泰葉、涙の熱唱 エスペランサー復活もムタ命がけアシスト
ボノちゃんが父ムタとも涙の別れ
あの名勝負再現!? ムタ(左)とエスペの邂逅にファン狂喜 【t.SAKUMA】
昨年のマニアで坂田亘&妖精さんに敗れ、姿を消したかに思われていたエスペランサーだが、今回新たにグレートとしてパワーアップ。レーザービターン一撃で会場を破壊してしまうほどの圧倒的な強さと、あのムタですらも容易に近づけない威圧感で試合を優位に進めた。
エスペランサーはローキック2発でボノちゃんを戦闘不能に追い込むと、ムタにもレーザービターンを狙うが、ムタがこれをかわしたため、ステージ上のセットが爆音とともに炎上。しかし、ムタはひるむことなく、毒霧攻撃から低空ドロップキック、ドラゴンスクリュー、足4字固めという黄金連係を炸裂。かつて95年10.9東京ドームで行われた「新日本プロレスvs.Uインター」の武藤敬司vs.高田延彦戦を彷彿とさせる場面に、化身同士に過去の名勝負を投影させた観客が熱狂した。
まずはレーザービターンでムタを魔界へ消し去り、息子ボノちゃんにも後を追わせようとしたエスペランサーだが、ムタは最後の力を振り絞って阻止。我が身を犠牲にしてまで息子を守り、エスペランサーもろとも魔界へ道連れにした。母インリン様、父ムタとともに最初で最後の親子3人そろい踏みを果たした昨年の大みそかからわずか1年。5月に母インリン様を失い、そして今日、父までをも失ったボノちゃんは、悲しみをこらえて川田に立ち向かうと、フィニッシュ級の大技であるランニング顔面蹴りを食らいながらも、滞空式ブレーンバスター、ボノちゃんフリップで川田に勝利。今年の「ハッスルGP」覇者である「ハッスル最強の男」を倒した。
試合後はハッスル軍+アルファの呼びかけに応じて、あーちゃんも一緒に入れてくれることを条件に、今までの「家なき子」から、ハッスル軍入りを表明。両親の分までもっともっと強くなるため、「来年は新しい仲間と戦っていく。モンスター軍を全員すっ飛ばしてやる」と決意を新たにした。
HGがまさかのモンスター軍入り
この日もニセHGのニセ69ドライバーを食らった直後に怒りが頂点に達し、いつも通りにスーパーHGにバージョンアップ……するはずだったが、中松氏が改造手術の際にHGの体内に仕掛けていたトラップがついに発動。これまで何度もスーパーHGに変身するたびにカウントダウンが始まっていたという「モンスター・トラップ」により、HGはハッスル軍としての心を失ったモンスターHGへと変ぼうしてしまった。
表情を失ったHGは大事な仲間であるKG、アラン黒木、さらには「レイザーラモン」の相方であるRGにまで次々と襲い掛かると、モンスター軍と結託。RGをペディグリーでマットにたたきつけ、あんなにライバル視していたニセHGに勝利を譲る姿に、誰もが声を失った。
シーンと静まり返った会場に、正義の味方とばかりにさっそうとナットーマン(坂田亘)が登場するが、HGのスーパーパワーの前にあっさりと69ドライバーで撃沈。マニアの大舞台でも“大豆な場面”は訪れなかった。
坂田、HGという強力な二本柱を失ったハッスル軍だが、ボノちゃん(+あーちゃん)が加入。また、モンスター軍も前から目をつけていたHGをようやく手に入れたことで、来年以降のハッスルマットには新たな勢力図が描かれることになりそうだ。
■「ハッスル・マニア2008」
12月30日(火) 東京・有明コロシアム 観衆8831人(満員)
<メーンハッスル>
●“モンスターK”川田利明、川田父(73歳)
(20分46秒 ボノちゃんフリップ→片エビ固め)
グレート・ムタ、○ボノちゃん
<セミハッスル>
●ダイナ・シャープ、マイト・シャープ
(7分35秒 ラリアット→片エビ固め)
○天龍源一郎、越中詩郎
<第4ハッスル>
●ザ・モンスター℃
(6分21秒 黄門スープレックスホールド)
○ハッスル黄門
<第3ハッスル>
○泰葉
(7分10秒 回転海老名固め)
●アン・ジョー司令長官
<第2ハッスル>
Dr.中松からの刺客、○ニセHG、人狼
(12分37秒 体固め)
HG、●RG、アラン黒木
<第1ハッスル>
小路二等兵、●赤鬼蜘蛛、レイ大原
(12分08秒 バズソーキック→片エビ固め)
○TAJIRI、KUSHIDA、 \(^o^)/チエ