再起誓う小比類巻「KOで来年のK−1につなげたい」=藤原祭り

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スペシャル・エキシビションに出場する初代タイガー、藤原会長、ウルティモ・ドラゴン、小林GM、藤原組長(左から)【 【スポーツナビ】

 全日本キックボクシングの年末恒例行事「Fujiwara Festival〜藤原祭り2008〜」(5日 後楽園ホール)の記者会見が2日、都内の藤原ジムで行われた。第1部ではセミファイナルでASH−RAと対戦する小比類巻太信とメーンイベントでソルデティグレ・ヨースケを迎え撃つ藤原ジムの前田尚紀が試合に向け意気込みを語った。
 また、第2部ではスペシャル・エキシビションに出場する藤原敏男会、小林聡GM、藤原喜明、長初代タイガーマスク、ウルティモ・ドラゴンが集合し、未定だった試合形式とルールを発表した。

コヒ、“藤原魂”注入で心身ともに逞しく

デビューした後楽園ホールで完全復活を目指す小比類巻 【スポーツナビ】

 藤原ジムでの練習をきかっけに、97年以来となる古巣・全日本キックのリングに復帰することになった小比類巻。ひじ打ち・首相撲のあるキックボクシングルールでの試合は約7年ぶりになるというが「後楽園ホールでやっていた時に慣れているので問題ない」と不安を一蹴。「練習はしてきましたが、今の主戦場はK−1のリングなので、特に意識してひじやひざ蹴りでKOしようとは考えていません」と、現在の自分のスタイルを貫く構えだ。
「今まではテクニックを磨く練習に力を入れてきた」という小比類巻だったが、ハードな練習で知られる藤原ジムで練習をするようになって「自分に足りないところが分かった。体力面、精神面で鍛えることができたし、もう一度何が大切かを思い出すことができました」と心身ともに収穫をアピールした。

 今年は負傷もあり、思うような動きができず、「太信」と改名して臨んだ10月のK−1 MAXでの再起戦でもKO負けと、不本意な一年を送った小比類巻だが「今年最後の試合をしっかりKOで決めて来年のK−1につなげたい」と再起を誓う。さらに11月23日には自分の道場「小比類巻道場」(千葉県市川市)がオープン。「道場の生徒も応援してくれるので、しっかり勝っていいスタートを切りたい」と力強い味方の声援を受けモチベーションも高まっている。「藤原ジムのみんなと一緒に練習させてもらって感謝している。『藤原祭り』に少しでも花を添えられたら」。“藤原魂”注入で心身ともに逞しくなった小比類巻は、デビューした思い出の後楽園ホールでどんな戦いを見せてくれるのか。

前田「消化不良を吹き飛ばす試合を」

勝ち星から遠ざかっている前田(右)は「消化不良の1年を吹き飛ばす」と闘志 【スポーツナビ】

 「藤原」の冠がついた大会のメーンを託された前田尚紀も小比類巻同様に復活をかけた試合になる。昨年8月の梶原龍児戦以降、約1年4カ月勝利のない前田。今年も6月のM−1でワンロップにTKO負けを喫するなど2敗1分と不本意な成績が続いており「これまでの消化不良を吹き飛ばしたい」と完全復活を誓う。
 3大タイトルマッチを抑えてのメーン抜擢にも「半分くらい意識していますが、残り半分は今年の消化不良を吹き飛ばしたいという気持ち」と、プレッシャーよりも勝利にかける思いのほうが勝っているよう。「全力を出して戦うだけです」と静かに闘志を燃やす前田は、07年のベストバウトを獲得した伝説の梶原戦を超える熱い試合で、1年のモヤモヤを吹き飛ばすことができるのか。

復活・藤原組長は過激にテロ予告!?

格闘技界の重鎮に囲まれ世界のウルティモ・ドラゴン(中央)も冷や汗 【スポーツナビ】

 毎年、藤原会長を中心に趣向を凝らした試合が行われているスペシャル・エキシビションだが、今年は初代タイガーマスク、ウルティモ・ドラゴンの参戦が発表されていたものの試合形式・ルールは未定のままだった。
 試合まで3日に迫った2日、藤原会長、小林GM、藤原組長、初代タイガー、ウルティモが集合。藤原会長&初代タイガー組vs小林聡GM&ウルティモ組のタッグマッチで対戦することが発表された。胃がんの手術から復帰したばかりの藤原組長は、大事をとってメーンレフェリーとして参戦することになった。

 昨年は右足の手術のため出場を断念した藤原会長にとって今年は復帰戦。すでに松葉杖が必要ないくらい回復しているが、今年で60歳。初代タイガーは「今年の試合のテーマは“ルチャリブレとテキーラ”。いままで秘密にしてきましたが、パートナーの藤原会長は実はルチャの練習もしてます。空中殺法は見もの」といきなりムチャぶり。これには藤原会長も「今年も何が起こるかわからないな。まず味方が危ない」と苦笑いするばかりだ。さらに、レフェリーに決まった藤原組長も「オレも試合したいんだけど」と不満を爆発。「出してくれないなら無理やり出るだけ」と代名詞のテロ予告が飛び出すなど、試合前から不穏な空気が漂い始めた。

 今回が「藤原祭り」初体験のウルティモは、格闘技界の重鎮を前に「呼んでいただいて光栄ですが、身の危険を感じてます。この試合が引退試合になるかも……」と絶句。“万が一のため”のサブレフェリーを務める和田良覚は、なぜか毎年ひどい目に遭っており「身の危険を一番感じているのは僕」と戦々恐々。毎年、ただでは終わらないスペシャル・エキシビションマッチ。藤原会長の空中殺法飛び出すのか!?

全日本キックボクシング「Fujiwara Festival〜藤原祭り2008〜」

12月5日(金) 東京・後楽園ホール 本戦開始18:30

【決定対戦カード】

<スペシャル・エキジビジョン ルールなし>
初代タイガーマスク、藤原敏男
ウルティモ・ドラゴン、小林 聡
※メーンレフェリー:藤原喜明、サブレフェリー:和田良覚

【既報対戦カード】

<メーンイベント 58kg契約 3分3R・延長1R>
前田尚紀(フェザー級1位/藤原ジム)
ソルデティグレ・ヨースケ(フェザー級7位/U.W.F.スネークピットジャパン)

<セミファイナル 70kg契約 3分3R・延長1R>
小比類巻太信(RAVI RAGAZZI/2004、2005 K−1 WORLD MAX日本王者)
ASH−RA(エックスフォース)

<第5試合 全日本ミドル級タイトルマッチ 3分5R>
[王者]中村高明(藤原ジム)
[挑戦者]江口真吾(同級1位/AJジム)

<第4試合 全日本ウェルター級タイトルマッチ 3分5R>
[王者]山本優弥(青春塾)
[挑戦者]クリストフ・プルボー(同級1位/スクランブル渋谷) 

<第3試合 全日本ライト級王座決定戦 3分5R・延長1R>
海戸 淳(同級1位/S.V.G.)
遠藤智史(同級3位/AJジム)

<女子エキジビジョンマッチ 2分2R>
Little Tiger June(青春塾)
岡田敦子(RAPTURE KING)

<第2試合 ライト級ランキング戦 サドンデスマッチ 3分3R・延長1R>
上杉武惟(藤原ジム)
白濱卓哉(建武館)

<第1試合 フェザー級ランキング戦 サドンデスマッチ 3分3R・延長1R>
堀口貴博(WSRフェアテックス)
森井洋介(藤原ジム) 

<オープニングファイト第2試合 ライト級 3分3R>
渡部太基(藤原ジム)
倉持 厳(超越塾)

<オープニングファイト第1試合 79kg契約 3分3R>
入月健一(S.V.G.)
木村秀和(AJジム)
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