――前回監督としてこれを伝えたいということは何か

王相談役　やはりチームがひとつになることと運を引き付ける思いですね。そういうものをしっかり持ってていれば、あまり細かいことを考える必要はないと思うんですよね。原監督の明るさ、元気さが出れば選手たちはプライドを持って責任感も持って取り組んでくれると思うので、あまり結果のことを考えないでそれぞれの選手の力が出せるようにすれば、必ずいい結果が出るのではないかと。
　ちなみに、第１回大会では記者発表なんてなかったと思いますよ（笑）。それくらいわれわれは楽な気持ちでやれたんですが、今回はそれだけ期待が大きいということで、プレッシャーがあると思いますけど、あまり結果のことを考えないで、選手たちの持ち味をいかにうまく出すかということ考えればいいんじゃないかと、そのように思います。前回がどうとか、あまり考えないことが一番と思います。

――サムライジャパンという名称が発表されたが、印象は

原監督　素晴らしいと思います。僕の中でも気に入っていますし、これは国際語だと思っています。今のジャパンを象徴する素晴らしい名前だと思います。

――第１回が優勝しているので、プレッシャーを感じていると思うが

原監督　先ほどもプレッシャーという言葉を使いましたが、私は元来プレッシャーというのを感じない性格のようです。加藤コミッショナー、王監督、先輩の方々が私を指名してくださったということに、私の中でもある種の自信といいますか、そういう中で野球人として生まれたからにはこういう経験ということも素晴らしいということで、自信とはまた違うかもしれないですけど、全く不安はない状態で先に進んだというのが私の正直なところです。

――日本には若いいいピッチャーがそろっているが、監督はどう考えているのか

原監督　世代交代ということで、コミッショナーからも私が要請されたというのがあります。当然、チームも若返る、生きのいい投手、野手もそうですけど世界で本当に通用する選手たちが出てきていると思います。スピード、パワー、テクニックで十分に戦える選手がいると思っています。

――メンバーの米国でプレーする選手と日本でプレーする選手の割合は

原監督　最初に言いましたように、世界中に散らばっております日本野球人、その全員から最強軍団を選ぶという観点です。当然、その中にはメジャーリーガーもいます。日本の選手もいます。割合をどうしようとかそういう意識はまったくありません。最強の日本代表、侍ジャパンをつくると。その一点です。

――アメリカなどはメジャーリーガーが多数参加の意思を表明し、ほかの国も意欲的に取り組んでいる。警戒しなくてはならないが

原監督　 アメリカも前回は苦渋を舐めたわけで、かなりの思いの中でメンバーが集って戦ってくると思います。そういう相手と戦えるというのを喜びに変えて戦って、胸と胸をつき合わせた勝負をしたいと思います。逆に言うならば、そういう大会は望むところであります。

＜了＞