「目標は世界一」サムライジャパンが始動=WBC日本代表監督・コーチ発表会見詳細

スポーツナビ

原監督「目標は世界一」

力強くコメントする日本代表・原監督 【スポーツナビ】

――強い決断の下、監督を引き受けたと仰られたが、その決め手となったのは

原監督 まず、日本代表というのはわれわれ野球人にとって誇りです。あこがれです。そういうチームの監督という要請を受け、全身全霊を持って日本代表の監督を務めようと、それが大きな決断です。コーチ人事におきましても、王相談役はじめ協力してくれる、サポートしてくれる先輩たち、経験者の方がいらっしゃったというところも心強く、コーチにおいてもこの6名の、私が野球人としても尊敬する先輩たち、コーチの皆様とともにこうやって代表チームを動かすというのも自分の中で強い決断です。そういう意味で今、船出したわけですけども、われわれが目標とする港にしっかりと船を迷わせることなく、到着したいと思っております。

――コーチ陣を選ぶにあたっての基本的な考えは。また、各コーチへ期待することは

原監督 先ほども言いましたけれども、野球人として私が尊敬する面々を選出させていただきました。わたしの中でこういう先輩、こういう人たちと野球をやれたらなという、そういうものがこのWBCにおいて結成できたということです。

――選手の選考のスケジュールは

原監督 まずはやっぱり世界中にいる野球人が日本代表を結成するにうえで全員が協力してくれると、「さあ集まってくれ!」と言った時に「さあ、行くぞ!」と言うメンバーが100%いるというふうにまずは思っています。そんな中、限られたメンバー、最強軍団をつくるにあたって、選考していくというのは大きな仕事です。その部分も選手を理解し、まずは本日かなり活発な意見と選考ということになりました。今日現在におきましては、ピッチャー、野手含めまして48名。そのメンバーが我々の中でしっかり輝いております。当然、そのメンバーは近日中に連絡がいき、われわれの中では全員が「よし、分かった」と、日本代表のため全日本のためサムライジャパンのため、全身全霊を込めて戦うというふうに言ってくれると信じています。

――原監督の思う日本代表の野球とは

原監督 日本野球の素晴らしさというのは、私は野球を志し、プレーしてそんなに年月は経っておりませんが、小さいときから築き上げられ、私も国際大会等々で学生時代も含めて行っておりますけれども、やはりどこかに“野球道”というのは、武士道が入っていると思います。そういう中で、日本の良さというのは礼に始まり礼に終わるという律儀さというか、そういう部分が日本の野球においては世界中が注目し、また認められている部分だと思います。もちろん勝負ですから、勝ち負けにはこだわりますけど、ジャパンという先輩たちが築き上げた武士道からなる、何と言いますか日本の野球らしい戦い方の下、しっかり戦いたいと思います。

――本大会の目標は

原監督 前回、王ジャパン、王監督の下ですね、世界一というこの上ない結果で締めくくられ、今回、当然2回目というのはプレッシャーもかかるところがあります。しかし、その前回同様、目標は世界一だと。そのことを大きな目標として掲げ、1人1人が、選手全員、ファンの方、メディアの方も含めて同じ目標を持って一歩一歩前進していきたいと思います。

山田コーチ「継投に尽きると思う」

――国際試合で勝つために必要な投手陣というのはどんなイメージか

山田投手コーチ やはりルール上かなり違うものがありますので、私はまだ白紙の状態で考えています。普通の野球であれば、私がコーチとして一番考えていることは、やはり後ろから考える野球というのが一番安定感があると思っておりますので、まず抑えをしっかりする。次にセットアッパーを固定する。そしてリリーフ専門職をつくっておく。これが一番よろしいんでしょうけれども、投球数の制限があるということで、そういうわけにはいかないので、今まで自分がやってきた野球を少し変えながら、そして考えながら、国際試合というのはまさしく継投でしょうから、先発をある程度人を決めておいて、あとは継投をどのようにしていこうかと。ここに尽きると思いますね。

――東京ラウンドに向けて何から着手するのか

高代内野守備走塁コーチ 自分のやりたい野球ではなくて、原監督の指示する野球を把握して、先に理解して、月並みですがすきのない野球、攻めて守れてという野球にするのは私の役目だと思っております。

――アジアの戦いの中では、韓国、台湾が強敵になってくるが、相手の投手陣のイメージは

篠塚打撃コーチ 投手陣といっても、見てるピッチャーは少ないのであとは中継ぎとか抑えというものに対してのデータをこれから収集しなくてはいけないという形なのですが、明日から始まるドームでの試合も見ながら、自分なりに観察し、あとは今までのビデオもありますから、そういうのを見ながらですね。逆に選手のほうが対戦しているというか、個人個人で韓国とか台湾のピッチャーのイメージは持っていると思っているので、選手と話しながら対応策を考えていきたいですね。

――総合コーチということだが、バッテリーコーチの役割も大きいのではないか

伊東総合コーチ バッテリーに関しては特に投手陣の力というのは世界でもトップクラスだと思います。多少パワーが落ちるところはあると思いますが、そこは技術でカバーできると思います。おそらく、打ち合いになる試合は少ないと思うので、最少失点で抑えれば十分勝機はあると思います。今日は初日で大雑把なところしか決めていないですが、おそらく13人選ばれる投手たちは世界でもトップレベルの選手だと思うので、期待してます。

――社会人で全日本の経験もあり、最近は解説者として代表戦を見ていると思うが

与田投手コーチ 国際試合になると、北京オリンピックでもストライクゾーンの問題ですとか、現場で初めて体験して驚くようなことがあったと思うんですよね。私はアマチュアのときですけど、体験した中で自分がストライクだと思ったのにボールにカウントされリズムを崩すということが多々あったんですね。だから誰が見てもストライクゾーンのボールで勝負できる力をつけてほしいと思いますし、実際選ばれる選手はトップクラスの選手ですから、技術的な指導を私がしようとは思ってないです。精神的に、特に私はブルペンを担当しますので、ピッチャーにとってブルペンで今日の状態を確かめるというのは不安な第一歩ですから、その部分で教えてあげられることを教えてあげようかなと。今はそのような気持ちです。

――ご自身でも一番若いコーチとのお話がありましたが、そのあたりをどのように生かしていくのか

緒方外野守備走塁コーチ 巨人では監督、コーチ、選手のパイプ役というのが仕事と思うんですが、今回は皆さん立派な方といいますか、性格も素晴らしい方ですので選手も違和感なく接していけるでしょうから、私は私なりですね、明るさを出していければいいのかなというイメージは持っております。

――守備や走塁の面で日本代表に対して感じていることは

緒方外野守備走塁コーチ 一塁コーチに立つということで、機動力というのは日本の特徴だと思いますので、ピッチャーのくせですとか、今のところデータはありませんが、そういう点を細かく選手に伝えたいなと思っております。

2/3ページ

著者プロフィール

スポーツナビ編集部による執筆・編集・構成の記事。コラムやインタビューなどの深い読み物や、“今知りたい”スポーツの最新情報をお届けします。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント