リガ・デ・キト来日会見「最高峰のチームになる」=クラブW杯

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今は100%パチューカ戦のことしか考えていない

キャプテンとしてチームを引っ張るウルティア 【スポーツナビ】

――監督はこの大会の後、クラブを離れるということですが、この大会に勝つことは重要か?

バウサ監督 数週間前に(辞めるという)重要な決心をした。その前に、自分には果たさなければいけない仕事がある。わたしはとにかく最高峰のチームになろうと選手たちと約束した。そして、あともう少しでそこに手が届く。最後のワンステップが足りないだけだ。だからチーム一丸となって、取ろうと思っている(クラブW杯の)タイトルを獲得したい。これは選手たちと約束したことだからだ。

――メキシコの新聞のホームページで、監督が「パチューカよりエジプトのチーム(アリアハリ)の方が強い。エジプトだったら簡単に勝てる」とコメントしたという記事を読んだが、そう思っているのか?

バウサ監督 たぶん私がコメントしたニュアンスと違ったものが載っていたのではないか。わたしがその場で話したのは、エジプトのチームを決して過小評価してはいけないということだ。みんなが、パチューカが勝つに違いないと言っていたので、エジプトのチームを過小評価してはいけないと言った。彼らはCAFチャンピオンズリーグで6回も優勝しており、それ相応の実力を持ったチームだと思っていたからだ。とはいえ正直に言うと、(準決勝の相手としては)パチューカをある程度想定していたので、パチューカの過去の試合をいくつかVTRで見て、強いチームだという印象を持った。今日の試合を見て、前半はてこずっていたようなので、前半の部分をもう少し細かく分析したいと思う。

――キトはリベルタドーレスカップに勝って来日し、今回のクラブW杯で決勝に進むというチャンスがある。初出場のキトにとって、マンチェスター・ユナイテッドと試合することの意味は? また世界一になるチャンスがあることについて

バウサ監督 自分たちは今回、クラブW杯にエクアドルのチームとして初出場できることを非常に名誉に思っているし、心から満足している。と同時に、われわれにとっては大きなチャレンジの舞台だと思っている。というのも、単にキトのファンのみならず、エクアドル全体のファン、また南米のサッカー連盟を応援しているファンの人たち(の期待)にも応えなければならないからだ。
 マンチェスター・ユナイテッドと対戦する可能性があることについてだが、皆さん先走り過ぎではないか。まず自分たちは準決勝を勝たなければ決勝には進めないし、それはマンチェスター・ユナイテッドも同じだ。優勝のためには2ステップある。だから、まずわれわれが考えているのは、初戦のパチューカ戦に勝つことだ。簡単な試合にはならないだろう。難しい展開になると思うが、まずはパチューカを倒したい。
 世界のナンバーワンになれる、チャレンジできること自体が名誉なこと。でもマンチェスター・ユナイテッドと戦うためには、まず最初の試合に勝たなければならない。だから今は、100%パチューカ戦のことしか考えていない。

チャンピオンになるという意気込みをもって試合に臨む

「ビッグタイトルが欲しい」と、優勝に向け意欲を見せるGKのセバジョス 【スポーツナビ】

――パチューカはメキシコのチームだが、リベルタドーレスカップで対戦するときと比べて違いがあるか?

バウサ監督 今回、(準決勝で)当たるのがメキシコのチーム(パチューカ)だが、実は自分たちはリベルタドーレスカップの準決勝でクラブアメリカというメキシコのチームと当たっている。また今回、メキシコのチームとクラブW杯で当たるということは、何か因縁があるのかもしれない。とはいえ、2つは別のチームだし、プレースタイルも違う。だから今回はパチューカに照準を当てて作戦を練る必要がある。

――パチューカの印象は? 今日の試合で目立った選手はいたか?

バウサ監督 パチューカには非常にいい選手がそろっていて、エンリケ・メサ監督がそれをよく生かしていると思う。今日も前半は(0−2で)負けていて、(監督は)自分たちを立て直すためにいろいろな方策を採って、バリエーションを持たせていた。そのバラエティーに富んだ内容が良い結果につながった。そういう意味で、本当にいいチームだと思う。良い選手だと思ったのは、マリオニ、アルバレス、ヒメネス選手。トップ下の選手が良いという印象を持った。

――デルガド選手はメキシコで得点王にも輝いているが、パチューカでどの選手が良いと思うか?

デルガド 自分はパチューカの選手たちをよく知っているので、ある意味で自分たちが少し有利かなという印象を持っている。ライバルとしては強敵だし、チームとしても素晴らしいと思う。自分は個人的に知っている選手がいるので、特別なチームと対戦する感じがする。

――歴史的にも統計的にも、エクアドルとメキシコを比べるとメキシコが優勢だが、今回は違うのでは? キトの方が強いと言われていると思うが

バウサ監督 有利かどうかというのは、なかなか簡単に言えないと思う。最初は、われわれがリベルタドーレスカップでチャンピオンになると思ってはいなかった人が多いのではないか。自分たちは初めてチャンピオンになって、勝ったら今度は強いと言われるようになった。われわれはリベルタドーレスカップを勝つにあたって、いろいろな問題や障害をひとつひとつ克服して、今日ここに来ている。だから、歴史がどうとか統計がどうとかは、この場でどうこう言えることではない。ただわたしが胸を張って言えるのは、このチームの選手たちは勇気を持っていて、チャレンジに向かっていこうとする素晴らしいチームだということだ。

――クラブW杯という世界の舞台でプレーするにあたって、ベテラン選手の存在は大きいのではないか。また、チームの精神状態はどうか?

ウルティア わたしはチームのキャプテンとして、今回は重責を感じている。リーダーとして、チームを引っ張っていかなければいけないからだ。チームにはベテラン選手もいるし、キャリアをスタートしたばかりの若い選手もいるし、キャリア途中の選手もいる。そうしたチームをまとめて前進しなければならないのは、非常に大変な責任があると自覚している。
 今大会ではただ単に試合を楽しむのではなく、チャンピオンになるという意気込みを持って試合に臨むつもりだ。なぜなら、僕らはエクアドルという国、エクアドルの国民を代表してこの場にいるからだ。ぜひその責任を果たしたい。

――日本のファンはキトのどこに注目すればいい? 今日はMFのウルティア、GKのセバジョス、FWのデルガドと、各ポジションから選手が出席しているが

バウサ監督 われわれリガ・デ・キトは、集団として素晴らしいチームだと考えている。この1年間みんなでいろいろと頑張ってきた。だから、ここで特定の選手を挙げることは差し控えたい。われわれはみんなで一致団結してここまで来た。選手たちはここまで良いプレーをしてきたと思うし、団結心もあった。自分たちの欲しいものを認識して、それに向かってみんなで努力してきた。だから、われわれはライバルにとっても手ごわいチームだと思っている。

<了>

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