“100年に1人の逸材”棚橋弘至に独占インタビュー=新日本プロレス

スポーツナビ

“太陽の天才児”棚橋弘至にインタビュー 【スポーツナビ】

 いよいよ目前と迫ったプロレスファン恒例の初詣、新日本プロレス1.4東京ドーム大会。メキシコの英雄・ミスティコの初参戦、IWGPタッグ選手権史上初の3WAYマッチ、プロレスリング・ノアとの対抗戦など、新しい年を迎えるにふさわしい全10試合が出そろった。

 そんな豪華ドームのメーンイベントを飾るのが、王者・武藤敬司vs.挑戦者・棚橋弘至のIWGPヘビー級選手権だ。全日本プロレスの武藤に奪われたベルトを取り返すべく立ち上がった棚橋。21日に行われた公開調印式では、「メーンで“天才”に挑戦する、“100年に1人の逸材”棚橋弘至です」と自信満々に語り、「武藤選手はヒザが悪いので、容赦なく攻める」と宣言した挑戦者。対する王者は「もっとさらけ出した棚橋が見てーよ」と、こちらも余裕の切り返しをしてみせた。

 そこで、スポーツナビでは棚橋にインタビューを行い、この調印式でのやり取りや、かつて付き人も務めた武藤の印象を聞き出した。いつも通りのナルシスト発言、そこから透けて見えた素の感情――。新日本プロレスを背負う男の現在の心境は?

「武藤敬司は俺のマネはできない」

両者は4月7日の全日本プロレス「チャンピオン・カーニバル」で対戦し、ドローに終わった 【t.SAKUMA】

――現在の体調はいかがでしょうか

 ジャストグレイト。絶好調です。

――さっそく、ドームで対戦する武藤選手についてお尋ねします。今年、武藤選手はIWGPベルトを奪取して以降、G1クライマックス覇者の後藤洋央紀選手を撃破、中邑真輔選手を返り討ちにするなど大活躍し、プロレス大賞MVPも獲得しました。この武藤選手の躍進をどのように見ていましたか?

 あんま見てなかったですね。まぁでも意識するようになってからは見てましたけど。「相変わらずカッコいいなぁ」って感じですね。

――意識したのはいつごろですか?

 10月に中邑が返り討ちに遭ったときの試合を会場の隅で見てましたね。

――その武藤選手と4月に全日本プロレスのチャンピオン・カーニバルで対戦しましたが(30分時間切れ引き分け)、そのときは差を感じたり、あるいは十分に越えられる壁だなとか、どのように感じましたか?

 まぁ俺の方がすごかったなと。「イケんじゃん」と思った。「棚橋まぁまぁイケんじゃん。俺の方がカッコいいじゃん」って。

――テレビなどで武藤選手は棚橋選手のことを「俺のマネをしている」というようなことを言っていますが、この発言に対しては

 1個もマネしてないですけどね。でもマネと言うんだったら、ドラゴンスクリューは藤波(辰爾)さんの技だし、フランケンシュタイナーはスコット・スタイナーの技だし。それを言ったら子どものケンカになっちゃうから。まぁ……俺が武藤敬司のマネをできても、武藤敬司は俺のマネはできないなと。

――プロレスラー・武藤敬司に影響を受けたり、感化された部分はありますか?

 それはありますけどね。でも、マネをしている意識はないです。

「俺は“さらけ出して”こうなった」

21日に行われた公開調印式 【前島康人】

――さて、21日に行われた公開調印式で、棚橋選手は「武藤選手はヒザが悪いので、容赦なく攻める」と言っていましたが、それを踏まえてどのような試合になると予想していますか?

(武藤のヒザを破壊して)車いすですよ。ドームぐらいの会場だったら車いすぐらいあると思いますから。

――となると、やはりキーポイントは徹底したヒザ攻め?

 まぁ介錯ですよね。ご苦労さんと。師匠を介錯するのは俺しかいねぇじゃんと思ってましたから。

――対する武藤選手は公開調印式で「スーツ姿もかっこいいけど、もっとさらけ出せ」と挑発してきました。この時はどのような心境だったんですか?

 あれはズルいですね。分かりやすく説明すると、ものすごい悪役レスラーに「お前いいやつだろ?」って言ってるようなもんですよ。ただ、そこで違うのは、俺は“さらけ出して”こうなったんです。逆なんですよ。

――では当然スタイルを変えるつもりはないと

 俺はどこを切ってもカッコいいとこしか出てこないんで(笑)。その点、ちょっと棚橋を読み違えている時点で「あぶないんじゃないの?」と。「武藤敬司、衰えたり」と。

「俺、不況が似合わない男なんで」

武藤の印象、1.4ドームへ懸ける思いを語る棚橋 【スポーツナビ】

――ちなみにドームのメーンイベントという部分で、過去に中邑選手とのシングルマッチなどで経験されていますが、やはりプレッシャーは相当なものですか?

 プレッシャーはありますよ。夜も寝れないです……その分、朝も起きれないんで(笑)。睡眠時間はしっかり取ってます。だいたいよく寝れてるんで(笑)。

――どうやら大丈夫そうですね(笑)。さて、武藤選手に勝利することをイメージされているかと思うのですが、ベルト奪取を前提として来年はどのような1年にしたいですか?

 それはあんまり分かんないですけどね。(ベルトを)「絶対取る」っていう気持ちは強い。ここ何年かでプロレスの土台を会社・選手で作ってきたんで、「プロレスの夜明け」にしたいなと。

――ここ最近、プロレス界に限らず世界的にも不況で、1.4ドーム大会はプロレス界の命運が懸かっていると言っても過言ではないかと思いますが、あらためて意気込みを教えてください

 俺、不況が似合わない男なんで。イメージだけなんですけど(笑)。まぁドーム大会をバチッと締めて、今以上のスターダムにのし上がりたいと思います……いや、のし上がります。

――最後に武藤選手にメッセージを

 武藤敬司の全部をさらけ出してください。

――ありがとうございました

■新日本プロレス「WRESTLE KINGDOM III」
2009年1月4日(日)東京・東京ドーム 開始16:00(15:30から第0試合開始)

<第10試合 IWGPヘビー級選手権試合〜Real Professional,real wrestling〜 60分1本勝負>
[王者]武藤敬司(全日本プロレス)
[挑戦者]棚橋弘至
※第49代王者、5度目の防衛戦

<第9試合 NJPW vs NOAH Battle Tendencies〜the encounter〜 60分1本勝負>
中邑真輔、後藤洋央紀<RISE>
三沢光晴、杉浦 貴(ともにプロレスリング・ノア)

<第8試合 IWGPタッグ選手権試合 ハードコアルール3WAYマッチ〜Three correct answers〜 60分1本勝負>
[王者組]真壁刀義、矢野 通<G・B・H>
[挑戦者組]天山広吉、小島 聡(全日本プロレス)
[挑戦者組]ブラザー・レイ、ブラザー・ディーボン<TNA/チーム3D>
※第51代王者組、5度目の防衛戦
(3チームの代表者3名が同時に戦う。 2チーム間で勝敗が決した時点で試合終了、勝者をチャンピオン[防衛or奪取]と認める。あらゆる凶器の使用を認める。場外カウントは無しとする)

<第7試合 NJPW vs NOAH Battle Tendencies〜the invasion〜 60分1本勝負>
中西 学
秋山 準(プロレスリング・ノア)

<第6試合 Crusade for Justice 30分1本勝負>
永田裕志
田中将斗(ZERO1−MAX)

<第5試合 Fighting Holdings Competition 30分1本勝負>
長州 力、蝶野正洋<ともにレジェンド>、カート・アングル、ケビン・ナッシュ<TNA/メイン・イベント・マフィア>
ジャイアント・バーナード、飯塚高史、石井智宏、カール・アンダーソン<いずれもGBH>

<第4試合 IWGPジュニアヘビー級選手権試合〜Ballistic interception〜 60分1本勝負>
[王者]ロウ・キー<G・B・H>
[挑戦者]タイガーマスク
※第55代王者、2度目の防衛戦

<第3試合 IWGPジュニアタッグ選手権試合〜Tread on!!〜 60分1本勝負>
[王者組]裕次郎、内藤哲也<NO LIMIT>
[挑戦者組]アレックス・シェリー、クリス・セイビン<TNA/モーターシティ・マシンガンズ>

<第2試合 獣神サンダー・ライガー デビュー20周年記念試合 -LIGER 20th anniversary match- 30分1本勝負>
獣神サンダー・ライガー、佐野巧真(プロレスリング・ノア)
井上 亘、金本浩二

<第1試合 Wrestle Kingdom Grand Opening VIENTO DORADO 30分1本勝負>
ミスティコ(CMLL)、田口隆祐、プリンス・デヴィット<RISE>
アベルノ(CMLL)、邪道、外道<ともにGBH>

<第0試合 6人タッグマッチ 15分1本勝負>
平澤光秀、岡田かずちか、吉橋伸雄
ミラノコレクションA.T.、稔、石狩太一
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

スポーツナビ編集部による執筆・編集・構成の記事。コラムやインタビューなどの深い読み物や、“今知りたい”スポーツの最新情報をお届けします。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント