思っていると話をしていて、バンクーバー五輪まで、付き合いながらスキーをやっていけるか悩んでいた時期なんですけど、そういうのもすべて受け入れてくれて、理解してくれて、私も同じ選手という立場で理解できるところもあって。徐々にバンクーバー(五輪)が終わったらもしかしたらいい結果(結婚)になるのかなと思っていました。
――つきあってからはワールドカップで年間王者になったりしましたが
上村 いろんなヒントをもらっていると思います。スキーに対してとか、自分のやっていることへの自信の持ち方だったり。一生懸命取り組むというのはこういうことなんだ、と教えてくれる人だったので。(皆川は)大きなけがを二つも乗り越えているので、少々痛いところがあっても甘えてはいられないなという気持ちを最初から教えてもらいました。
――婚姻届を出して皆川愛子になりましたが
上村 どうしようか話をしましたけど、今まで上村で頑張ってきていますし、世界の方たちは上村ということで覚えていただいているので、そのままでいこうかなと思っています。
――バンクーバーは集大成の場に
上村 五輪が終わったらどうしようかという感覚が今までと全然違うので。新しい気持ちになるような気がします。
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上村 ちょっと寂しいなと思いますけど、兄も結婚して離れていますし。お母さんが安心してくれる人じゃないと結婚できないと思っていましたが、賢太郎さんなら、安心できると言ってくれているので。
――皆川選手のお父様は昨年なくなりましたが
皆川 できれば父にも伝えたかったのもありましたし、できればバンクーバーまで、自分が競技人生の中で一番力を注いでいると思っているので、その姿をみせたかったです。
――4大会連続の五輪ですが
皆川 僕はこの2年の彼女(上村)の結果は本当にすばらしいもので、毎回世界チャンピオンになっているんですけど、自分でも、クリスタルトロフィとかメダルをみると、うらやましいと思うし、自分も欲しいと思うので、競技が違うにしても、日本の世界を目指す人間として、自分のできる限りの力でのぞみたいと思っています。
上村 自分の中では変化があるのかなと思われているかと思いますが、スキーに関してはまったく変わらない気持ちでいて、これから数カ月も変わらないので、安心して応援していただけるといいなと思います。自分がバンクーバー(五輪)の最初の競技になるので、自分をみていただいて、そのまま見続けて、二人とも応援してもらいたいなと思います。
<了>
■上村愛子/1979年生まれ。兵庫県出身。北野建設スキークラブ所属。中学時代にモーグルと出会いアルペンスキーから転向。98年の長野五輪で7位入賞、2002年のソルトレイクシティ五輪6位、2006年のトリノ五輪5位と、3大会連続でオリンピックに出場。07−08シーズンは日本人モーグル選手として初めてのFISワールドカップ年間総合女王に。09年フリースタイルスキー世界選手権ではモーグルとデュアルモーグルで優勝し、日本人選手初となる2冠王に輝く。
■皆川賢太郎/1977年生まれ。新潟県出身。チームアルビレックス新潟所属。アルペンスキー回転競技の日本のトップ選手。98年長野五輪、2002年のソルトレイクシティ五輪、2006年のトリノ五輪と3大会連続で五輪出場。2002年には左ひざ十字靭帯断裂、2006年には右膝前十字靭帯を損傷するなど、大けがから復帰した不屈の闘志を持つ。
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